06/07/13 平成18年7月13日医療機関のコスト調査分科会議事録 第12回診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会 議事録 (1)日 時 平成18年7月13日(木)15:00〜16:30 (2)場 所 厚生労働省専用第22会議室(18階国会側) (3)出席者 田中滋分科会長 石井孝宜委員 猪口雄二委員 井部俊子委員 今中雄一委員 尾形裕也委員 柿田章委員 近藤正晃ジェームス委員 椎名正樹委員 須田英明委員 ??木安雄委員 西岡清委員 原正道委員 松田晋哉委員 飯沼雅朗中医協委員 池上直己診療報酬調査専門組織委員 <事務局> 堀江保険医療企画調査室長 他 (4)議題 ・診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会における 平成17年度調査研究結果の報告について ・診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会における 平成18年度調査研究について (5)議事内容 しろまる田中分科会長 ただいまより、第12回診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会を開催 させていただきます。 委員の皆様方にはお忙しい中を御出席いただきまして、ありがとうございます。 まず、委員の出欠状況ですが、本日は手島委員が欠席でございます。 また本日は、中医協委員である飯沼委員、それから診療報酬調査専門組織の池上委員 にも御出席いただいております。 それでは、審議に入らせていただきます。 本日は2つの議題がありますが、最初に「診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト 調査分科会における平成17年度調査研究結果の報告について」を議題といたします。 まず、私からの報告ですが、前回の分科会において御審議いただきました「医療のI T化に係るコスト調査結果の報告」、「医療安全に関するコスト調査結果の報告」につ きましては、去る6月7日、中医協・診療報酬基本問題小委員会に報告を行い、了承を 得ておりますことを御報告いたします。 では、本日は「診断群分類を活用した医療サービスのコスト推計に関する研究(DP Cコスト調査研究)」、「医療機関の部門別収支に関するコスト調査研究」について、 それぞれ報告を受けたいと思います。 まず「DPCコスト調査研究」について、松田委員より説明をお願いいたします。 しろまる松田委員 「診断群分類を活用した医療サービスのコスト推計に関する研究」の概要について説 明いたします。診調組コ−2という資料をごらんください。本研究は、私と今中委員、 柿田委員、国立大学協会の坂本先生、この4名で分担研究をやらせていただきました。 A.研究目的ですが、診断群分類別コストデータからコストを把握し、将来の診療報 酬制度の設計に役立つ基礎データをつくり、コスト計算のための標準的な尺度を検討す るなど、今後のコスト計算の環境整備を行うことを目的としています。 B.研究方法ですが、昨年度と同じ方法です。ただし、対象施設が93施設から169施 設に増えています。今中先生がまとめられた原価計算標準マニュアルに基づいて各病院 が作成し、提出したデータに基づいて分析しています。本日の報告は、3月の時点で分 析が可能であった169施設のうちの99施設、合計197,000件のデータに基づいています。 調査項目は、そこに書いてあるとおり昨年と同じ内容です。 人件費の算出についても昨年同様、国家公務員俸給表を用いて換算しています。それ ぞれの病院の実際の給与に基づいてコスト推計をやっているわけではないということに 御注意いただけたらと思います。 今回は民間病院だけですが、大学病院の場合は大学での業務と病院での業務を、そこ に書いてあるような内容で区分けをして行っております。 薬剤、診療材料については、それぞれの施設で購入価にばらつきがありますので、診 療報酬点数の価格として推計しています。 患者への材料コストの直課は、レセプトデータであるE、Fファイルのデータを活用 しています。 平成16年度研究においては調査票入力で誤りが散見されたことから、今年は入力シス テムの開発を行いました。6ページの参考資料1を見ていただきますと、ログイン画面 というところから入っていますが、標準的なソフトを使ってデータを入力するという形 でやらせていただきました。 調査票は昨年と同じです。19ページの参考資料2に流れ、20ページの参考3にそれぞ れの調査票がありますので、ごらんいただけたらと思います。 昨年度は「考察」のところで看護ケア、ICU等のケアをどのように評価するかとい うことが問題になりましたので、それを行うための予備的調査として、看護必要度の調 査、ICUにおける重症度の評価ということでAPACHEの評価をやっております。 C.研究結果ですが、6症例以上存在したDPCのデータのみを用いた1日当たりの コストを部門別に算出して示しています。 昨年度、この委員会で報告させていただいたもののうち医薬品費のところで直課分の 計算が間違っておりまして、再計算しましたところ、16年度は5,592円になりました。 ここは昨年と違いますので御注意いただけたらと思います。 16年度と17年度の結果が書いてありますが、ほとんど変わりない値になっております。 単純比較することはできませんが、1日当たりで見ますと1,500円ぐらいのコストの減 少になっています。