旧松尾鉱山新中和処理施設において平成24年度災害訓練を実施
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、10月24日(水)、岩手県八幡平市の「旧松尾鉱山新中和処理施設」において、岩手県をはじめとした関係機関と共に平成24年度災害訓練を実施しました。
災害訓練は、平成13年度から毎年実施しており、災害発生時の緊急対応や関係機関との迅速かつ円滑な連絡・対応を確認するもので、訓練を通じ、職員をはじめ関係者の危機管理意識の向上を図ることを目的としています。
今年度は、東日本大震災を受けて訓練を実施した昨年度とほぼ同等の想定条件のもとで訓練を実施しました。
主な想定は、以下の通りです。
- 早朝6時00分に震度6強の内陸直下型地震が発生
- 処理施設の配管等の複数損壊による未処理水の流出
- 商用電源が停電するも、処理場内の非常用発電機による電源確保
午前中は岩手県をはじめ関係機関との通信訓練を実施して、通信事情の把握や被災状況に関する必要事項の的確かつ迅速な伝達方法の確認を行いました。午後は、実地訓練として「災害・事故等対応マニュアル」に基づき、未処理水流出状況下における放流溝を利用した、炭酸カルシウム(中和剤)の直接投入による中和を想定した仮設配管の敷設訓練及びジェットパック車(炭酸カルシウム運搬車、12t積)を放流溝に横付けした炭酸カルシウム投入模擬訓練を実施しました。
実地訓練終了後、関係省庁や自治体で構成する旧松尾鉱山新中和処理施設維持管理連絡会を開催し、訓練結果及び災害発生時に生じる問題点等に関する意見交換を行いました。
本施設は、昭和46年に閉山した「旧松尾鉱山」から流出していたpH2未満の強酸性坑廃水による北上川の水質汚濁を防止するため、当時の林野庁、通商産業省、建設省、自治省、環境庁で構成された「北上川水質汚濁対策各省連絡会議(通称『五省庁会議』)」による対策検討を受けて、同鉱山跡地に建設されました。昭和57年4月に事業実施主体である岩手県が、JOGMECに維持管理を委託して以来、現在まで鉄酸化バクテリアを活用した炭酸カルシウム中和方式により毎分約18m3の坑廃水処理を実施しています。
岩手県 環境生活部環境保全課及び土整備部河川課、
経済産業省 関東東北産業保安監督部東北支部、
国土交通省 東北地方整備局岩手河川国道事務所及び北上川ダム統合管理事務所、
八幡平市 市民部市民課、
JOGMEC金属環境事業部及び松尾管理事務所
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現地対策本部(管理棟)
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通信訓練(衛星電話、Eメール等)
この記事に関するお問い合わせ先
金属環境事業部工事設計支援課佐々木
電話 03-6758-8442
広報担当: 総務部広報課植松
電話 03-6758-8106