11年04月30日 証券会社の自己資本規制の見直し (2枚):金融監督庁
平成11年4月30日
金 融 監 督 庁
証券会社の自己資本規制について、以下のように見直すこととした。
(1)
自己資本及び控除固定資産関連
○しろまる
劣後特約付社債、匿名組合出資(出資契約の解除等について一定の劣後条件等を満たすものに限る。)を自己資本の補完的項目に加えるとともに、現行の劣後ローンと同様、金融監督庁等の承認を要することとする。
○しろまる
投資有価証券のうち、上場有価証券及び店頭登録銘柄(ただし、関係会社が発行したものや第三者の担保に供しているものを除く。)については自己資本より控除せず、市場リスクを算定する。
(2)
市場リスク関連
○しろまる
現行の市場リスクの算定方法(以下「個別法」という。)について、指定国以外の国の債券等のリスクウエイトを引き上げるなど、リスクウエイトを改訂する
(別紙1参照)。
○しろまる
未上場証券についても時価評価により市場リスク相当額を算定する。
○しろまる
個別法に加え、下記の新たなリスク算定方式を選択肢として導入する。有価証券店頭デリバティブ取引についてはこれらによりリスクを算定するものとする。
(イ)
分解法(銀行の「標準的方式」や英国のルールに近い規定。有価証券等の市場リスクを株式リスク、金利リスク、為替リスク、コモディティ・リスクの4つに分け、さらに、それぞれについて当該リスクを一般市場リスクと個別リスクに分解し、最後に足し合わせる方式)、及び
(ロ)
内部管理モデル方式(証券会社が日々市場リスク管理を行なっている方式)
○しろまる
上記の分解法については、金融監督庁等への事前届出を、内部管理モデル方式については、金融監督庁等の承認を要することとする。
(3)
取引先リスク関連
○しろまる
短期貸付金、債務保証予約、貸付有価証券等、証券会社の様々な与信行為を幅広くリスク算入する
(別紙2参照)。
○しろまる
現先取引、着地取引及び有価証券貸借取引について、カレントエクスポージャー方式によるリスク算定を認める。
○しろまる
有価証券店頭デリバティブ取引について、法的に有効なネッティング契約によるネッティングを認める。
○しろまる
現在の金融機関及びその他法人という一律の区分によるリスクウエイトについて、取引先が一定の格付を取得しているか否かに応じた区分を設けるなど、リスクウエイトを改訂する。特に、関係会社については引き上げる。また、デリバティブ取引の未済取引、他の証券取引の未収入金や未収収益についても、リスクウエイトを引き上げる
(別紙2参照)。
(4)
リスクの日々管理
市場リスクと取引先リスクについては、業務の態様に応じた合理的な方法により、毎日算定することを義務づける。
(注1)
本文及び別紙1、2で改訂を行った箇所には、下線を付した。
(注2)
3月31日付の発表に対し寄せられた御意見及びそれらに対する当庁の考え方は、
別添のとおり。
問い合わせ先
監督部証券監督課 TEL 03-3506-6000(代)
Back
メニューへ戻る