費目別では給与、医薬品、経費、委託費が減少している一方、診療 材料費が増加しているという結果になっていますが、部門別の原価で見ますと、ほぼそ の割合で両年度において差はないという形になっております。 31ページの参考資料4をごらんいただきますと、特定機能病院以外のものですが、6 例以上存在したDPCのデータがありますので、これも参考にしていただけたらと思い ます。 昨年度、予備的調査ということで看護必要度の調査等も行っております。それは参考 資料5−1と5−2にあります。 5−1は一部分だけを示していますが、看護必要度の調査をやりまして、各施設別に 病棟ごとの状態がどうなっているかということでクラスター分析をやったり、いろんな 分析をやっております。 5−2は看護度ですが、分担研究者である鹿児島大学の宇都先生がコストの推計まで 踏み込んだ分析をされています。これも参考にしていただけたらと思います。 参考資料6は、各施設のICUで治療を受けている患者の状況を分析した結果を示し ています。APACHEスコアの合計点ではなくて、各項目の点数をもとにして施設を クラスター分析によって分類しています。その結果、施設が5つぐらいに分類できるん ですが、2に分類されている施設を見ていただきますと、すべての項目について得点が 低い。4、5というのはすべての項目について得点が高いというように、同じICUで も重症度という観点から見ると違った機能をもったものが混ざっていることがわかって きました。こういうデータをもとにして、今年度はさらに踏み込んだ分析をしておりま す。 D.考察に移りたいと思います。この研究は原価を推定するという調査です。昨年度 と比較して方法としても安定性が改善していると考えられます。ただ、そこに列挙して ありますように、改善すべき点、考慮すべき点はかなりあると考えております。 原価関連のデータ収集は、今年度も169施設を対象にしてデータを集めたわけですが、 3月の時点で分析が可能だったのは99施設で、正確なデータを収集するには定義の明確 化、インフラ等の整備が必要であろうと考えております。 今回は民間病院等のデータですが、給与費等の算入方法について教育・研究と診療と の区分を正しく反映させる方法や、費用の定義もより明確にする必要があるなど、新た な検討の余地も残っております。 ICUやCCU等の原価ですが、ICUの機能も施設によって差があるという結果が 明らかになりましたので、これをどのように指標化するかということが重要であろうと 考えています。 薬剤費・診療材料費は購入価格ではなく、診療報酬価格で算出していますので、実態 よりもやや高めの値が当てはめられています。正確な原価分析を行うには購入価格を用 いることが望ましいのですが、調査の限界があります。 原価の推計単位はDPC別でやっているのですが、14けたの推計ですと細かすぎる部 分がありまして、データにばらつきが出てきます。フランスでは原価を推計することを 一つの目的として、類似したDRGをまとめた分類をつくっています。Ruiz分類と いうんですが、そういうものをベースにしてコスト集計をしています。我が国の場合も この辺の工夫が必要ではないかと考えております。 昨年度はレセ電算のE、Fファイルをかなり使っているのですが、Fファイルが十分 な精度でセットされてない施設が多くあります。今年度からレセ電算コードへの必須化 が予定されていますので、これが完成すれば昨年度以上に精度の高い研究ができるので はないかと考えています。 減価償却費については施設ごとで購入額が異なりますし、年度も違いますので、これ をどのように考えるかという問題があります。池上先生から教えていただいたんですが、 リース価格などを参考に標準的な減価償却費を設定するといった工夫が標準原価を求め るためには必要ではないかと考えております。 E.今年度の研究です。17年度研究結果を踏まえて、昨年度と同じような形でやって いきたいと考えていますが、以下のような研究を実施することを検討しています。 1)昨年度問題があった部分は、データ収集の方法論について定義を明確にしようと 考えています。給食の材料費がばらついていましたので、定義を明確にする、そのため の調査費用、データ収集方法の精緻化を行いたいと考えています。 看護ケア、ERケアについては調査項目を追加して、各部門のケア内容の指標化がで きるようなデータのとり方を考えています。 放射線部門、臨床検査部門などの中央診療部門におけるサービスのコスト推計を今年 はやりたいと考えています。 2)上記検討に基づいて改定された調査票による進め方ですが、7月25日、参加施設 に対して調査説明会を開催します。それから調査票を配布して、8月下旬から12月にか けてデータを回収し、あわせて看護業務、ICU業務、ER業務を評価して、1〜2月 に分析を行い、最終的な報告書にまとめる予定としております。以上です。 しろまる田中分科会長 ありがとうございました。 ただいまの報告について、御質問、御意見がありましたらどうぞ。 しろまる井部委員 私の理解が不十分なところがあるのですが、看護ケアというのとICU、CCUケア というのは別のものなのでしょうか。定義はどういうふうに考えているのでしょうか。 18年度研究の指標のところにも出てくるのですが、看護ケアというのはどういうもの なのか、ICUケア、CCUケアとの違いは何かあるのでしょうか。 しろまる松田委員 看護は看護そのものです。どこの病棟であるかということにかかわらず、各患者別に 看護必要度あるいは看護度を調査するということです。ICUとERについては、その 部門に入っている患者さんを別に切り出して調査をするということです。