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平成28年5月26日
行政書士 林 幹 殿
法務省入国管理局参事官
法令適用事前確認手続回答通知書
平成28年4月26日付け法令適用事前確認手続照会書をもって照会のあった件
について,下記のとおり回答します。
なお,本回答は,照会対象法令の条項を所管する立場から,照会者から提示され
た事実のみを前提に,照会対象法令の条項との関係のみについて,現時点における
見解を示すものであり,もとより,捜査機関の判断や罰則の適用を含めた司法判断
を拘束するものではありません。記(照会)
大型洋上風車の設置能力を有する外国籍の作業船が大型洋上風車の設置作業を
行う場合であって,1当該船舶の運行に係る活動に従事する外国人(船長,航海
士など),2当該船舶において大型クレーンの操作に係る活動に従事する外国人,
又は3当該船舶において大型洋上風車の設置に係る作業に従事する外国人(2を
除く。
)が,在留資格「技術・人文知識・国際業務」,「技能」その他の在留資格
の許可対象となるか。
(回答)
1 船舶の運行に係る活動に従事する者(船長,航海士など)について
在留資格「技術・人文知識・国際業務」については,当該船舶の構造・機能
の技術的高度性や特殊性,当該乗員の船内での地位や職務内容等によって異な
るが,当該船舶における当該乗員の任務が,理学,工学その他の自然科学の分
野に属する技術若しくは知識を必要とするものであるといえる場合には,同在
留資格の対象となり得る(当然,他の要件(本邦の公私の機関との契約,上陸
基準省令で定められた経歴等)も満たすことが,在留資格付与の前提となる。
以下同様。)。
在留資格「技能」については,現行の上陸基準省令を前提とする限り,当該
船舶の操作が「外国に特有の建築又は土木に係る技能」の一部と位置付けられ
るような特殊な場合を除き,通常は,同在留資格の対象となることは想定し難
い。
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2 大型クレーンの操作に係る活動に従事する者について
在留資格「技術・人文知識・国際業務」については,当該大型クレーンの構
造・機能の技術的高度性や特殊性,当該従事者の地位や担当業務等によって異
なるが,当該従事者の任務が,理学,工学その他の自然科学の分野に属する技
術若しくは知識を必要とするものであるといえる場合には,同在留資格の対象
となり得る。
在留資格「技能」については,設置しようとする大型洋上風車が我が国では
一般的でない工法を用いたものであるなど,
当該大型洋上風車の設置作業が
「外
国に特有の建築又は土木に係る技能」を要するといえるものであり,かつ,当
該大型クレーンの操作が,一般的な大型クレーンの操作技能にとどまらず,当
該大型洋上風車の工法等に必要とされる特別な技能を求められるものであって,「外国に特有の建築又は土木に係る技能」の一部と位置付けられるような
場合であれば,同在留資格の対象となり得る。
3 その他の大型洋上風車設置作業従事者について
在留資格「技術・人文知識・国際業務」については,当該従事者の地位,そ
の担当業務の技術的高度性や特殊性等によって異なるが,
当該従事者の任務が,
高度な学術的知識を要する現場責任者であるなど,理学,工学その他の自然科
学の分野に属する技術若しくは知識を必要とするものであるといえる場合に
は,同在留資格の対象となり得る。
在留資格「技能」については,設置しようとする大型洋上風車が我が国では
一般的でない工法を用いたものであるなど,
当該大型洋上風車の設置作業が
「外
国に特有の建築又は土木に係る技能」を要するといえるものであり,かつ,当
該従事者が行う作業が,我が国でも一般的に普及している技能にとどまらず,
当該大型洋上風車の工法等に必要とされる特別な技能を求められるものであって,「外国に特有の建築又は土木に係る技能」の一部と位置付けられるような
場合であれば,同在留資格の対象となり得る。
以 上

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