第5号
2019年2月13日発行
皆様,こんにちは。
2月4日(月),刑務所出所者の就労支援につなげようと,兵庫県様と当管区と
が連携し,「刑務所出所者等の雇用」をテーマにした「加古川刑務所スタディツアー」を
開催しましたので,御紹介させていただきます。
本ツアーは,「再犯防止推進法」に基づく各種施策の一環として,刑務所出所者等
の就労先の拡大を目的とし,兵庫県下の経済団体,業界団体様を対象としたイベン
トです。
兵庫県様主催の「刑務所出所者等への支援のあり方」を考える専門部会(就労支
援)での話し合いから生み出されました。
国と県が連携して開催したセミナーは,全国的にも珍しい取組になります。
大阪矯正管区
更生支援企画課
県内の建設,介護などの業界団体様や経済団体様をは
じめ,企業,行政の担当者の方約40名に御参加いただ
きました。
第1部としまして,刑務所の理解を深めていただきたく,
洋裁や木工,洗濯の作業をする受刑者の様子を御見学い
ただきました。
第2部では,
兵庫県就労支援事業者機構様からは,更生保護就労
支援事業(一部の保護観察所が民間法人に委託し,矯
正施設在院・在所中から就労に至るまでの,専門家による
継続したきめ細かな支援を実施するもの)について,
兵庫県様からは,保護観察対象者等の雇用・就業促進
や,刑務所出所者等の雇用に対する入札・契約制度にお
ける優遇措置等について,
兵庫県警様からは,暴力団離脱者の就労支援について,
厚生労働省兵庫労働局様からは,受刑者や少年院在
院者などを対象にした専用の求人である「受刑者等専用求
人」等について,
神戸保護観察所様からは,刑務所出所者等を受け入れ
る協力雇用主への就労奨励金制度等について,
それぞれ説明がなされました。
社会復帰や再犯防止のためには,就労支援が必要不可
欠であるとの担当者の熱い気持ちが伝わりました。
(大阪矯正管区からの冒頭挨拶)
(当課からは,再犯防止施策の動向等
について御説明させていただきました。)
本便りに関しまして,御質問や取り上げてほしい事項等がございましたら,是非,
大阪矯正管区更生支援企画課まで御連絡願います。
(多くの自治体,経済団体,業界団体
の皆様に御参加いただきました。)
御参加いただいた方からは,「出所者の更生
に何とか協力できないかと参加した。この日の
話を傘下の会社に紹介し,可能な限り働き掛
けたい」など,前向きな御感想をいただき,出
所者の仕事と住居の確保について,少しでも
御理解を深めていただけける一助になったと感
じています。
当日は,多くの報道関係者にもお越しいただ
き,新聞記事等で取り上げていただきました。
無職者
72.9% 有職者7.9%無職者
25.9%
御参考
刑務所再入所者の
再犯時の職業の有無
就労確保の重要性
不安定な就労が再犯リスクとなっている
有職者
27.1%
当管区コレワーク西日本からは,刑務所出所者等雇用支援セミナーや,刑務所出所者等雇
用支援アドバイザーによる個別相談会の開催等について,
当課からは,「無職者の再犯率は,有職者の約3倍」であるといった,再犯防止施策に係る
動向等について,紹介させていただきました。
質疑応答の場面では,御参加いただいた方々から,刑務所出所者等の雇用に意欲的な御
質問がなされ,御関心の高さが感じられました。
(御質問に答える加古川刑務所長)
コレワークとは・・・
平成28年4月,大阪矯正管区と東京矯正管区の2か所に設置されました。
正式には,矯正管区矯正就労支援情報センター室といいます。
「コレワーク」は通称名であり,法務省ホームページで行われた公募で決定されました。具体
的には,全国の受刑者・少年院在院者のうち,出所6か月前で,就労意欲があり働く能力
があるなど,一定の要件を満たす者をコレワークのデータベースに登録し,
この中から事業主の希望条件に適合する者が在所する施設について情報提供を行っています。

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