基本的にはAP ACHEスコアをデータとしてとります。ERについては三次救急だけですが、三次救急で 入ってきた患者さんについて入室後24時間へのAPACHEと、外傷系の患者さんにつ いてはAIS、あとICU、ERそれぞれについて、それぞれの施設の機能を評価する データをとるつもりです。ごっちゃになっているのではなくて、スコープが違うという ことです。 看護ケアの中にはICUに入院している看護のケアの状況も調査しますので、重なっ てくる部分もあるかと思います。 しろまる井部委員 確認ですけど、看護ケアというのは看護必要度という尺度を使う、ICUはAPAC HEという尺度を使うというふうに考えてよろしいのでしょうか。 しろまる松田委員 それぞれがそれぞれの部分を構成していますけど、それがすべてではありません。I CUでいうとAPACHEもとりますけど、それ以外に施設調査もやりますので、実際 に人員がどのくらいの配置になっているのか、10時、20時、4時という段階で何人配置 しているのか、それぞれに専門医がどのくらいいるのかということまでも含めてやりま す。人工腎臓を装着していた期間とか、人工呼吸器を装着していた日数の調査とか、い ろんなものをやります。APACHEはその中の一部にすぎません。 しろまる石井委員 169施設は特定機能病院と民間病院ということでよろしいですか。 しろまる松田委員 きょうお示ししているのは学校法人会計以外の病院です。 しろまる石井委員 特定機能病院も入っているのですか。 しろまる松田委員 入っておりません。どういうふうにやっているかというと、国公立大学系の病院群と 私立大学と、それ以外の民間病院等という3つに分けてデータをとらせていただいてい ます。コストの推計もその3つを別々にやっています。 しろまる石井委員 31ページの参考資料4の細かい表ですけど、一番上のケースで見ると、症例数49、入 院日数233と書いてあります。233を49で割り返すと、平均入院日数になるのでしょうか。 しろまる松田委員 そうです。これは延べ日数です。 しろまる石井委員 コスト計の右側は45,126とか23,730と出ていますが、これの金額単位は円でよろしい のですか。 しろまる松田委員 はい。1日単位の円になります。 しろまる石井委員 はじめに平成15年に実施された私立大学の時の症例結果表に収入対コスト比というの が出ていました。1日当たりの出来高収入とこのコストとの比という数値ができていて、 収入とコストの対比が行われていたのですが、今回は収入との対比は行わないのですか。 しろまる松田委員 裏のところではやっているのですが、あのデータがひとり歩きしてしまうと誤解を生 んでしまうので、今回はその部分は除いてあります。各施設が国家公務員俸給表に従っ てやったらいくらになるのか、材料等については診療報酬価格でやるとどのくらいなの かという話ですので、そういうデータがひとり歩きしてしまうと、やっぱり大学病院は ふんだんに金を無駄に使っているみたいな話になってしまいます。議論が落ち着いてか ら、そういうデータが必要であるということが世の中から出てきたら公開したいと考え ています。やってはいますが、表には出していません。 しろまる田中分科会長 ほかに御質問等もないようでしたら、この報告に係る質疑はこのあたりにしたいと思 います。 それでは、次の報告に移りたいと思います。「医療機関の部門別収支に関するコスト 調査研究」について、事務局より説明をお願いいたします。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 保険医療調査室長でございます。診調組コ−3とコ−4が「医療機関の部門別収支に 関する調査研究17年度調査研究結果報告」の本編と資料編になります。診調組コ−3を ごらんいただきたいと思います。 2ページをお開きいただきますと、目的が書かれていますが、この調査研究は平成15 年度から始まりまして、手法開発を進めてきております。 17年度調査研究では、多くの病院からデータ収集を可能とするために16年度の分析手 法を調整することを目的としました。具体的には、1)一般原価調査については、精度 を維持した簡略化、医師勤務に関する調査手法の比較、2)特殊原価調査では、医療機 器に関する設備関係費の調査を行いました。また、3)分析として、標準的等価係数の 作成および他手法との比較を行いました。 3ページは実施体制ですが、調査研究の実施にあたっては委員会を設けておりまして、 池上先生に委員長をお務めいただいております。 5ページは調査内容ですが、本調査研究は一般原価調査と特殊原価調査から構成され ています。 一般原価調査については、1)精度を維持した簡略化、2)医師勤務に関する調査手 法の比較、この2点に取り組みました。 一般原価調査は病院の診療別収支計算を行うことを目的としました。 収支計算に際して、病院内の各部門で実際に発生した費用のうち直接把握できる費用 については、当該部門にその値を直接積み上げる「直課」を行いました。 直接結びつけられない費目については、基準値を用いて按分してその値を各部門に積 み上げる「配賦」を行いました。なお、収支計算の単位として、調査対象病院の各部門 を入院部門、外来部門、中央診療部門および補助・管理部門に分類し用いました。 それぞれの部門に収益、費用を計上した後、病院全体に係るサービスを提供している 補助・管理部門に計上された費用を収益部門(入院部門、外来部門、中央診療部門)に 「階梯配賦」する二次配賦、中央診療部門に計上された収益、費用をその他の収益部門 (入院部門、外来部門)に再度階梯配賦する三次配賦を行い、最終的に入院、外来診療 科別の収支を算出しました。 