平成18年2月9日
(照会先)
医薬食品局安全対策課
医薬食品局安全対策課
課長
中垣俊郎
担当
渡邊(2748)
TEL:03-5253-1111(代表)
注意欠陥多動性障害の治療薬に係る米国の医薬品安全・リスクマネジメント諮問委員会の開催について
1.
米国の医薬品安全・リスクマネジメント諮問委員会について
日時:
2006年2月9日(木)午前8時〜午後5時
(日本時間9日午後10時〜10日午前7時)
(日本時間9日午後10時〜10日午前7時)
目的:
注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療に使用される医薬品服用後の心臓血管系の有害事象のリスクの増大の有無を調査するための方法について議論する。
2.
同委員会に提出される米国食品医薬品局(FDA)の資料の概要
(1)
ADHDの治療に米国で用いられる医薬品服用後の有害事象(1999年〜2003年報告分)
メチルフェニデート(商品名:リタリン等)及びアンフェタミン(商品名:アデロール)等の服用後に報告された心臓血管系の主な有害事象は次のとおり。
メチルフェニデート(商品名:リタリン等)及びアンフェタミン(商品名:アデロール)等の服用後に報告された心臓血管系の主な有害事象は次のとおり。
(1)
メチルフェニデート
・
突然死8例(ただし、症状発現から24時間以内に死亡というWHOの定義に合致しないものが他に8例あり)。
・
心臓血管系疾患等19例。
(2)
アンフェタミン等
・
突然死17例(ただし、症状発現から24時間以内に死亡というWHOの定義に合致しないものが他に11例あり)。なお、アデロールについては計24例との記載あり。
・
心臓血管系疾患等35例。
(
参考)
(1)
我が国におけるメチルフェニデート等の取り扱い
(1)
メチルフェニデート(商品名:リタリン)
昭和32年に承認。その効能・効果は、ナルコレプシー、うつ病。ADHDは承認されていない。
昭和32年に承認。その効能・効果は、ナルコレプシー、うつ病。ADHDは承認されていない。
(2)
アンフェタミンは、我が国では未承認。覚せい剤に該当。
(2)
メチルフェニデートについて、平成14年4月以降、現在までに我が国において、因果関係の否定できないと考えられる死亡事例は報告されていない。 (参考)因果関係が評価できない死亡事例は3例報告あり。
(2)
FDAによる医薬品との因果関係に関するコメント
FDAは、これらの報告は当該医薬品と心臓血管系の有害事象との因果関係を示すものではない旨、同委員会への提出資料の中で明記。
FDAは、これらの報告は当該医薬品と心臓血管系の有害事象との因果関係を示すものではない旨、同委員会への提出資料の中で明記。
(3)
FDAの同諮問委員会への依頼事項
FDAは、これら有害事象をさらに調査するための種々の疫学的アプローチの可能性について同委員会に意見を求めている。
FDAは、これら有害事象をさらに調査するための種々の疫学的アプローチの可能性について同委員会に意見を求めている。
(参考)
販売名:
リタリン錠
1%リタリン散
製造販売業者名:ノバルティス ファーマ株式会社1%リタリン散
成分名:塩酸メチルフェニデート
構造式:
[画像:構造式]
承認年月日:昭和32年10月
効能又は効果:
ナルコレプシー
抗うつ薬で効果の不十分な下記疾患に対する抗うつ薬との併用
難治性うつ病、遷延性うつ病
抗うつ薬で効果の不十分な下記疾患に対する抗うつ薬との併用
難治性うつ病、遷延性うつ病
用法・用量:
ナルコレプシーには、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20〜60mgを1回〜2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
難治性うつ病、遷延性うつ病には、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20〜30 mgを2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
難治性うつ病、遷延性うつ病には、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20〜30 mgを2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。