ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(科学技術部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会)> 第32回科学技術部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会 議事概要(2014年3月24日)




2014年3月24日 第32回科学技術部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会 議事概要

医政局研究開発振興課

しろまる日時

平成26年3月24日(月)16:00〜18:00


しろまる場所

厚生労働省 仮設第2会議室


しろまる出席者

【委員】

永井委員長 梅澤委員 岡野委員 貴志委員 木下委員
小島委員 後藤委員 高橋委員 戸口田委員 中村(耕)委員
西山委員 前川委員 松山委員 湊口委員 山口委員
山中委員

【参考人】

小澤参考人 島田参考人 中村(雅)参考人

【事務局】

一瀬研究開発振興課長 堀再生医療研究推進室長 木村再生医療研究推進室長補佐

しろまる議事

議事概要

第32回ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会では、継続審議案件として、東海大学、榊原記念病院、北野病院からの申請が審議された。また、新規審議案件として、広島大学からの申請が審議された。東海大学、榊原記念病院、広島大学からの申請については持ち回り審議とされた。北野病院からの申請は次回以降の継続審議とされた。

(審議されたヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要は別紙1〜4参照。)

別紙1 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成26年3月24日審議

<研究課題名>
JOKER(重症虚血性心不全に対する自家心臓幹細胞治療)試験

<申請年月日>
平成24年8月28日

<実施施設及び総括責任者>
東海大学 細田 徹

<対象疾患>
重症慢性虚血性心不全

<ヒト幹細胞の種類>
c-kit陽性ヒト心臓幹細胞

<実施期間及び対象症例数>
厚生労働大臣意見発出日から3年間 6症例

<治療研究の概要>
待機的に冠動脈バイパス手術を行う症例より、切離される右心耳を利用し心臓幹細胞を単離する。バイパス手術後も左心室駆出率が十分に回復しない症例にカテーテルを用いて幹細胞を投与する。安全性と心不全に対する影響を確認する。当施設では、細胞培養を担当する。

<その他(外国での状況等)>
冠動脈内注入法による陳旧性心筋梗塞に対する心臓内幹細胞の移植には、研究責任者が関与しているSCIPIO試験のほかに、コロニースフィア形成により精製した幹細胞を用いるCADUCEUS試験があり、平成21年から開始され、それぞれ安全性と有効性が報告されている。

<新規性について>
c-kit陽性ヒト心臓幹細胞を国内で初めて臨床応用するところ。

別紙2 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成26年3月24日審議

<研究課題名>
JOKER(重症虚血性心不全に対する自家心臓幹細胞治療)試験

<申請年月日>
平成24年8月28日

<実施施設及び総括責任者>
榊原記念病院 井口 信雄

<対象疾患>
重症慢性虚血性心不全

<ヒト幹細胞の種類>
c-kit陽性ヒト心臓幹細胞

<実施期間及び対象症例数>
厚生労働大臣意見発出日から3年間 6症例

<治療研究の概要>
待機的に冠動脈バイパス手術を行う症例より、切離される右心耳を利用し心臓幹細胞を単離する。バイパス手術後も左心室駆出率が十分に回復しない症例にカテーテルを用いて幹細胞を投与する。安全性と心不全に対する影響を確認する。当施設では、バイパス手術と細胞投与を担当する。

<その他(外国での状況等)>
冠動脈内注入法による陳旧性心筋梗塞に対する心臓内幹細胞の移植には、研究責任者が関与しているSCIPIO試験のほかに、コロニースフィア形成により精製した幹細胞を用いるCADUCEUS試験があり、平成21年から開始され、それぞれ安全性と有効性が報告されている。

<新規性について>
c-kit陽性ヒト心臓幹細胞を国内で初めて臨床応用するところ。

別紙3 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成26年3月24日審議

<研究課題名>
骨髄由来単核球細胞を用いた脊髄損傷(ASIA機能障害尺度A,B)に対する第2相試験

<申請年月日>
平成25年11月11日

<実施施設及び総括責任者>
田附興風会医学研究所北野病院 鈴木 義久

<対象疾患>
脊髄損傷

<ヒト幹細胞の種類>
自家骨髄単核球細胞

<実施期間及び対象症例数>
厚生労働大臣意見発出日から2年6ヶ月間 20症例

<治療研究の概要>
受傷後12週以内の脊髄損傷患者(ASIA機能障害尺度A,B)を対象にした自家骨髄単核球移植による脊髄再生治療の臨床的有効性及び安全性を評価する。第2相、単群の試験である。骨髄単核球の単離、洗浄、調整は手術室内のクリーンベンチで行う。骨髄単核球の投与は通常の腰椎穿刺の手技を用いて髄液腔に注入する。

