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2019年3月27日 中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会 第52回議事録
○しろまる日時
平成31年3月27日(水)10:26〜10:36
○しろまる場所
厚生労働省講堂(低層棟2階)
○しろまる出席者
○しろまる議題
○しろまる高額な医療機器を用いる医療技術に関する費用対効果評価の結果について
○しろまる議事
○しろまる荒井部会長
ただいまより、第52回「中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門部会」を開催いたします。
まず、本日の委員の出欠状況について報告します。本日は榊原委員が御欠席です。
なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
(カメラ退室)
○しろまる荒井部会長
それでは、議事に入ります。本日は「高額な医療機器を用いる医療技術に関する費用対効果評価の結果について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いします。
企画官、お願いします。
○しろまる古元医療課企画官
企画官でございます。費-1の資料に基づきまして御説明を申し上げます。
高額な医療機器を用いる医療技術につきましては、平成28年度診療報酬改定時の答申附帯意見におきまして、費用対効果評価の観点を導入する場合の考え方について検討することとされました。その方針を踏まえ、非公開の中医協費用対効果評価専門部会におきまして、具体例を選定いたしまして検討を行ってまいりました。
なお、企業の秘密情報に対する配慮の観点から、選定された品目名につきましては非公開としてございます。
2ページ目をごらんください。「これまでの取り組み状況及び評価結果について」でございます。
これまでの取組状況につきましては、記載のとおり、選定された技術について、費用対効果評価専門組織に報告され、検討がなされました。
また、作成した評価結果の案につきまして企業に伝達をいたしまして、企業側の不服意見の有無を確認したところ、不服意見はなかったという状況でございます。
評価結果でございます。企業分析と再分析を行いましたが、いずれも異なる結果となりました。しかし、いずれにつきましてもガイドラインに基づいて行われていることから、両分析で得られた双方の結果を評価結果といたしました。
企業による分析と再分析の結果が異なった主な理由は(1)と(2)に記載のとおりでございます。医薬品や医療機器の試行的導入における分析と同様の課題が認められたという結果となりました。
3ページをごらんください。「高額な医療機器を用いる医療技術の費用対効果評価に関する課題」でございます。
まず「(1)医薬品等と共通の課題」でございます。こちらは先ほども申し上げましたとおり、医薬品等の試行的導入において認められた課題と同様、分析前の協議が十分でなかったため、分析の前提やガイドラインの解釈が異なった。また、分析途中に新たなデータが得られた場合の対応方法を定めていなかったことなどにより、企業分析と差異分析の結果が大きく異なることとなりました。
医療技術に特有の課題として何点か御指摘を申し上げたいと思います。
1点目は、高額な医療機器を用いる医療技術については、診療報酬上、医療機器に係る費用のみではなく、医師の技術に係る費用なども含めた技術料として評価をされております。また、技術料に占める医療機器に係る費用については、技術ごとに異なるという状況でございます。
個々の技術の効果につきましては、医療機関の実施体制など、さまざまな要素から影響を受けます。そのため、例えば新たな技術の保険収載に当たりましては、有効性や安全性に加えまして、普及性、技術的成熟度、施設基準の必要性などの観点を含め、総合的な評価が行われております。
こうした状況を踏まえますと、品目ごとに価格が設定される医薬品や医療材料のように、費用対効果評価に基づく一律の価格調整を定めることは困難ではないかということでございます。
なお、これらの医療技術につきましては、診療報酬改定時に、先進医療会議、医療技術評価分科会及び中医協総会での検討の結果、その評価を決定してございます。
(※(注記))の部分でございます。前回の平成30年度改定におきまして、粒子線治療やダビンチを用いた内視鏡手術につきましては、既存の治療と同等の有効性があると認められ、同等の評価として保険適用したという決定を行っております。
「4.今後の取組(案)」でございます。高額な医療機器を用いる医療技術の診療報酬上の評価については、先進医療会議、医療技術評価部会及び中医協総会において検討することが基本でございます。
今後も診療報酬改定において、各技術の評価を行っていくものであり、費用対効果評価の活用については上記の、先ほど述べました課題を踏まえた検討が必要であろうということです。
今回、費用対効果評価の対象として選択された医療技術の分析評価を通して得られた課題につきましては、本部会及び中医協総会に報告を行いたいと思います。その上で、特に医療技術に特有の課題を踏まえつつ、診療報酬上の評価に当たり、費用対効果評価についてどのような形で導入するのがふさわしいのかなどについては、今後も海外の事例なども参考といたしながら、中医協において検討することとする。こうした取組案を御提示したいと思います。
説明は以上でございます。
○しろまる荒井部会長
ありがとうございました。
ただいまの説明に関して、御意見、御質問等ございましたらよろしくお願いします。
松本委員、お願いします。
○しろまる松本委員
今回、医薬品で思ったことですけれども、企業分析と再分析の結果が大きく異なってしまったということですね。費用対効果評価における事前協議の重要性が改めて浮き彫りになったということですが、今後こういったことが続くと費用対効果そのものの信頼性が揺らいでいきますので、事務局におかれましては、今後医薬品とか医療機器の費用対効果評価を進めるに当たっては、事前協議で、くれぐれも慎重に丁寧な対応をお願いしたいと改めて要望いたします。
○しろまる荒井部会長
ほかにはございますでしょうか。
松本委員、どうぞ。
〇松本委員
高額な医療機器を用いる場合ですけれども、費用対効果評価ですが、30年度改定でもありましたけれども、ダビンチ手術とか粒子線治療の点数設定における考え方が示されて、同等の有効性であれば同等の評価をするという、費用にかかわらずそういった評価をするという形の考え方もありましたので、こういった基本はあるのではないかと思います。
そういった基本の中で、この診療報酬改定の中でさらに検討を進めていくべきだと思います。
○しろまる荒井部会長
中村委員、どうぞ。
○しろまる中村部会長代理
先ほど、松本委員から御指摘のありました、医薬品あるいは医療機器で今回も似たような問題が起きたという指摘に関連してですが、基本的にはこれまでのガイドラインに沿ってやったためにこういった問題が起きたと理解しております。
ただ、ガイドラインが改訂されましたので、この改訂されたガイドラインに沿っていけば、似たような問題は起こらないという理解でよろしいでしょうか。
これは御質問になります。
○しろまる荒井部会長
企画官、どうぞ。
○しろまる古元医療課企画官
ありがとうございます。論点は2点あると思っておりまして、まずはガイドラインのお話と、あとは実際の手続のお話があると思っております。
実際に4月以降、制度化いたします医薬品、医療材料につきましては、骨子でおまとめいただきましたとおり、手続、ガイドライン、いずれも見直しを行いまして、今、松本委員からも御指摘がありましたが、今後、事前協議をしっかり行っていこうということです。かつ、分析の内容についてはガイドラインも改訂をいたしましたので、同様のことが起こる可能性は低いというふうに、より改善した形で迎えられると考えております。
以上でございます。
○しろまる荒井部会長
そのほかには特にございませんでしょうか。
ありがとうございました。ほかに御意見がないようでしたら、本案を総会に報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○しろまる荒井部会長
ありがとうございます。それでは、そのようにしたいと存じます。
本日の議題は以上です。次回の日程につきましては追って事務局より連絡しますので、よろしくお願いします。
それでは、本日の費用対効果評価専門部会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。
○しろまる古元医療課企画官
ありがとうございます。
続きまして、準備が整いましたら合同部会を開催いたします。
よろしくお願いいたします。
<照会先>
保険局医療課企画法令第1係
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