法務省東京矯正管区更生支援企画課
☎048-600-1560 (直通)
1.toukyoukyousei.j7u@i.moj.go.jp✉第6号
令和3年4月1日発行
ホームページ
http://www.moj.go.jp/kyousei1/
kyousei08_00101.html
お任せください 更生支援企画課
皆様こんにちは。東京矯正管区更生支援企画課です。
新たな年度を迎えましたので、当課がいったい何者なのか、どんなことが
できるのか、改めてご紹介させていただきます。
1 地方再犯防止推進計画、再犯防止関係事業、お手伝いいたします。
「地方計画の策定ってどうすればいいの?」
「再犯防止関係の事業を始めたいけど、どう進めればいいんだろう?」
「うちの再犯状況ってどうなっているんだろう?」
などなど、当課にご遠慮なくご相談ください。
都道府県ごとの矯正施設入所者に関する統計のほか、
警察署ごとの犯罪統計データ*を提供できます。
2 セミナー講師、お任せください。
「再犯防止について、庁内関係職員や地域住民に理解を深
めてもらうための研修・セミナーがしたい」
当課にお任せください。再犯防止全般、薬物依存、少
年・高齢者犯罪などなど、テーマに応じて最適な講師を、
もちろん無料で派遣します(業務の一環ですので、謝金・
旅費等一切不要です)。
この3年間で、皆様からのご依頼に応じて派遣した講師
はのべ18名。オンラインでもオフラインでも、15分で
も120分でも、ご要望に応じて対応いたします。
3 矯正施設との橋渡し、いたします。
「矯正施設の中を見てみたい*」
「刑務所に何か製品を発注することはできるの?」
当課が管内矯正施設と調整します。再犯防止事業のほか、
地方創生策の一環として、矯正施設をぜひご活用ください。
(注記)2017〜2019年の3年分、成人のデータのみ
(注記)新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、矯正施設の見学についてはご要望に沿えない
場合があります。あらかじめご了承ください。 更刻
4月1日付けで更生支援企画課に着任いたし
ました。昨年度は、同じく東京矯正管区におい
て少年矯正の分野に従事しておりました。当課
業務は初めて取り組む分野でありますが、刑務
所出所者等の再犯防止の推進については、極め
て重要な取組であると考えております。
再犯防止の推進については、地方公共団体の
皆様をはじめ、関係機関の皆様とはスクラムを
組み、一丸となって取り組みたいと考えており
ますので、御指導、御協力のほどよろしくお願
いいたします。
病院における
ソーシャルワー
カーとしての勤
務を経て、平成
30年4月から
横浜刑務所の
福祉専門官と
して、受刑者等
の社会復帰支
援に当たる。どうして福祉専門官という仕事を選んだのですか?祖母が保護司をしていて、罪を犯した人の更生を支援する仕事に昔から関心がありました。当時勤めていた病院の仕事もやりがいがあったのですが、横浜刑務所で福祉専門官の募集があると妻が教えてくれて、応募してみようと思ったんです。福祉の仕事を志したのも、祖母が認知症になり、その介護に携わったことがきっかけでした。今思えば、祖母の導きみたいなものがあったのかもしれません。福祉専門官の仕事はどうですか?横浜刑務所は、「LB」と呼ばれる、刑の期間が長く、比較的犯罪傾向が進んだ受刑者も収容される施設です。彼らの社会復帰を支援することは、相応の困難がありますが、その困難さがやりがいになる、と思って仕事をしています。特に最近は、いわゆる就労と福祉の狭間に落ちてしまう人たちに対して、農福連携などに取り組むソーシャルファームなど、比較的新しい社会資源につなぐことにも力を入れています。印象に残っている人はいますか?てんかんの発作がひどくて、突然暴力的になったり、記憶が飛んだりするような人がいました。まずは医療的な措置が必要と判断して、医務部と連携して、医療施設に移送してもらい、集中的に治療をしてもらったんです。その甲斐あって、横浜に戻ってきたときには劇的に症状が改善していました。そこから福祉的な支援をスタートして、それまで暴れて懲罰を受けたりしていたのですが、生活も落ち着き、なんとか社会資源にもつなぐことができました。そうやって、自分だけでなく、多くの人が関わって一人の人を支援していくことができるのは、大きなやりがいになっています。横浜刑務所福祉専門官 日向 さん
「自分だけでなく、多くの人が関わって一人の人を支援していく」
「きれいは汚い」「汚いはきれい」。幕開けの雷鳴とともに現れた
魔女たちが言う。「マクベス」の有名なセリフである。光と影のよう
な言葉だが、価値観の相対性・流動性を暗示している。コロナで社会
風景が変わった。「Go To トラベル」など言葉の新常態も登場した。
言葉は「かつ消え、かつ結びて」であるから、時の「ふるい」で選別
される。言葉の動的平衡といえる。
高齢初犯者と呼ばれる人たちがいる。それまで長い人生を罪を犯す
ことなく生活してきただろうに、なぜ? 昨年1年間の刑法犯検挙数
は19万2,607人。65歳以上は4万2,463人。高齢者犯罪で目立つ万引
きと暴行を、初犯者と再犯者の別で見てみよう。万引きは、平成22・
23年は初犯者が再犯者を上回っており、以後、初犯者は減少傾向にあ
るものの、高い水準にある(昨年初犯9,166人、再犯13,101人)。暴
行は、この10年初犯者が再犯者をずっと上回っている(昨年初犯
2,594人、再犯1,659人)。
社会からの孤立は、いきおい犯罪だけが社会とのつながりとなる。
経済環境、家庭環境、心理的環境。複数の要因が絡む。価値観が転変
する中で、生産性が優先されるようになった社会の周縁に追いやられ、
動的平衡を見失った人たちも少なくないはず。
矯正の在り方について、「外に向かって開く」というモーメンタム
を保ち続けないと「環境の変化に自らを適合させる能力=自己革新力
を失う」と戒めた人がいる。これは、矯正の世界の動的平衡のことに
ほかならない。語ったのは、名古屋刑務所事件で検察畑から矯正局総
務課長に異動、組織の立て直しと監獄法改正に力を尽くした林真琴新
検事総長。毎日新聞取材での社会復帰へ続く刑事司法の長い道のりに
ついての言葉がある。「刑事司法は再犯防止を実現して完結する」。
5高齢初犯
昨年6月に発刊した当紙「創刊号」において着
任の御挨拶をしてからわずか1年ですが、この度
4月1日付けで異動することになりました。短い
期間でしたが、地方公共団体の皆様(住民の皆
様)の目線から矯正施設を見ることにより、私た
ちに求められていること、やるべきことを改めて
認識できたことは、私自身にとっても大変勉強に
なりました。令和元年12月に決定された再犯防
止加速化プランにおいても、「地方公共団体との
連携強化の推進」が求められているところですの
で、引き続き当課に対して御理解と御支援のほど、
よろしくお願いいたします。着離任任
更生支援企画課長
佐々木 陽介
滝浦 将士
4月1日付けで交代しました。
福祉面接をする日向さん
(注記) 受刑者役は職員です

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