JOGMEC、南米で2 件の銅探鉱開発プロジェクトに金融支援
-日本の銅資源確保に大きく貢献-
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC理事長:河野博文)は、日鉱金属株式会社(代表取締役社長:岡田昌徳、以下「日鉱金属」)及び三井金属鉱業株式会社(代表取締役社長:仙田貞雄、以下「三井金属鉱業」)の共同出資による銅事業会社パンパシフィック・カッパー株式会社(代表取締役社長執行役員:足立、以下「パンパシフィック・カッパー」)がチリ及びペルーにおいて推進している銅探鉱開発案件2件に対し、下記のとおり、合計48億円の融資を実行しました。
| プロジェクト名 |
会社名 |
融資額 |
融資実行日 |
| カセロネス |
日鉱金属 |
20億円 |
2009年12月25日 |
| 三井金属鉱業 |
10億円 |
2010年2月19日 |
| ケチュア |
日鉱金属 |
12億円 |
2010年1月20日 |
| 三井金属鉱業 |
6億円 |
2010年2月19日 |
パンパシフィック・カッパーは、チリ国カセロネス銅・モリブデン鉱床開発プロジェクトでは、2006年5月の権益取得以降、鉱量確認探鉱、選鉱試験等を実施するとともに、これらに基づく経済性評価を実施しており、JOGMECは、今年度実施したFS事業に対し、合計30億円の融資を実行しました。
また、同社がペルー国で、2007年より推進しているケチュア銅鉱床開発プロジェクトでは、今年度実施したプレFS事業及びFS事業に対して、合計18億円の融資を実行しました。
カセロネス及びケチュアプロジェクトは、それぞれ、2013年及び2014年の操業開始を目指しており、銅精鉱の生産量(銅純分)は合計で年間約22.6万トン(カセロネス年産15万トン、ケチュア年産7.6万トン)が見込まれており、全量、パンパシフィック・カッパーグループの銅製錬所に供給される予定です。これは、日本の銅精鉱の総輸入量132万トン(2008年)の約17%に相当するもので、JOGMECの金融支援制度が我が国銅資源の安定確保に大きく貢献することとなります。
今後も、JOGMECは金属資源全般の安定供給を図るため、海外で探鉱開発を推進する企業に対し、積極的な支援を行っていく方針です。
(1)位置
チリ第Ⅲ州の州都コピアポの南東約160km、アルゼンティンとの国境から15kmに位置。鉱床付近の標高4,000〜4,600m。
(2)概要
・株主: Minera Lumina Copper 社 100%(パンパシフィック・カッパー社現地 100%子会社)
・可採鉱量:
| 鉱石 |
(億トン)鉱量 |
銅品位(%) |
(百万トン)銅量 |
モリブデン品位(ppm)
|
| 銅精鉱・モリ(一次硫化鉱ブデン精鉱及び二次硫生産対象化鉱) |
10.7 |
0.34 |
3.6 |
125 |
| SX/EW(溶媒抽出電解採取法)気銅生産対象(酸化鉱及び二次硫化鉱)による電 |
2.8 |
0.30 |
0.84 |
― |
・生産見込み量: (当初5年間平均)
銅:銅精鉱(銅量): 約15万t/年 電気銅:約3万t/年 計約18万t/年
モリブデン: 約 3千t/年
・山命(稼行期間): 30年間
・開発投資額(概算): 約18.6億ドル(生産設備等初期投資額)
・スケジュール(予定)
| 建設期間 |
2010年後半〜2013年中頃 |
| 操業開始 |
・SX-EW法による電気銅生産 2013年初
・銅精鉱・モリブデン精鉱生産 2013年中頃 |
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カセロネスプロジェクトの位置図
- カセロネスプロジェクト 画像
(1)位置
ペルー共和国の首都リマの南東約700km、クスコ県エスピナール郡に所在。標高は4,000m〜4,400m。
(2)概要
・株主:Compania Minera Quechua 社(パンパシフィック・カッパー社現地
・埋蔵鉱量: 680百万トン、銅品位0.38%(カットオフ銅0.25%)
・生産見込み量: 年間約27万トンの銅精鉱(銅量約7.6万トン)
・山命: 17年
・開発投資額(概算): 約8.5億米ドル(生産設備等初期投資額)
・スケジュール(予定)
2009年12月〜2011年1月FSを実施
2011 年 6 月〜2014 年 7 月生産設備建設
2014年8月〜操業開始
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ケチュアプロジェクトの位置図
- ケチュアプロジェクト 画像
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