TURBISCAN DNSは、スラリー、コロイド、エマルション、泡状サンプルの分散性と安定性を測定するために必要な包括的なソリューションを提供する最先端技術を搭載しています。
静的多重光散乱(SMLS)技術を搭載した高度な光学システムと高感度検出器により、TURBISCAN DNSは、スラリー、コロイド、エマルション、泡状サンプルの物理的特性の経時的な変化を正確に検出し、数値化することができます。 分散性と分散安定性の測定は、次の2つの機能により行われます。
すべての測定は原液サンプルに対して行われ、分散状態とその変化について明確かつ信頼性の高い測定結果を提供します。
この測定結果に基づいて、配合製品の分散状態を最適化し、分散安定性の問題を早期に特定することで、一貫した製品品質を確保することが可能になります。
新製品の開発であれ、既存製品の改良であれ、TURBISCAN DNSは、データに基づいた意思決定を行い、競合他社との競争で優位に立つために必要な洞察を提供します。
TURBISCANはスラリー、コロイド、エマルション、泡状サンプルなどの分散安定性評価にご使用いただけます。
TURBISCANシリーズは塗料およびコーティング、バッテリー、化学製品、石油およびガス、化粧品、飲料、食品、製薬、農薬など、様々な分野で使用されています。
分散性とは、凝集粒子を一次粒子にまで微細化する際の、微細化の程度およびその容易さを示す概念です。これは、一次粒子の粒子径分布、凝集粒子の大きさおよびその割合、粒子径の均一性などのパラメータによって評価されます。
製品の仕様を満たし、原材料の価値を最大限に引き出すためには、分散性は極めて重要です。分散性は粒子間の相互作用に影響を受けるため、ISO/TS22107:2021に記載されているように、原液サンプル(無希釈、外部ストレスなし)を測定する必要があります。
TURBISCAN DNSのT-LOOP機能により、オンラインで安全かつ効率的に粒子の分散性を評価することが可能となりました。適切な原料を見つけ、プロセスを最適化し、最適な溶媒を探索するために、下記アプリケーションデータベースにて様々なアプリケーションと測定例をご覧ください。
TURBISCAN技術を用いる事で、迅速かつ高い信頼性で分散状態の変化を数値化することが可能です。
分散状態の変化を目視で評価することもありますが、目視評価では分散状態の変化を数値化することはできず、またヒューマンエラーも避けられません。TURBISCANを用いる事で、沈降やクリーミング、粒子径の変化など分散状態の変化を数値化することができます。さらに目視に比べ感度が高く、短時間での評価が可能です。
希釈したり、遠心分離などの外部ストレスを与えることなく測定できるため、実際の保存環境下における分散状態の変化をそのまま評価することができます。
そのため、複雑なスラリーや製剤の分析に最適で、サンプルの分散安定性に関する評価を迅速かつ正確に行うことが可能です。
TURBISCANはエマルション系での液滴移動とクリーミング挙動の測定にも優れた性能を発揮します。
先ず、希釈を必要とせず、そのままのサンプルを測定可能で、液滴移動を短時間で定量的に評価することができます。さらに、移動速度の測定が可能で、測定サンプル同士の比較を容易にするため、液滴サイズと濃度が多様なエマルションの分析に最適です。
TURBISCANが提供する液滴移動に関する詳細なデータに基づいて、研究者は調製条件や処理条件の改善を行うことが可能です。
エマルションの分析にTURBISCAN技術を使用することで、目視評価など従来の方法と比較して、より迅速で正確、かつ信頼性の高い結果を得ることができます。
TURBISCANは、スラリーやコロイド系の物理的安定性を高精度かつ短時間で評価するための最先端技術です。
高粘度のサンプルにも適用可能で、多くの場合、希釈せずにそのまま測定できます。
ISO TR13097に準拠したこの技術により、分散安定性を迅速に評価でき、データに基づいた信頼性の高い意思決定が可能です。目視に頼らない革新的なソリューションで、効率的な分析を実現します。
