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化学兵器禁止関連施策

科学技術の進歩は、我々に豊かな生活をもたらし明るい未来を切り開くものですが、同時に大量破壊兵器への転用や環境への悪影響などの惹起という負の側面をも併せ持つものです。このため、科学技術についてはこれを扱う人々の道徳倫理が求められるほか、目的に応じた国際的又は国内的な規制措置が必要とされます。

科学技術の軍事的使用に関する規制については、幾多の新兵器が登場する近代に入ってから、成文化された国際法規によりこれが設けられるようになりました。この中には、特殊な発射物や弾丸の使用を禁止するものや、化学物質、生物毒素、更には環境改変技術の軍事的使用を禁止するものなどがあります。

このうち化学物質の軍事的使用規制については、1899年の毒ガス禁止ハーグ宣言、1925年の毒ガス等禁止ジュネーブ議定書などを経て、1992年(平成4年)に包括的な化学兵器廃絶を目的とした「化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約」(通称「化学兵器禁止条約」)が策定されるに至りました。

この化学兵器禁止条約は、各国に対し化学兵器の生産、使用等を行わないことを義務付け、化学兵器を保有している国に対しこれを条約発効後10年以内に廃棄することを義務付けるとともに、これら条約上の義務が履行されていることを国際機関が確認するための検証制度(申告及び国際検査)を設けています。検証制には、化学兵器廃棄を確認するためのものと、化学兵器にも民生用にも供される一定の化学物質を取り扱う産業等の施設において化学物質が兵器に転用されていないことを確認するためのものがあります。

我が国も平成7年(1995年)にこの条約を批准し、国内実施法たる化学兵器禁止法を成立させ、これまで申告及び国際検査受入れ等の条約上の義務を着実に履行してきているところです。

化学兵器禁止施策について経済産業省としては、法制定時の国会附帯決議により求められる通り、産業界への負担に配慮しつつ本法を厳正に運用し、全地球的な化学兵器廃絶という条約目的を効果的且つ効率的に達成することを基本方針としております。

本ホームページでは、化学兵器禁止条約及びこれを受けた化学兵器禁止法を概説するとともに、検証措置(申告及び国際検査)について事業者の利便性を確保するための各種資料を掲載しています。本ページが、事業者の方々にとりまして条約及び法律に規定された各種措置の適正且つ円滑な実施のための参考となるとともに、国民各層の化学兵器禁止関連施策についてのご理解の一助となれば幸いです。

経済産業省産業保安・安全グループ 化学物質管理課 化学兵器・麻薬原料等規制対策室

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産業保安・安全グループ 化学物質管理課 化学兵器・麻薬原料等規制対策室
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