<その他(外国での状況等)>
ヒトに対して骨髄由来細胞等を脊髄損傷部位へ移植し機能回復を得たとする報告がある。平成22年には米国でES細胞を用いた臨床試験が4例に対して実施され、重大な有害事象はみられていない。
本研究グループによる急性期脊髄損傷に対する培養自家骨髄間質細胞移植による脊髄再生治療の検討は平成17年より実施され、平成22年6月までに5例に実施され、細胞移植に伴う有害事象は観察されていない。今回、骨髄間質細胞投与の有効性を確認するため、症例数を増やした臨床試験を行う。

<新規性について>
自家骨髄単核球細胞を用いた脊髄損傷に対する第2相試験であるところ。

別紙4 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成26年3月24日審議

<研究課題名>
自己骨髄間葉系細胞の磁気ターゲティングによる関節軟骨欠損修復

<申請年月日>
平成26年2月24日

<実施施設及び総括責任者>
広島大学病院 越智 光夫

<対象疾患>
外傷性損傷あるいは離断性骨軟骨炎に起因する膝関節軟骨損傷

<ヒト幹細胞の種類>
自己骨髄間葉系細胞

<実施期間及び対象症例数>
厚生労働大臣意見発出日から3年間 5症例

<治療研究の概要>
膝関節軟骨欠損に対して、従来の骨髄刺激法に加えて、磁性化した自己骨髄間葉系細胞を関節鏡下に注入し、磁場発生装置によって、注入した細胞を軟骨欠損部へ集積させる磁気ターゲッティングを併用した治療法の安全性を確認する。

<その他(外国での状況等)>
米国Genzyme Biosurgery社は、平成9年、自家軟骨細胞培養・移植法を開発し、FDAの認可を受け商品化した(Carticel®)が、従来の治療法を超える有用性は示せていない。国内では自家培養軟骨ジャック®が平成25年4月に保険適用となった。
自己骨髄間葉系細胞を用いた関節軟骨の臨床研究は、広島大、近畿大、兵庫医大、大阪市大、大阪大、奈良県立医大で実施されている。
自己滑膜間葉系幹細胞を用いた関節軟骨の臨床研究は、東海大、大阪大、東京医科歯科大で実施されている。

<新規性について>
関節内に注入した自己骨髄間葉系細胞を磁気ターゲッティングという手法で軟骨欠損部へ集積させるところ。

厚生科学審議会科学技術部会 ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会委員名簿

氏 名 所 属 ・ 役 職

位田 隆一 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科 特別客員教授
梅澤 明弘 国立成育医療研究センター研究所 副所長
岡野 栄之 慶應義塾大学医学部生理学教室 教授
春日井 昇平 東京医科歯科大学インプラント・口腔再生医学 教授
貴志 和生 慶應義塾大学医学部形成外科 教授
木下 茂 京都府立医科大学大学院医学研究科視覚機能再生外科学 教授
小島 至 群馬大学生体調節研究所 教授
後藤 弘子 千葉大学大学院専門法務研究科 教授
高橋 政代 理化学研究所神戸研究所網膜再生医療研究チーム チームリーダー
竹内 正弘 北里大学薬学部臨床医学 教授
戸口田 淳也 京都大学再生医科学研究所組織再生応用分野 教授
しろまる 永井 良三 自治医科大学長
中村 耕三 国立障害者リハビリテーションセンター 総長
西山 和利 北里大学医学部神経内科学 主任教授
前川 平 京都大学医学部付属病院輸血細胞治療部 教授
松山 晃文 (公財)先端医療振興財団再生医療実現拠点ネットワークプログラム(JST)
開発支援室長
湊口 信也 岐阜大学大学院医学系研究科再生医科学循環呼吸病態学 教授
山口 照英 国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部 研究員
山中 竹春 国立がん研究センター 生物統計部門長
(敬称略)しろまる:委員長

厚生科学審議会科学技術部会 ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会参考人名簿

氏 名 所 属 ・ 役 職

小澤 敬也 自治医科大学内科学講座血液学部門 教授
島田 隆 日本医科大学分子遺伝学教室 教授
中村 雅也 慶應義塾大学医学部整形外科学教室 准教授
(敬称略)


<照会先>

厚生労働省医政局研究開発振興課再生医療研究推進室

TEL: 03-5253-1111(内線2587)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(科学技術部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会)> 第32回科学技術部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会 議事概要(2014年3月24日)

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /