TURBISCAN TRILABは、3検体のサンプルを測定できるように設計された分散安定性評価装置です。静的多重光散乱(SMLS)技術により、沈降、クリーミング、凝集、合一などの、あらゆる分散状態の変化を迅速かつ高感度に検出することができます。
TURBISCAN TRILABは、最大3つのサンプルを測定できるため、効率的な評価が可能です。TSIスケールを用いることにより、沈降、クリーミング、凝集、合一など、あらゆる分散状態の変化を数値化することができます。
SMLSテクノロジーの高感度測定技術により、目視に比べ大幅に短い時間で評価が可能です。さらにペルチェデバイスによる温度制御機能を備え、室温付近(20°C〜)だけでなく加温(〜60°C)による加速試験も可能です。
TURBISCAN技術では、希釈や機械的ストレス(遠心力等)を加えることなく、ありのままのサンプルで信頼性の高い分散安定性評価を行うことができます。そのため、複雑なスラリーや製剤の分析に最適で、サンプルの分散安定性に関する評価を迅速かつ正確に行うことが可能です。
また、本技術はISO TR13097、ISO TR 18811に準拠しています。
TURBISCANはスラリー、コロイド、エマルション、泡状サンプルなどの分散安定性評価にご使用いただけます。
TURBISCANシリーズは塗料およびコーティング、バッテリー、化学製品、石油およびガス、化粧品、飲料、食品、製薬、農薬など、様々な分野で使用されています。
TURBISCAN技術を用いる事で、迅速かつ高い信頼性で分散状態の変化を数値化することが可能です。
分散状態の変化を目視で評価することもありますが、目視評価では分散状態の変化を数値化することはできず、またヒューマンエラーも避けられません。TURBISCANを用いる事で、沈降やクリーミング、粒子径の変化など分散状態の変化を数値化することができます。さらに目視に比べ感度が高く、短時間での評価が可能です。
希釈したり、遠心分離などの外部ストレスを与えることなく測定できるため、実際の保存環境下における分散状態の変化をそのまま評価することができます。
そのため、複雑なスラリーや製剤の分析に最適で、サンプルの分散安定性に関する評価を迅速かつ正確に行うことが可能です。
TURBISCANはエマルション系での液滴移動とクリーミング挙動の測定にも優れた性能を発揮します。
先ず、希釈を必要とせず、そのままのサンプルを測定可能で、液滴移動を短時間で定量的に評価することができます。さらに、移動速度の測定が可能で、測定サンプル同士の比較を容易にするため、液滴サイズと濃度が多様なエマルションの分析に最適です。
TURBISCANが提供する液滴移動に関する詳細なデータに基づいて、研究者は調製条件や処理条件の改善を行うことが可能です。
エマルションの分析にTURBISCAN技術を使用することで、目視評価など従来の方法と比較して、より迅速で正確、かつ信頼性の高い結果を得ることができます。
TURBISCANは、スラリーやコロイド系の物理的安定性を高精度かつ短時間で評価するための最先端技術です。
高粘度のサンプルにも適用可能で、多くの場合、希釈せずにそのまま測定できます。
ISO TR13097に準拠したこの技術により、分散安定性を迅速に評価でき、データに基づいた信頼性の高い意思決定が可能です。目視に頼らない革新的なソリューションで、効率的な分析を実現します。
これまで、エマルションや製剤の分散安定性の評価は主に目視評価によって行われてきました。目視評価では時間がかかり、ヒューマンエラーが避けられません。その上、目視による分散状態の評価は合格/不合格の判定のみに限られることがほとんどです。これでは面活性剤や安定剤の濃度など、目的の分散安定性を達成するための最適な条件を決定することはできません。
TURBISCANは、分散安定性の評価時間を大幅に短縮するだけでなく、TURBISCAN Stability Index (TSI)を用いて分散状態の変化を数値化し、マッピング表示を行うことができます。これによって、コストを抑えながらも、優れた分散安定性を有する製品を作るために、数値に基づいた客観的な検討を行うことができます。