53ページは三次配賦の結果ですが、医業および医業外について、それぞれ内科系、外 科系に、患者1人当たりの費用をみています。 入院部門の内科系における各診療科の患者1人当たりの医業収益と医業費用をみると、 下の図表のとおりでした。45度線より右側にある部分は収入が支出を上回っていまして、 内科系の入院は黒字のところが多く、小児科は赤字のところが多いという結果になって います。 55ページには外来部門について同様の図を示しています。 66ページに三次配賦で得られた診療科別の収支計算例を示しています。 上段は、施設全体の医業収益額を100とした場合の各項目の占める割合ですが、内科 の入院では12.1の収入があり、費用としては11.9の支出があり、医業利益は0.2であっ たということを示しています。このように科別に収支状況がわかるようになると、医療 経済絶対調査では、診療所の場合は主たる診療科別の収支というものがありますが、こ うしたものを横に置いて見ていただけるような資料になりうるのではないかということ です。 67ページの下の表ですが、病院の外来、入院全体としてみると、100の収入で99.1の 支出となっています。外来の部分としては29.7の収入で31.6の支出ということですから、 全体としてみると入院の方で収益をとって、外来の方は少し赤字になっているという結 論になっています。そういう分析がいくつかの資料としてできています。 75ページからは第4章 考察になります。 76ページは手法ですが、一般原価調査では、一般原価における、(1)精度を維持した 簡略化、(2)医師勤務に関する調査の比較調査について、以下に記載しています。 (2)医師勤務に関する調査ですが、方法1:医師が調査票に記入する方法、方法2: 医師および事務部門責任者が記入する方法、方法3:医師所属の部門責任者が記入する 方法によっていくつかの調査をした結果、大きな差がなかったので、一番簡易な方法3 を今後はとっていったらいいのではないかというまとめになっています。 79ページは特殊原価調査の手法についてです。病院ですから高額医療機器を用いるこ とがあるとすると、その部分の原価をきちっと把握すべきかどうかを検討した結果、三 次配賦をする場合と診療科別の患者の総数をもって配賦をする場合とで大きな差はみら れなかったことから、患者数比を用いて設備関係費の三次配賦を行うという結論でよろ しいのではないかということになりました。 81ページ以降は調査結果ですが、ほかの調査研究との比較をしています。 82ページではDPCコスト調査研究との比較をしています。 85ページにE病院が出ていますが、E病院にはDPCと部門別と両方の調査手法で協 力していただいたものを突き合わせた格好になっていまして、DPCでは給与費の方が 部門別よりも高くなっています。 部門別調査ではコストの実額をとった上で、それをどのようにそれぞれのところに配 賦していくかという手法で行っておりまして、正確な総額をどういうふうに配賦するか という仕組みに対して、DPCコストと調査の方は標準原価をとってる。すなわち国家 公務員俸給表を用いて行っているという意味では、標準原価の精度を上げていくという ところがありますが、それぞれの病院の実際のコストとの関連性では違うところもある。 その違いがよくわかったということが出ています。 95ページからは外保連試案の報酬額と、部門別調査で作成した標準的等価係数との比 較です。96ページ以降に、どちらの方が45度線より高くなっているかということをみた ものがあります。結論から申しますと、外保連試案の報酬額の方が手術については少し 高めに出ていますが、ほかの検査、画像診断においては同じような結果になっています。 100ページは総括です。(1)調査手法の整理については、医師勤務に関する比較調査、 設備関係費に関する調査、手術に関する調査を行うことができました。今後、簡素化が できるような調査についてはそのようにしていくし、DPCとの関係でいくと、総額の 中から正確なコストを配賦するという意味では、部門別調査としては今の調査手法を用 いていくことでいいのではないか。 部門別調査は、DPCコスト調査と比べますと、協力していただく病院の数に制約が ありますので、今回、大幅に増加することが見込まれるDPC準備病院、DPC対象病 院に協力依頼をして調査対象病院に含めることも一つの課題になっています。以上です。 しろまる田中分科会長 ありがとうございました。 池上先生から何か補足することがあればお願いいたします。 しろまる池上委員 御質問があれば、お答えしたいと思います。 しろまる田中分科会長 それでは、ただいまの報告につきまして、御質問、御意見がありましたらどうぞ。 しろまる石井委員 67ページの下の合計が出ている表を見ますと、医業収益100に対して、費用の7番目 の控除対象外消費税等負担額が0.5という比率になっています。85ページのE病院に関 しては、部門別に使われたデータに控除対象外消費税等負担額がありません。86ページ のH病院を見ますと、控除対象外消費税等負担額が32,981,000円と記載されています。 9つの病院には改定バージョンの病院会計準則を基本的に適用していただいているの ですが、消費税の税抜き処理をしている病院と、従前どおりの税込み処理をしている病 院が混じっていると思いますので、0.5という控除対象外消費税負担率は現実的な実態 とは違うということを確認したかったのです。