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「裁判員制度」指導計画1
1,目標
1裁判のロールプレイイングを通して、司法や裁判員制度についての関心を高める。
2証拠の整理や他者との討論から事象を多面的・多角的に考察し、総合化して公正に判断する。
3個々の事実を正確に把握して評価し、また、その事実に基づいて自分の考えを適切に表現する。
4刑事裁判及び裁判員制度の仕組みと意義などについて理解する。
2,指導計画
時間 学習内容 教 師 の 指 導 学習活動 評 価
1 しろまる刑事裁判 しろまるパンフレットなどを活用し、裁判員制度について説明する。 しろまる刑事裁判及び裁 しろまる刑事裁判の仕組み、裁 判 員 制 ・いつから始まるのか、どんな制度か、どんな裁判を扱うのか、裁判 判員制度につい や基本原則、裁判
度 の 概 要 員の役割、評決の仕組み、裁判員に対する保護、守秘義務。 ての教師の説明 員制度の仕組み、
に つ い て しろまる刑事裁判の仕組みや基本原則、裁判官、裁判員、検察官、弁護人、被 を聞く。 裁判官・裁判員・
知る。 告人、証人などの立場や役割について確認する。 検察官・弁護人の
役割について理解
(10) している (知理)。しろまる「なぜ、国民が裁判に参加する必要があるのだろうか 」という問いに しろまる事前意識調査。ついて、ワークシートに記入させる。 (2)、しろまる事前に生徒の中から演者を選んで練習させておく。実際の法廷の雰囲 しろまる模擬裁判を行い
気を出すために、演技者の配置や服装などを工夫する。 証拠となる事象
しろまる授業の始めに全員にシナリオを配布し、証拠となるところに線を引か を確認する。
せる (有罪:赤、無罪・有罪とは言い切れない:青)。しろまるその際 「無罪の推定」について説明する。 (20)、しろまる有罪の根拠となり得る事実・証拠、無罪(有罪とは言い切れない)の しろまる証拠を出し合う しろまる資料を正確に読み。根拠となり得る事実・証拠を、個人でできるだけ多く挙げさせる(箇 とれている (資)。条書きでワークシートに記入させる 。 (5))しろまる班を作らせ、有罪、無罪それぞれの根拠を集約させる。 しろまる班で証拠を出し しろまる必要事項を分かり
・根拠は項目ごとに1枚のカードにまとめて提出させる。 合って集約する やすく表現してい。・カードは、有罪は赤、無罪は青の色に分ける。 る (表)。・このときに班で有罪か無罪かの結論は出さない。
・どんな根拠でもとりあえず出させる。 (13)
2 しろまる 証 拠 の 見 しろまる班ごとにカードを黒板に貼りながら、集約結果を発表させる。 しろまる班ごとに集約し しろまる必要事項を分かり
方 に つ い しろまる証拠を整理させる。 た証拠をクラス やすく表現してい
て知る。 1同じ種類の証拠をまとめると共に 証拠といえないものを除かせる 全体に発表させ る (関、表)
、 。 、 。
2証拠の見方を検討させる。その際、 分類・取捨選択
i)証拠の二面性に着目させる。 し、証拠の見方
ある証拠が有罪の証拠とも言い得るし,逆にそうとは言い切れな を検討する。
い可能性を持つ場合もある。
ii)それぞれの証拠の重要度を考えさせる。
どの証拠を重要と見るかで判断が異なってくる。
iii)刑事裁判の基本原則に従って証拠を総合的に考えさせる。
証拠を個別に評価するだけでなく、刑事裁判の基本原則に従って (25)
全体的に考察する。
しろまる「裁判員として証拠を検討するとき、どのような点に気をつけなけれ しろまる証拠の見方につ しろまる証拠を見る視点を
ばならないか」についてまとめさせ、ワークシートに記入させる。 いて考える。 理解している (知。しろまる何人かの生徒を指名して発表させ 上記のi ii iii の整理をする (15) 理)
、 ) ) ) 。
しろまる証拠の検討をふまえ、1回目の判断をワークシートに記入させる。 しろまる1回目の判決を しろまる根拠を明確にして
・第3時に評議を行うことを告げ、自分と異なる意見の人を説得する 考える。 自分の考えを分か
にはどのようなことを主張すべきかをまとめさせる。また、予想され りやすくまとめて
る反論に対する答えも考えさせる (箇条書きにする ) (10) いる (思判、表)
。 。 。
3 しろまる 裁 判 員 制 しろまるワークシートに記入されていた1回目の判決結果を発表する。 しろまる他者の様々な意 しろまる自分の考えをわか
度 の 意 義 しろまる班を作らせ、評議を行わせる。 見を知る。 りやすく他者に伝
に つ い て ・事前にワークシートで生徒の意見を確認し、各班に異なる意見の生 えている。また、
知 り 、 ま 徒が必ず入るように班を組み替える。 他者の考えを正確
た 制 度 の ・班長を裁判長役として評議を進行させる。 に理解している。
課 題 に つ ・人によって着眼点が異なることを認識させるのが第一の目的である (関、表)
い て 考 え ので、結論が出なくてもかまわない (時間を見計らって討論を打ち。る。 切る ) (20)。しろまる班ごとに合意した点、意見対立があった点を報告させる。
しろまる評議をふまえて、最終的な判断をさせ、ワークシートに記入させる。 しろまる2回目の判決を しろまる根拠を明確にして
・1回目の判決と異なってもかまわない。また、班での評議結果にも 考える。 自分の考えを分か
拘束されない。ただし、理由をしっかり書かせる。 りやすくまとめて
(3) いる (思判、表)。しろまるクラスとしての評決を取る。 しろまる評決を取る。 しろまる自分の考えを分か
しろまる評決結果に対する考えをまとめさせ、ワークシートに記入させる。 りやすくまとめて
しろまる何人かの生徒を指名し、発表させる。 (10) いる (思判、表)。しろまる裁判員制度の意義と課題について考えたことをまとめさせる (箇条書 しろまる裁判員制度の意 しろまる裁判員制度の意義。きにする ) 義について知り を理解している 知
。 、 。(しろまる何人かの生徒を指名し、発表させる。 また制度の課題 理)。について考える(10)しろまる「なぜ、国民が裁判に参加する必要があるのだろうか 」という問いに しろまる事後意識調査と しろまる自分の考えを分か。ついて、再度、ワークシートに記入させる。 感想を書く。 りやすくまとめて
しろまる最後に3時間の授業についての感想をまとめさせる。 (7) いる (思判、表)。3,評価
1司法や裁判員制度についての関心が高まっている。
2証拠の整理や他者との討論から事象を多面的・多角的に考察し、総合化して公正に判断している。
3個々の事実を正確に把握して評価し、また、その事実に基づいて自分の考えを適切に表現している。
4刑事裁判及び裁判員制度の仕組みと意義などについて理解している。
教師用解説資料2

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