分散安定性試験や長期保存試験は、医薬品や薬剤の品質と安全性を保証するために不可欠です。ワクチンや、塗り薬など非経口製剤における分散状態の変化は、製品の有効性や患者の安全性に重大な影響を与える可能性があります。
さまざまな技術がある中で、TURBISCANは"in-situ"、無希釈、非破壊での測定を可能にし、分散状態の変化を迅速に検出することで検証時間を短縮化します。研究開発や品質管理において、TURBISCANは正確な定量的データを提供し、迅速かつ適切な意思決定をサポートします。特に注射用製剤や非経口製剤などの安定性と再分散能力の研究において重要な役割を果たし、分散状態とその変化に関する深い知見を研究者に提供します。
自動車や情報通信機器、環境対応等のため、エネルギー貯蔵とバッテリーに対する需要は指数関数的に増加しています。リチウムイオンバッテリーは最も広く使用されている電池であり、その開発と製造における重要なステップのひとつが、バッテリー品質を決定づけるスラリー配合です。
電極スラリーは通常、高濃度かつ黒色(高濃度カーボンブラックによる)であるため、従来の光散乱技術による評価は困難であり、大幅な希釈が必要でした。TURBISCANは、これらのスラリーの安定性の評価にも使用され、電極スラリーの配合最適化、生産試験、そして新しい材料の研究に貢献しています。
アプリケーションデータベースに各種資料を掲載しております。
TURBISOFTはデータ解析(データ取得、解釈、エクスポート等)のための、TURBISCANシリーズ専用のソフトウェアです。TURBISOFTは直感的なデータ分析が可能で、お客様のデータ分析の短時間化と効率化に貢献します。
使いやすい標準セル(30ml)から小容量セル(最小2ml)、高粘度サンプル用セルなど、ニーズに応じて幅広くご用意しています。
標準セル(30 ml)
標準の円筒形ガラス製セルの推奨充填量は約20mlです。化学物質や細菌による汚染を防ぎ、洗浄や乾燥にかかる人件費を削減するため、使い捨てを推奨しています。セルはキャップと使い捨てのPTFEシールで密閉され、高温測定時のサンプルの蒸発を防ぎます。このセルは、目視での分散安定性試験との相関を取るためにも使用可能です。
小容量セル(4ml)
希少なサンプルを少量で測定するための小容量セルと専用アダプターをご用意しています。最小容量2mlでの測定が可能です。また、TURBISCANは非破壊評価装置ですので、サンプルは原液のまま回収できます。
オンデマンドセル(シリンジタイプ、耐圧タイプ 等)
お客様のニーズに応じたシリンジタイプや耐圧タイプ 等のセルを開発した実績がございます。特殊なサンプルの測定も、先ずはご相談ください。
泡・高粘度サンプル用測定セル
泡状のサンプルや粘度の高いサンプルのように、測定セルへの充填が難しい場合は、泡・高粘度サンプル用測定セルをご使用ください。
泡・高粘度サンプル用測定セルはセルの底部分に蓋があり、泡状や高粘度、粘着性のあるようなサンプルをセル底面から充填することができます。サンプル充填した後、底蓋を閉じ、測定を開始できます。測定終了後も底面からサンプルを取り出せます。
校正用標準サンプル
TURBISCANには装置を校正するための標準サンプルが付属しています。ソフトウェアが試験手順をガイドし、透過光および後方散乱光が正常に検出できているかのチェックを簡単に行うことができます。試験結果は自動的に保存され、装置のトレーサビリティが確保されます。
粒子径分布計算ソフト:TURBISIZE(オプション)
TURBISIZEを用いることで、TURBISCANによる測定結果から、粒子径分布(ISO13317)と粒子の移動速度分布を計算することができます。
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