準則の改正にかかわった人間なので。 これから税制改正等の中で消費税と医療の問題は大きな議論がされていくと思います。 その際にここの部分の比率が重要度を持ちます。調査に協力していただいた9つの病院 のすべてが消費税の税抜き処理をしてないはずだということだけ確認させていただきた いと思います。 部門別の収支に関する調査研究は準則の新しいバージョンを使っていただいたのです が、DPCの方は今後とも準則の新しいバージョンを使っていただけないのでしょうか。 しろまる松田委員 こちらとしても使っていただきたいと考えております。そういうことも踏まえて、今 年度は新しい調査を追加しておりますので、その結果につきましては御報告したいと思 います。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 石井委員がおっしゃった病院ごとの収支に当たるものは資料に載せてあります。字が 小さく読みづらく恐縮ですが、後ほどルーペなどで見ていただきたいと思います。 今の御指摘を踏まえて、項目立ての仕方を見直す必要があると思っております。私ど も政策側としては医療経済実態調査がありますので、そこの公租公課の扱いの部分との 平仄も見ながら次のことが行われるということでよろしければ、整理して調査を行うこ とになろうかと思います。 しろまる田中分科会長 石井先生の御指摘は、別立てでやったところだけの合計が0.5だから、中に入ってい るところは別にある、もう少し含まれているということですね。 しろまる石井委員 単純に合計してきて、比率をとったのだろうと思うのです。0.5という比率は低すぎ ると思いますので、消費税に関する会計処理をある病院は税込み処理を行い、別の病院 は税抜き処理を行っている。そして、データはそのまま累計してきて比率をとったから、 実務的な感触よりも低い負担率になっているような感じがするということです。 しろまる田中分科会長 貴重な御指摘で、たぶんそうなっているのでしょう。 しろまる近藤委員 86ページのDPCのH病院の例で教えていただければと存じます。82、83、84のとこ ろで主に人件費とか減価償却費における計算方法の違いによる差という部分は理解でき たのですが、経費の中の雑費、車両費、消耗品費、租税公課など実費計上するもので、 ある程度以上の差がある項目があります。ほとんどの項目はぴったり一致している中で、 このあたりで違う数字が出てくる背景というのはどのようなものか、参考までに教えて いただけますでしょうか。 しろまる池上委員 ここでは比較対照できるようにまとめてありますけど、ぴったり比較対照されている わけではなく、それぞれ、これに相当するものを突き合わせたので、ぴったり一致して いるところは両者の費目が完全に一致した場合なわけです。一致してないところは、費 目の内訳が一致してないために違った値になっているというふうに記憶しております。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 租税公課の部分でいうと、部門別の方は、それぞれに分かれて計上されているものが、 DPCの部分は経費のところの租税公課のところにまとまっているのではないかという ことがあるようです。 車両費については、ほかの数字との平仄というか、更なる分析を致しませんと、今の 時点では明確な回答は困難です。 しろまる池上委員 費目が1対1に対応してない場合もありますので、むしろ大項目で比較した方がいい かもしれません。H病院についてもE病院についても給与費を比較しますと、DPCと 比べると、部門別は低く出ているわけです。DPCの方は標準原価に基づいて、サービ ス残業は一切ないという前提でやっていますし、こちらは実ベースで、もともとの給与 費を按分しましたので、こういう形になっています。実際にかかったコストと、モデル 的に国家公務員給与表に基づいて計算したものとの差が出ていまして、医療経済実態調 査に近いのは部門別ではないかという気がします。 しろまる田中分科会長 細かいテクニカルなところは、後でわかれば教えていただきたいと思います。 しろまる井部委員 93ページの図表4-23、E病院の神経科における看護師給ですけど、DPCと部門別の 費用が随分違うのですね。部門別で実際にかかっている費用と、理論上かかる費用のD PCの斜線部分との違いというふうに解釈してよろしいのでしょうか。池上先生の説明 だとそういうふうになるのですけど。 しろまる池上委員 私どももこれは気になって調べましたけど、基本的にはそういうことであったと記憶 しています。神経科に関しては特に高いので確認しましたけど、部門別でみる限り、こ のような値になっていたと記憶しております。 しろまる田中分科会長 ほかに御質問等もないようでしたら、この報告に係る質疑はこのあたりとしたいと思 います。 それでは、本日御議論いただいた、「平成17年度診断群分類を活用した医療サービス のコスト推計に関する研究結果の報告」、「平成17年度医療機関の部門別収支に関する コスト調査研究結果の報告」につきましては、本分科会として了承し、中医協・診療報 酬基本問題小委員会の求めに応じ、私が出席して報告したいと思いますが、よろしいで しょうか。 (異議なし) しろまる田中分科会長 ありがとうございました。 それでは、そのような取り扱いにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願 いいたします。 それでは、次の議題に移りたいと思います。 