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独立行政法人環境再生保全機構 ERCA

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2025年度環境ユースインターンシップ(北海道地方視察)を開催しました!

写真:集合写真

全国ユース環境ネットワーク事務局は、持続可能な社会の実現において重要な役割を担うユース世代の環境活動を促進するための事業の一環として、全国各地で研修やセミナーを開催しています。

今回のイベントでは、「第10回 全国ユース環境活動発表大会(地方大会)」にて「全国ユース環境活動発表大会 10周年記念賞」を受賞した7校の高校生たちが参加しました。高校生は、1泊2日の日程にて、北海道地域の持続可能な環境保全活動に係る現場を視察すると共に、高校生同士で持続可能な未来の実現に向けた意見交流や関係構築のためのワークショップなどに取り組みました。

実施概要
日時 令和7年8月6日(水)〜7日(木)
場所 北海道上川郡下川町及び旭川市
主催 独立行政法人環境再生保全機構 全国ユース環境ネットワーク事務局
参加高校 北海道真狩高等学校
群馬県立吾妻中央高等学校
長野県立下伊那農業高等学校
大阪府立堺工科高等学校
広島県立世羅高等学校
愛媛県立長浜高等学校
福岡県立山門高等学校

1日目 下川町視察研修

  • 下川町の持続可能なまちづくりの取り組みに関する講義
  • 町内森林見学
  • 町内木材加工場見学
  • バイオマスボイラー熱供給プラント見学
  • 振り返り・研修まとめ

下川町は面積の約90%を森林が占めており、循環型の森林経営やゼロエミッション(廃棄物ゼロ)の木材加工など、低炭素型の町づくりに取り組んでいます。また、経済・社会・環境の統合的解決による持続可能な地域の実現に向けて様々な取り組みを進めており、これらの取り組みが評価され、「第一回ジャパンSDGsアワード」を受賞しました。

まず、下川町での森林を活かした持続可能なまちづくりに関する取り組みの概要について、特定非営利活動法人森の生活の麻生氏より講義を受けました。その後、循環型森林経営の現場である町内森林、ゼロエミッションを目指し木材を余すことなく資源として活用する木材加工場、木質バイオマスボイラーを活用した熱供給システムのプラントを見学しました。最後に、今回の見学で学んだことを高校混成のグループ内で共有・意見交換を行い、全体へ発表して得られた学びについて振り返りを行いました。高校生からは、「木材を余すところなく使い尽くして、地域の経済も環境も福祉などもうまく回る仕組みをつくっているところが素晴らしいと思った。」などの感想が共有されていました。

写真:2.下川町視察


1日目 環境学習交流会

  • 楠本浩史氏(環境省)による講演
    ×ばつJリーグ連携」
    内容:脱炭素・カーボンニュートラルの取り組み紹介
  • フューチャーセッション
    問いの設定
    相互理解の対話
    アイディア共創・関係性の深化
    アクション設計
  • 各チームからの発表・楠本氏(ゲスト)からのフィードバック

1日目夜に開催の環境学習交流会では、環境省Jリーグ連携チーム・関東地方環境事務所地域脱炭素創生室の楠本氏より、Jリーグ全体や各チームとの連携で実施している、様々な脱炭素・カーボンニュートラルの取り組みや、脱炭素に留まらない地域づくりの取り組みなどについての講演を聴講しました。

×ばつしろまるしろまる×ばつ地域交流:ゲーム感覚地域クリーン大作戦」など、実践後の成果に期待がかかる内容も含まれていました。

写真:3.環境学習交流会

2日目 旭山動物園視察

  • 北海道の地域が抱える課題の解消に向けて活動を行うNGO・NPOの取り組みについての講義
  • 北海道の在来種・外来種について学ぶワーク内容の説明
  • 各グループで園内展示の見学をしつつワークテーマについての学習
  • 各グループからの発表・講評など

北海道には森林、湿地、湖沼、河川、海洋など多様な生態系が広がっており、北方系と南方系の動植物が同時に見られる特有の生態系が形成されています。一方で、外来種が生態系や農業に与える影響が大きな問題となっています。旭山動物園では、それらの問題について深く考えることを促す展示に工夫が凝らされています。

高校生は、1日目と同じ高校混成のグループに分かれて園内展示を見学し、北海道における外来生物が与える影響や対策状況について学び、自分たちが自分の地域で実践できることを考えるグループワークに取り組みました。グループワーク成果の発表では、ヒグマやエゾシカ、オオワシなどの在来種が絶滅危惧に瀕している一方で、農業被害など人間生活に負の影響を及ぼしていることへの対策や、抱えている課題についての学びが共有されました。また、高校での活動においても、在来種や外来種が混在していたことに困ったエピソードについて発表していたグループもあり、自分たちの身近な活動に引き付けて、今後実践可能な取り組みを真摯に考えていました。

写真:4.旭山動物園視察


参加した高校生からは、アンケートで以下のような感想が寄せられました。(一部抜粋・編集しています)
・下川町内で1人1人がSDGsに取り組む姿勢がすばらしいなと思いました。また、森林を軸とし、木1つで様々な形に姿を変えて利用していることを知りすばらしく、まねすべき活動だなと思いました。
・環境学習交流会では、理想とする未来についてたくさんの意見が出たが、行動するとなると難しいものが多かった。でも、家に帰ってすぐにできるものもあり、誰もが簡単に取り組むことができる宣言を実現させたい。
・今回の旭山動物園の見学を通して、環境は生物や動物にも関係することを改めてしっかりと理解することができたし、「エゾヒグマ」や「エゾシカ」や「オオワシ」など、北海道固有のめずらしい動物を守っていかなくてはならないと思うことができました。
・他校の人たちと意見を交換したり、交流したりする時間が多くとられていたため、友達作りや繋がりの構築にとても有意義だと感じた。実際に他校の人たちとインスタグラムを交換することができた。


実際に持続可能な社会の実現に向けて取り組みが進められている現場や、それを支えている地域の方々の想いや熱意に触れ、ワークショップや見学時の高校生同士の交流などを通じて互いに刺激を受け、持続可能な社会の実現に向けて、自分たちが実際にどのような貢献できるのかを深く考える機会になったかと思います。


ご参加いただいた高校生の皆さん、ありがとうございました!
「全国ユース環境ネットワーク」は、今後も環境活動に取り組むユース世代を応援してまいります。

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