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2025年6月16日

音声広報CD「明日への声」トラックナンバー5 vol.103(令和7年(2025年)6月発行)

(イントロダクション:女性ナレーター)

「臍帯血」とは、赤ちゃんとお母さんを結ぶ臍帯と胎盤に流れる赤ちゃんの血液のことで、白血病などの病気の患者さんの治療に役立てられています。臍帯血は、出産時にしか採取することができず、とても貴重です。公的臍帯血バンクを通した、臍帯血の提供方法をご紹介します。この音声は5分程度でお聞きいただくことができます。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:臍帯血とは何ですか?

A1:赤ちゃんとお母さんを結ぶへその緒を「臍帯」といい、臍帯と胎盤に流れる赤ちゃんの血液を「臍帯血」といいます。臍帯血には、赤血球、白血球、血小板などを造り出す造血幹細胞が豊富に含まれており、白血病などにより血液を正常に造れなくなった患者さんに移植することで、血液を造る力を回復させることが期待できます。

Q2:臍帯血移植について教えてください。

A2:臍帯血移植は、赤ちゃんが生まれたときに臍帯血の採取を行い、公的臍帯血バンクで移植に使えるように調製します。その後、凍結保存し、移植が必要な患者さんに届けられます。臍帯血は、本来であれば出産時に捨ててしまう臍帯と胎盤から採取するため、赤ちゃんにもお母さんにも痛みや危険はなく、出産の経過にも影響はありません。また、採取した臍帯血は公的臍帯血バンクで最長10年間保存され、患者さんに適合した場合はおおむね2週間、緊急時には数日で治療に使うことができます。

Q3:毎年どのくらいの臍帯血移植が行われているのですか?

A3:毎年1,000人以上の患者さんが臍帯血移植を受けています。2023年の非血縁者間での造血幹細胞移植実績は2,459件で、そのうち約半数の1,367件が臍帯血移植でした。

Q4:臍帯血の提供はどのような流れで行うのですか?

A4:臍帯血の採取は、高度な技術と慎重な品質管理の必要があるため、公的臍帯血バンクと提携している産科施設でのみ提供を受け付けています。臍帯血提供の流れは次のとおりです。

ステップ1 産科施設で説明を受け、臍帯血の提供を決めたら、同意書に記入する。

ステップ2 出産後、赤ちゃんと臍帯が切り離された後に、臍帯と胎盤に残っている臍帯血を採取する。

ステップ3 お母さんの血液(約10 ml)を退院までに採血し、感染症などの検査を行う。

ステップ4 臍帯血とお母さんの血液ともに検査に合格した場合は、臍帯血を調製して液体窒素の中で保存する。

ステップ5 最終チェックのため、出産後4か月以降に臍帯血バンクから、お母さんと赤ちゃんの健康状態を確認する調査票が届く。

ステップ6 最終チェックで基準を満たした臍帯血は、移植病院から移植用の申込みが受けられるようになり、患者さんのもとへ届けられる。

臍帯血が採取できる施設は、日本赤十字が公表している「公的さい帯血バンクと提携している採取施設」でご確認ください。

Q5:臍帯血を提供できるのは公的臍帯血バンクだけですか?

A5:臍帯血バンクには、「公的臍帯血バンク」のほかに、「民間臍帯血バンク」があります。それぞれ目的や費用が異なるため、提供を検討する際は十分な理解が必要です。

公的臍帯血バンクは、国が定める基準に基づいて臍帯血の調製・保存をしています。臍帯血の提供に費用負担はありません。なお、移植を受ける機会の公平さを保つため、提供した臍帯血は赤ちゃん自身や家族が将来病気になったときに優先的に使用することはできません。

民間臍帯血バンクはプライベートバンクとも呼ばれ、将来、赤ちゃん自身や家族が病気となったときに、再生医療などの治療で利用する場合に備えて、臍帯血を保存する事業者であり、臍帯血保存には費用負担があります。

(エンディング:女性ナレーター)

臍帯血移植は、重い血液の病気にかかった患者さんの命を救うことができる有効な手段であり、赤ちゃんにとって生まれて初めてできるボランティアです。かけがえのない命をつないでいけるように、是非、公的臍帯血バンクへの臍帯血の提供をご検討ください。詳しくは、「政府広報 臍帯血」で検索してみてください。

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