「診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会における平成18年度調査研究 について」事務局より資料の説明をお願いいたします。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 診調組コ−5をごらんいただきたいと思います。当コスト調査分科会として、先回の IT、医療安全、本日のDPCコスト調査研究、医療機関の部門別収支に関する調査研 究、この4項目について、18年度の調査をどのように行うかということを説明させてい ただきます。 1.診断群分類を活用した医療サービスのコスト推計に関する研究(DPCコスト調 査研究)については、DPC別コストデータからコストを把握し、将来の診療報酬制度 の設計に役立つ基礎データをつくり、今後のコスト計算の環境整備を行うことを目的と します。 18年度は、1)17年度研究における方法論の検証、2)上記検討に基づいて改定され た調査票に基づく研究、こういう手順で研究を行うこととします。 17年度の報告書の中に課題として、標準原価の把握、実コストの関係を整理する必要 があるのではないかという方法論の検証などが盛り込まれていますので、そうした点に ついて深める研究をしてはどうかというのが内容になろうかと考えます。 2.医療機関の部門別収支に関する調査研究ですが、18年度は、17年度調査研究まで で開発した手法を用いてより多くの病院に対して一般原価調査等を実施し、医療報酬改 定の基礎資料に供することを含め、本調査研究結果の活用を検討することとしています。 3.医療のIT化に係るコスト調査については、17年度は先進的な取り組みを行って いると目される医療機関等についてITに関するコスト調査を行いましたが、今年度は、 より幅広い医療機関等を対象としてアンケート調査を実施します。また、アンケート調 査への回答施設の一部に対してヒアリング調査を実施し、主にITシステムの導入効果 について補完的な事例把握を行うこととしています。 4.医療安全に関するコスト調査については、17年度は先進的な取り組みをしている と目される医療機関等について調査を行いました。18年度は、より幅広い医療機関等を 対象として、医療安全に係る取り組みの程度を把握し、それらを満たすために必要なコ スト分析をすることとしています。こちらは文献調査なども含めながら、どの病院でも 基本的に必要な安全対策のコストと、より進んだ取り組みとしてはこういうものがあっ て、どの程度の医療機関が取り組んでいて、それにかかるコストはどのくらいかという 調査までいければいいと考えています。 スケジュールは右に書いてあるとおりですが、当コスト分科会の議論を経て、中医協 ・基本問題小委員会の了解を得て実施することになりますので、3月の年度末に間に合 うように調査をするということになります。 しろまる田中分科会長 ありがとうございました。 ただいまの全体的な説明について、各調査研究を担当していただいている委員の方か ら、何か補足がありましたらお願いいたします。 しろまる松田委員 特に補足すべき点というよりも、昨年度いろいろな問題点が見えてきましたので、よ り広い範囲の調査をやるために調査票等を少し見直す部分があると思いますので、それ を踏まえてということになろうかと考えております。 しろまる田中分科会長 今中先生は何かおありでしょうか。 しろまる今中委員 診調組コ−8をごらんください。平成17年度は少ない医療機関に対してヒアリング調 査をメインにデータをとっていくということを行いまして、数十ページの大変ヘビーな 調査をやらせていただきました。その成果をもとに、今度は政策上あるいは医療管理上 重要な項目にフォーカスを当てて、定型的に把握できる部分になってしまいますが、そ のあたりのデータをしっかりととりたい。その際に、前回はほんの一部の病院でしたが、 より幅広い医療機関を対象としてデータをとるという計画です。 ここに載せております調査票(案)はスタート時点のたたき台でありまして、かなり 詰めていく必要があると思っております。 しろまる田中分科会長 今年度の研究ですので、この分科会の委員の先生方からの御質問や御意見、御提言に 基づいて、さらにブラッシュアップするものだと考えます。4つありますので、順番に 御議論いただきたいと思います。 まず、「DPCコスト調査研究」の内容について、御意見、御質問がありましたらお 願いいたします。先ほどの報告書の5ページに18年度調査研究について書かれています。 しろまる井部委員 看護業務の評価、ICU業務、ER業務の評価というのは具体的に調査票が確立され ているのでしょうか。 しろまる松田委員 ICUとERについては、関連学会の先生方と3カ月ぐらいになりますが、調査票の 設計をやりまして、最終版ができて、それを確認していただいているところです。それ を用いたICUとERの調査票は、7月25日に説明会をしますので、その時に説明させ ていただきます。 看護業務につきましては、私の担当するところでは看護必要度で調査をさせていただ きます。両方をリンクするものとしては、今回、ICUで見てみますと、ICUが必ず しもすべての施設で同じような患者さんを扱っているわけではないというのが見えてき ましたので、非常にヘビーな患者さんをみているような施設で、それに相当するような 患者さんが各病棟にどのくらいいるのかということは、ワンデイサーベイですが、看護 必要度のA表を使えば把握できると思っていますので、その辺で少しリンクをしてみた いと考えています。 調査票につきましては、私たちの調査では看護必要度のA表、B表を使った調査を行 います。