Q 現場施設で働く中で,大変だったことはなんですか?
体力勝負であること
少年院の法務教官として勤務していた頃は,とにかく体力勝負の日々でした。
基本的に勤務時間中はずっと立ちっぱなしですし,深夜の巡回勤務,少年たちにお手本を見せる体育
指導など, 体力をかなり消耗しました。
特に採用されて間もない頃は,「保安」という仕事がメインになります。これは,在院者が自身や周
りの人を傷付けるようなことをしていないか,反則行為をしたり,企てたりしていないかをきちんと見
守り,先輩職員と連携しつつ,適切なタイミングで助言・指導をするという重要な仕事で,常に全ての
在院者に視線が行き届くようにするとともに,知識だけではなく「足で稼ぐ」ことがとても大切です。
また,集団行動や護身術,手錠操法の訓練など,規律秩序を維持するための公安職ならではの業務も
あり,私も大変苦労しましたが,先輩や仲間に助けられて何とか乗り越えました。
そういった意味では,アスリート並みの運動能力は不要ですが,基礎体力がないと苦労するかもしれ
ません。しかし,体力は採用された後でも向上させることが可能です。体力は人並みの私ですが,当時
は勤務を充実させるべく,公私ともに必死に努力していました。
炎天下の農場勤務,凍てつく寒さの運動場保安,当直明けの日の出,新人仲間との課外訓練・・・。そう
いった日々が懐かしく思い出されます。少年院の少年たちは,あなたが苦手なことでも決して手を抜か
ず,必死に勤務する姿勢から,きっと多くを学び取るはずだと思いますよ。
回答:矯正局 採用9年目

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