森林総合研究所 潜入リポート
森林総合研究所は、森林の恵みを守り生かし、上手に育てながら賢く使うための研究をする国立研究機関です。ここはどのような施設なのかをリポートします。
数字で読み解く森林総合研究所 1905年(明治38年)に農商務省林業試験所として発足した森林総合研究所には、現在700名以上の職員が在籍。研究は、学術分野を中心に高い評価を受けています。
職員の研究に関する受賞・表彰 120件 職員数 718名 女性比率 22% 平均年齢 47歳 予算(令和7年度) 116億円 歴史 120年 令和7年4月1日時点
研究開発3つの重点課題
1 森林の多面的機能の発揮 森林が持つ多面的な機能を健全に発揮できるようにするための森林管理技術を開発し、森林環境問題の解決や国土の強靭化に貢献します。 2 循環型社会の実現と山村振興 森林資源と森林空間を持続的に利用し、森林に関わるすべての産業の一体的発展と山村振興に役立つ技術を開発して循環型社会の形成を目指します。 3 林木育種 これからの森林づくりと林業の持続的な発展に役立つ品種改良(林木育種)や、林木の遺伝的な多様性を守るための技術開発等に取り組みます。
研究成果を社会に役立てるための産学官民との連携
研究所内部へ潜入
玄関ホール 研究本館の玄関ホールには、ヤクスギで作ったテーブルやイスが置かれ、樹齢約1,200年のヤクスギや樹齢約150年のアキタスギの断面など樹木に関する展示が行われています。 もりの展示ルーム 樹種の異なる木材でつくった木琴やツキノワグマの毛皮、昆虫標本など森林に関する研究成果を伝える展示が行われています。夏休みやイベント開催時などに一般公開しています。 鳥獣標本室 鳥類や哺乳類の骨格標本が約300種3,000点、学術研究用の仮剥製が約650種10,000点ほど保管され、実験や研究に利用されています。100年以上前に採取されたものも多く残されています。 木質構造第2実験棟 木材の強度を調べる大型の試験機が設置されています。近年、中高層建築物にも木材利用が増加したため、木材の構造安全性に関するデータを収集する必要性が高まっています。 実験住宅棟 木材と土壁を使用した3LDKの2階建住宅で、音や振動の伝わり方、気密性や断熱性に関する実験のほか、木材を使用した居住空間の快適性や経年変化に関する実験を行っています。 池 敷地内の池にはフナやコイ、カメなどが生息し、時折カワセミの姿も見られます。周囲には木が繁り、遊歩道も整備されています。大雨時の調節池としての機能を有しています。 理髪室 職員専用の理髪室があります。木材を多用した内装になっています。基本的に週1回の営業で、時間は9時から16時まで。職員は、時間休などを取得して利用しています。
YouTubeでも情報発信
今週のまとめ
森林総合研究所は、森林や林業、木材、森林の生き物などの多岐にわたる研究を行い、これらの成果を社会に還元できるよう、情報発信にも積極的に取り組んでいます。森林の豊かな可能性を感じる施設です。
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お問合せ先
大臣官房広報評価課広報室
代表:03-3502-8111(内線3074)
ダイヤルイン:03-3502-8449
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