ICUとERについては調査票を開発していますので、それに基づいて調査を 行います。 しろまる井部委員 先ほど説明があったAPACHEという内容が核になるのですか。 しろまる松田委員 ICUのところは基本的にはAPACHEが核になりますが、術後のICUの症例に ついては必ずしもAPACHEの項目だけでは評価できませんので、入室の主たる理由 みたいなものも評価する形で、補足的なデータをとるように今年度の調査票は工夫して あります。 しろまる椎名委員 今回の診療報酬改定でDPCの分類自体の見直しがあったと思うのですね。その場合、 DPC分類の連続性という観点からどのように考えたらよろしいのでしょうか。 しろまる松田委員 研究班の方で連続データがつくれるようにしております。Kコードが統合されたり分 かれたりというのがありますので、そこをどう処理するかという検討を中で行っており ます。18年度分類で過去のものも分類し直すとか、16年度分類で今年度分類をつくり直 すとか、両方向から検討ができるように、その準備をしております。 しろまる田中分科会長 18年度は対象施設の予定はどのくらいになるのですか。 しろまる松田委員 対象施設数は、昨年度、調査に参加していただいた施設だけに限定しようと考えてい ます。新たに調査施設を追加しますとデータがぶれてしまうということがありますので、 昨年度参加した施設だけという形でやりたいと思います。169施設と、私立大学にすべ て参加していただいております29施設、国立大学が20数施設ということになると思いま す。 しろまる井部委員 先ほどのICU業務とER業務の評価は学会で検討中ということですけど、どこの学 会でやってらっしゃるのか教えていただけますか。 しろまる松田委員 ICU学会と救急学会です。 しろまる井部委員 もっといろんな学会が入っているのかと思ったのですけど。集中治療学会ということ ですか。 しろまる松田委員 はい。集中治療学会の武田先生にお願いしまして、集中治療学会のICU担当の先生 にお集まりいただいて、救急の方も同じようにお集まりいただきまして、質問票の検討 をずっとやってきています。 しろまる田中分科会長 次に、「医療機関の部門収支に関する調査研究」の内容について、御質問、御意見が ありましたらお願いいたします。資料はコ−6ですが、こちらは対象病院数を少し増や すのですよね。 しろまる池上委員 先ほど説明しましたように、DPC準備病院、DPC対象病院などを中心にふやした いと考えております。 しろまる西岡委員 DPCの評価分科会の時に、いくつかのグループに分かれているような傾向のデータ が出ていたと思うのですが、そういった医療機関をいくつか増やして入れていただきま すと全体の傾向がわかりやすくなるのではないかと思いますので、よろしくお願いいた します。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 調査協力病院のことでしょうか。新しい仕組みでいうところのDPC対象病院も調査 したらと思いますが、急性期の出来高の部分の準備病院の方が中心かと思っております。 病院の医療の提供の仕方が違うかもしれませんので、両方とるつもりですが、どちらの ことをおっしゃっていただいたのでしょうか。 しろまる西岡委員 前回の評価分科会の時にデータが出たのですが、特定機能病院がある一群のところに まとまってくるのですね。試行的病院と調査協力病院がかなりばらついた形で出てきま すので、特定機能病院のグループと、ばらついて上のグループと下のグループといった らおかしいのですが、分布されているところの代表的なものを選んでいただきますと全 体の傾向が出るかなと思いました。 しろまる田中分科会長 サジェスチョンをありがとうございました。 次に移らせていただきます。「医療のIT化に係るコスト調査」、コ−7にまとめら れていますが、これについて御質問、御意見がありましたらお願いいたします。 しろまる近藤委員 コ−7の2ページの調査内容を拝見しまして、一番下の「IT導入による効果」につ いて伺います。「IT導入による削減コスト」のところは計算できると思うのですが、 その他のIT導入による効果、例えば安全性の向上、患者へのサービスの向上、組織の 外の患者さんへのサービスのスピードや質などをどのように評価するのでしょうか。 11ページにIT導入による効果について質問群がありますが、安全性とかサービスの 向上について、どんな形で今年度はとっていかれる予定なのか聞かせていただけますで しょうか。 しろまる松田委員 あくまでもこれはたたき台ですので、そういう問題点になるようなところについて、 プレリミナリーな調査をさせていただいて、それから項目をつくり込むということは可 能かと思います。先生の方でそういうものに関する標準的な調査方法がございましたら 御提案いただければ、それを中に入れ込むという形で対応させていただきたいと思いま す。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 11ページを見る限りは定性的というか、こんなものしか出しようがないようにも見え るのですけど、定量的な部分にも踏み込めたらいいわけです。昨年度の結果を踏まえて 効果のところを見る時に、どういうふうにしていったらいいかという部分も含めて委員 会をして、あるいは実地調査などをしながら、ターゲットを決めてやっていく。 診調組コ−5のスケジュールのところに「10月〜アンケート調査実施」とありますが、 まだ少し時間がありますので、その辺の御了解が得られ次第、そういう議論を深めてい ったらという考えでおります。