乾燥粉末は、食品、化粧品、製薬など、様々な業界で製品の品質と保管期限(Shelf-Life)を維持するために使用されています。
しかし、これらの乾燥粉末を水に戻して溶解・再水和する際には、再構成された製品の均一性、安定性、機能性の確保など、いくつかの課題があります。課題の解決には、乾燥粉末の溶解・再水和の挙動に影響を与える要因を調査し、最高の性能を実現するための条件を最適化することが非常に重要です。
TURBISCAN DNSのT-LOOPを用いたオンライン測定であれば、乾燥粉末製品における溶解・再水和の挙動を、1回の実験で評価することができます。 詳しくは、下記アプリケーションデータベースにて、アプリケーションノート「an_0225_F_Turbiscan_Food_Powder_Reconstitution_EN」をご覧ください。
植物性タンパク質は、動物性タンパク質と比較して、健康、環境、倫理面で様々な利点があるため、食品業界では益々関心が高まっています。しかし、動物性タンパク質とは異なる物理化学的および機能的特性を持つ植物性タンパク質を食品に配合することは、いくつかの課題を伴います。
主な問題のひとつは、植物性タンパク質の可溶化です。植物性たんぱく質は溶解性が低いため、乳化のしやすさや分散安定性に注意が必要です。
植物性タンパク質の分散特性を評価する方法は存在せず、従来は植物性タンパク質の性能を理解するために、複数の実験や機器を使用しなければなりませんでした。
TURBISCAN DNSの可溶化速度の評価能力と高い測定感度により、植物性タンパク質の乳化特性や分散安定性を測定することが可能になりました。
アプリケーションデータベースに各種資料を掲載しております。
TURBISOFTはデータ解析(データ取得、解釈、エクスポート等)のための、TURBISCANシリーズ専用のソフトウェアです。TURBISOFTは直感的なデータ分析が可能で、お客様のデータ分析の短時間化と効率化に貢献します。
TURBISCAN DNSには、分散性・分散安定性評価に必要な機能が全て揃っています。
TMIX
TURBISCAN DNSのT-MIX(攪拌用プロペラ)により、測定セル内で混合と撹拌を行うことができます。
pH調整、安定剤/不安定剤の添加、塩の添加などを行い、分散状態(粒子径)の変化をリアルタイムで測定することができます。
測定用セル内でプロペラによる攪拌を行うことで、スラリーの再分散性、粉末の水和プロセス、凍結乾燥製品の溶解・再水和、タンパク質の溶解度、分散性などの評価を行うことができます。
T-LOOP
T-LOOPモジュールは、外部プロセスからチューブポンプを用いて測定セルへ循環ループを作ります。サンプルはTURBISCANで測定した後、また外部プロセスへ戻ります。顔料分散、乳化、ポリマー溶解などの分散プロセスをオンラインで測定可能です。
標準セル(30 ml)
標準の円筒形ガラス製セルの推奨充填量は約20mlです。化学物質や細菌による汚染を防ぎ、洗浄や乾燥にかかる人件費を削減するため、使い捨てを推奨しています。セルはキャップと使い捨てのPTFEシールで密閉され、高温測定時のサンプルの蒸発を防ぎます。このセルは、目視での分散安定性試験との相関を取るためにも使用可能です。
オンデマンドセル(シリンジタイプ、耐圧タイプ 等)
お客様のニーズに応じたシリンジタイプや耐圧タイプ 等のセルを開発した実績がございます。特殊なサンプルの測定も、先ずはご相談ください。
校正用標準サンプル
TURBISCANには装置を校正するための標準サンプルが付属しています。ソフトウェアが試験手順をガイドし、透過光および後方散乱光が正常に検出できているかのチェックを簡単に行うことができます。試験結果は自動的に保存され、装置のトレーサビリティが確保されます。
粒子径分布計算ソフト:TURBISIZE(オプション)
TURBISIZEを用いることで、TURBISCANによる測定結果から、粒子径分布(ISO13317)と粒子の移動速度分布を計算することができます。
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