しかく実施主体:豊平峡ダム統合管理事務所 しかくダム活用箇所:ダム堤体 しかく所在地:北海道札幌市南区定山渓
しかくダム管理者:北海道開発局札幌開発建設部豊平峡ダム統合管理事務所 しかくダム完成年:1972(昭和 47)
しかくダム形態:アーチ式コンクリートダム しかくダム来訪者数:1.4 万人/年(資料館・冬季閉鎖)
しかくダムカード配布数:約 7,400 人/年
しかく取り組みの概要
・河川法の準則の改定に伴い、ダム作業用トンネルを有効活用し、地域の特徴あるものづくり支援、集客の増
加や付加価値の向上を図るため、貯蔵実験を実施している。主な取り組み状況は次の通り。
1平成 27 年から、豊平峡ダム作業用トンネルが商品の貯蔵に適し、品質向上に繋がるかどうか民間企業と
連携し、社会実験(当初 5 カ年計画)を開始した。
2平成 27 年度から、定山渓観光協会と旅行会社の企画により、ダム貯蔵ワインを活用したダム見学ツアー
や星空観察ツアーを実施した。
3平成 28 年度、29 年度は、貯蔵したワインと茶葉の官能試験を一般公開し、マスコミに取り上げられた。
しかく取り組みのポイント
1管理上の役目はない、ダム作業用トンネルを有効活用し、地域の特徴あるものづくり支援、集客増加等の付
加価値向上を図るため、貯蔵実験を実施。現在社会実験期間中。
2入室はダム管理所職員立ち会いの場合のみに限っている。
3ワインの他、
「原料」
(茶葉)の貯蔵実験も実施。
4ダム貯蔵品としてラベル明記することで、ブランド化。
ダムを活用したワイン・茶葉等の貯蔵と活用
豊平峡ダム
豊平峡ダムの建設時作業用トンネルを活用し、貯蔵の社会実験を実施。扉は施錠しており、職員同行のみ入室可能。
貯蔵状況。原料系の貯蔵では熟成技術のノウハウ流出とならないよう
な秘密保持の管理が必要となる。
トンネル内部。
温度計・湿度計を設置し、
職員が記録している。
しかく取り組みの成果
・茶葉熟成では、事業者が平成 28 年に「日本茶葉 AWARD2016」で入賞(北海道で初受賞)。・豊平峡ダムにおいて貯蔵効果が見られた為、定山渓ダム作業トンネルでも平成 29 年度から日本茶葉、平成
30 年度から日本酒等の貯蔵を開始。
しかくしくみ
〔事業スキーム〕
・社会実験期間中のため、ダム管理者が公募し、貯蔵を行い企業から実施計画書の提出を受け、覚書締結によ
り運用している。
・社会実験終了後は、事業者を公募し審査選定する方針。併せて、公的機関や協議会等による占用利用とす
る方針で検討している。
・貯蔵状況を確認するための官能試験を、ダム管理者と貯蔵会社が連携して、公開で実施している。
〔安全対策〕
・トンネル入出時は職員同行(施錠箇所の開閉)とし、ヘルメット着用を義務づけている(管理者からの貸し
出しも実施)。しかく人・組織
・ダム管理者が社会実験として取り組んでいる。トンネルへの入出管理・同行もダム管理者が実施。
しかく地域連携方策
・貯蔵品の試験的販売では、ダム貯蔵品としてラベル等に記載することで付加価値を
アピールしている。
・定山渓観光協会と旅行会社の企画により、ダムにおける星空観察会を実施する際、
ダムトンネル熟成ワインを提供する「豊平峡ダム&星空プレミアムカフェ」を実施
した。
【貯蔵を行う場合の留意事項等】
・酒類は醸造所から出荷した状況となるため、製品化(ラベル等添付)や酒税支払い等が発生する。
・湿度が高いことから熟成の進み方が他の保管場所と異なるため、長期間の貯蔵を考慮する必要がある。
・原料系の貯蔵では、貯蔵環境や貯蔵可能量、運搬方法等を検討する必要がある。
・熟成技術を活用した原料系(茶葉等)の貯蔵では、産地・ブレンド量等の把握につながる貯蔵量、熟成年数
等、情報の秘匿を要するため、情報流出防止の管理(立入者の制限等)や1トンネル1業種による活用等に
留意する必要がある。
事業スキーム(左:社会実験時 右:社会実験終了後[想定])
豊平峡ダム統合管理事務所
(ダム管理者)
貯蔵社会実験参加企業
・公募
・選定
・覚書締結
・参加表明
・実施計画書提出
豊平峡ダム統合管理事務所
(ダム管理者)
貯蔵企業等
・覚書締結
・占用許可
・占用申請
(・都市・地域再生
等利用区域取得)
占用者(公的機関等)
・公募
・覚書締結
・参加表明
・実施計画書提出
出典:豊平峡観光協会
ホームページ

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