安全の部分も似たような傾向がございます。 しろまる田中分科会長 それでは最後の4つ目、「医療安全に関するコスト調査」の案がコ−8にありますが、 これについて御意見、御質問をお願いいたします。 しろまる須田委員 平成18年度の調査でも歯科診療所が対象となるということですが、3ページの調査票 を拝見しますと、歯科医師という文字がありません。3ページ、4ページ、5ページ、 8ページにそれを入れていただければと思うのですが、いかがでしょうか。 しろまる今中委員 きょうお出ししておりますのは大きめの病院をイメージして、とりあえずのたたき台 ということでつくっておりまして、これをもとに委員会でよく検討していきたいと思っ ております。委員会の中には歯科医師も含めまして各専門領域の方に入っていただいて やっていこうと思っております。昨年度も同様の指摘をいただきまして、修正して調査 を行っておりますので、御意見をいただいた方向でやっていくつもりでございます。 しろまる須田委員 歯科医師を置いている病院もあろうかと思いますし、歯科医師のみの機関もあると思 いますので、よろしくお願いします。 しろまる今中委員 ちなみに、昨年度は診療所、歯科診療所、保険薬局、それぞれに特化した調査票をつ くりまして調査を行っております。 しろまる田中分科会長 調査票の中で特に大きく変わったところはあるのですか。 しろまる今中委員 昨年度は30ページか40ページありましたが、かなり分量を削減しております。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 調査票自体は医療機関にお答えいただきやすいように簡素化をしつつ、アンケート調 査だけに限らない分析のようなものもできるように、コ−8の3.調査内容の一番下の しろまるにありますように、項目ごとに取り組みの程度の分布や普及の度合いのあたりにも手 が届くといいなということです。効果のところに実測が不可能な部分があるわけですが、 効果を見た尺度というものに、どれだけの医療機関が当てはまってくるのかというとこ ろは少し見ようもあるのかなということで、今中先生にお願いしているところがござい ます。 しろまる池上委員 一旦医療安全に対する体制ができあがった後は、この方式でコストの把握ができると 思うのですけど、こういった体制を立ち上げるのに相当の投資というか、システム構築 にコストがかかると思うのです。それについてはどのように把握される予定でいらっし ゃいますか。 しろまる今中委員 今回のより大規模な調査でどのあたりまでをやるかという範囲については検討会で検 討したいと思っておりますが、昨年度は立ち上げのコストと維持のコストがどうなるか ということを把握してきました。今回についてはコスト把握の対象を限定して、明確に なる部分は全体の安全に関するコストの一部かとは思いますが、より明確な部分を把握 しようと考えております。 立ち上げのコストに関しては、あやふやな情報が入ってきまして、過去にさかのぼっ ての推測その他も入ってきますので、データのとり方、インタビューの仕方、あるいは 答える人の答え方で大きくぶれてくることが昨年度わかりました。検討の中でぜひ必要 だということになれば入れていこうと思いますが、現時点では含めなくてもいいのでは ないかと考えております。 今回、より大規模な調査で把握できるところは前回の範囲よりも狭まるのではないか と考えております。前回の範囲自体が医療安全に関するコスト全体を把握しているわけ ではなく、一部分でして、それは報告書にも明記したつもりですが、さらに絞られるの ではないかと考えております。 しろまる田中分科会長 テクニカルな点について後で気がついたら言っていただくことにしたいと思います。 それでは、本日御議論いただきました、「平成18年度診療報酬調査専門組織・医療機 関のコスト調査分科会における4つの調査研究について」、本分科会において了承し、 中医協・診療報酬基本小委員会の求めに応じ、私から報告したいと思いますが、よろし いでしょうか。 (異議なし) しろまる田中分科会長 ありがとうございました。 それでは、そのような取り扱いにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願 いいたします。 なお、いつものお願いでありますが、当分科会で議論されている内容は、中医協・診 療報酬基本問題小委員会の了承を得て、初めて成案となるものであり、報道等にあたっ ては、その旨御留意いただきますよう、よろしくお願いいたします。 よろしければ、本日予定しておりました議題については以上であり、本日の分科会は 終了したいと思います。 次回の開催について、事務局より説明をお願いいたします。 しろまる事務局(堀江保険医療企画調査室長) 次回の日程につきましては、追って御連絡申し上げたいと思います。 しろまる田中分科会長 よろしければ、第12回診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会を終了さ せていただきます。 本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。 (終了) 【照会先】 厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室 03−5253−1111(内線3287)

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