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プレスリリース 2018年度
2018年12月19日
平成30年11月9日9時34分、停止中の泊発電所3号機において、点検していた非常用ディーゼル発電機B号機(以下「3B-DG」)について、試運転のため中央制御室から起動操作を行ったところ、起動しない事象が発生しました。
原因調査の結果、非常用ディーゼル発電機制御盤(以下「制御盤」)内にあるリレー※(注記)1端子※(注記)2台(以下「端子台」)に接続される2本の端子のうち、1本の端子に接続不良が認められました。
その後、同日15時30分に接続不良の端子を正しく接続したうえで、同日16時50分から3B-DGの試運転を再度実施したところ、中央制御室からの起動操作により正常に起動することを確認しました。
これまで、定期試験や点検等で3B-DGは機能を確認できていましたが、当該端子は制御盤製作時から取付不良であったと推定されることから、3B-DGに機能が要求されていた期間に、取付不良により動作不能となることがないか、端子の取付不良状態を模擬した試験モデルを作成し、地震発生を想定した試験を実施しました。※(注記)3
その結果、地震発生を考慮した場合でも当該端子の導通を確保できるとの評価は得られたものの、試験条件によっては導通可能な状態を保持する力が変わりうることが認められ、3B-DGが動作不能となる可能性を否定できないことから、以下の期間において保安規定第72条および第73条に定める運転上の制限※(注記)4を逸脱していたものと見なし、本日原子力規制委員会に報告を行いました。
今回の事象による環境への放射能の影響はありません。<運転上の制限を満足していない期間>
平成21年2月16日16時52分※(注記)5〜平成30年11月9日22時31分※(注記)6のうち、3B-DGに待機要求があった期間。
本日、原子力規制委員会により、本事象が保安規定第72条および第73条に違反していると判断されました。
泊発電所3号機は、これまで2サイクルに亘り運転しております。この間※(注記)7、保安規定第72条ではディーゼル発電機2基が動作可能であることを求めていましたが、3B-DGで信号ケーブルの取付不良状態が続いており、3B-DGの安全機能の健全性を担保できない状態であったことから、保安規定第72条に違反していたと判断されたものです。
また、泊発電所3号機の運転停止中においても、保安規定第73条でディーゼル発電機2基が動作可能であること※(注記)8を求めていましたが、上記運転中同様に安全機能の健全性を担保できない状態であったことから、3B-DGが機能を要求される期間※(注記)9に保安規定第73条に違反していたと判断されたものです。
当社としましては、今回の原子力規制委員会の判断を真摯に受け止め、根本原因の分析を行い、その結果を踏まえた再発防止対策を平成31年3月25日までに策定し、確実に実施してまいります。
また、今回の保安規定違反に関し、今後行われる追加の保安検査につきましても、真摯に対応してまいります。
本件については、「泊発電所に関する通報連絡及び公表基準」に基づき北海道および岩宇4カ町村(泊村、共和町、岩内町、神恵内村)に連絡済みです。
<外力試験>(11月14日〜11月16日)
実機相当の試験モデルを用い、端子が端子台から引き離されるのに必要な外力(引き上げ力)を計測する試験。試験の結果、地震発生時を考慮した場合でも、導通が可能な状態を維持する押し付け力は、地震時に発生する引き離す力に比べて十分な裕度を有することを確認した。
<加振試験>(11月16日〜12月5日)
実機相当の試験モデルを用い、基準地震動相当の振動を加える試験。試験の結果、基準地震動相当の地震が発生した場合でも、当該端子の導通が維持されることを確認した。
<影響確認試験>(12月5日〜12月7日)
外力試験と同様の試験モデルを用い、端子に一旦導通が無くなる程度の様々な外力を与えた後、導通可能な状態を復旧させた状態で、外力試験と同様に端子が端子台から引き離されるのに必要な外力を計測する試験。試験の結果、いずれのケースにおいても、導通が可能な状態を維持する押し付け力は、地震発生時に発生する引き離す力に比べて大きいことを確認されたものの、外力試験の結果と比較し、押し付け力が低下するケースもあることが認められた。