東京都立蒲田高等学校 淺川貴広先生
成年年齢引下げの環境整備に関するヒアリング結果概要
しろまる 教育現場の感触としては、
「成年年齢が18歳に引き下がること」について
は広く認知されているように思われるが、その内容については、漠然と「18
歳で大人になる」
という程度で、
具体的に何が変わるのかを知らない生徒も多
い。契約をすることができるようになることなどがまだ広く認識されている
には至っていないのではないか。
しろまる 選挙権年齢引下げの際の主権者教育の盛り上がりに比べて、成年年齢に関
してはそこまでの盛り上がりが見られないように思われる。
選挙権年齢の引下げと異なり、
成年年齢の引下げは若年者に不利益が生じ得
る制度変更であることもあって、危機感を持っているが、個人的には、その危
機感が共有されていない教員も少なくないのではないかと感じている。
しろまる したがって、
最終年度の取組としては、
生徒にどのようにアプローチするか、
教員にどのようにアプローチするかのそれぞれが重要になるのではないか。
しろまる 最近の生徒は自分たちの頃よりも情報の取捨選択能力に長けているとの印
象を受け、能力がある生徒は放っておいても自分で必要な情報を収集する傾
向がある。他方で、自身で情報を収集することができない生徒は、多量の情報
を示されると拒絶することも少なくない。
したがって、
成年年齢引下げに当たってケアすべき層に対しては、
いかに必
要な情報を精選して提供すべきかを検討する時期に来ていると考える。
しろまる 教員に対してのアプローチについても、既に学校には大量の周知資料が送
付されてきているので、学校に資料を送付するだけでは教員がこれを活用す
ることは現実的ではない。
こちらも同様に情報を精選して、どのような場面で活用すべき資料なのか
を示しつつ活用を働きかけることで、教員においても活用しやすくなるので
はないかと考える。
(法務省作成の特設ウェブサイトについて)
内容もまとまっていて読みやす
く、とても良い出来であり、これも是非学校で活用すべきと考えるが、その活
用方法については検討を要する印象を受けた。
資料8−3

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