環境省 Ministry of the Environment

報道発表資料

  • ホーム
  • 報道・広報
  • 報道発表一覧
  • 昼の再エネ余剰電力を活用した便利・快適・お得な暮らしの実現に向けて〜「デコ活」にて株式会社Looopとの実証事業を開始します!〜
この記事を印刷
2024年10月31日
  • 地球環境

昼の再エネ余剰電力を活用した便利・快適・お得な暮らしの実現に向けて〜「デコ活」にて株式会社Looopとの実証事業を開始します!〜

環境省はデコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)(注記)1の一環で、再生可能エネルギー導入の拡大により生じる昼の余剰電力を有効活用し、脱炭素につながるライフスタイル転換を促進するための実証事業を、株式会社Looopと共同で実施いたします。

(注記)1 「デコ活」とは
「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称であり、二酸化炭素 (CO2)を減らす(DE)脱炭素(Decarbonization)と、環境に良いエコ(Eco)を含む"デコ"と活動・生活を組み合わせた新しい言葉です。
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/

1.背景

近年、再エネの導入拡大により出力制御エリアは全国に拡大し、電力需要の減少等の影響により、足元の出力制御量は増加傾向にあります。この状況を改善する方策の一つとしては、昼間の電力需要を創出することが効果的です。このため、デコ活では、昼の余剰電力を有効活用する新しい暮らしのあり方の絵姿(注記)2を描いた上で、昼の電力利用への行動変容と、それによる生活者の利益・利便性を訴求していきます。

2.実証事業の概要

本実証事業においては、昼間の電力需要の創出に向けて、ディマンド・リスポンス(Demand Response:DR)(消費者が賢く電力使用量を制御することで電力需要パターンを変化させること)のうち、「上げDR(注記)3」を促す取組を実施します。具体的には、「機器制御型」のDR(対象機器(蓄電池、洗濯乾燥機、浴室乾燥機、食洗器等)をIoT機器を活用して自動制御するDR)及び市場連動型電気料金プランを活用した「行動変容型」のDR(各消費者が自ら対象機器を手動で制御するDR)を通じて、昼の電力利用へのシフトに向けた効果や消費者の利益について検証します。本事業は、株式会社Looop(市場連動型電気料金プランで低圧(御家庭や小型店舗等)の顧客に電力を供給する低圧電力サプライヤー)と共に取り組みます(注記)4

(注記)2 昼の余剰電力を有効活用する新しい暮らしのあり方の絵姿

(注記)3 上げDRとは
発動により電気の需用量を増やすことです。例えば、再エネの過剰出力分を需要機器を稼働して消費したり、蓄電池やEVへ充電することにより吸収したりすることを指します。

(注記)4 実証事業の内容
実証1 市場連動型電気料金プランを活用した行動変容型DRの実証
実施内容 市場連動型電気料金プランの契約者に対し、実証期間において電気料金を0円で提供する群及びネガティブプライスで提供する群を用意し、行動変容型DRを促す。
実証期間
  • 令和6年11月20日(水) 12時00分〜12時59分
  • 令和6年11月24日(日) 12時00分〜12時59分
  • 令和7年1月8日(水) 12時00分〜12時59分
  • 令和7年1月12日(日) 12時00分〜12時59分
サンプル数
  • 電気料金0円提供の群:5,000世帯を想定。・ネガティブプライス提供の群:5,000世帯を想定。
主な検証内容 1. 実施時間帯の上げDR量
2. 実施時間帯以外の下げDR量
3. キャンペーン中の上げDRによる電気代削減効果
4. 参加者の行動変容への意識変化(アンケートにより測定)

実証2 家庭用蓄電池の市場連動制御による機器制御型DRの実証
実施内容 家庭用蓄電池の導入者に対し、実証期間において市場連動型の充放電制御を行う。
実証期間 令和7年1月27日(月)〜同年2月10日(月)の2週間
制御対象機器 蓄電池
サンプル数 40世帯程度を想定
主な検証内容 1. 家庭用蓄電池の市場連動制御による使用電力量(系統買電量)の変化
2. 家庭用蓄電池の市場連動制御による電気代の変化
3. 蓄電池DR普及に係る各種課題の洗い出し
4. 家庭用蓄電池の市場連動制御による意識の変化(アンケート及び、インタビューなどにより測定)

実証3 指ロボットによる家電の市場連動制御による機器制御型DRの実証
実施内容 指ロボット(遠隔で家電のボタンを押せるIoT機器)を通じ、実証期間中、家電を市場価格が安い時間帯に稼働させる制御を実施する。
実証期間 令和7年1月8日(水)〜同年1月29日(水)の3週間
制御対象機器 洗濯乾燥機、食洗器、浴室乾燥機
サンプル数 各機器 5世帯を想定
主な検証内容 1. 指ロボット導入による電気代削減効果
2. 指ロボット導入による使用電力量の変化
3. 指ロボット導入によるお客様の受容度(インタビューにより測定)
4. 指ロボットによる家電制御に関する定性課題

環境省は、本実証結果をもとに国民・消費者に対して昼の電力利用へのシフトの利益やメリットを提示し、脱炭素につながる豊かな暮らしの実現と2050年ネットゼロ及び2030年度削減目標に向けて取り組んでまいります。

連絡先

環境省地球環境局地球温暖化対策課 デコ活応援隊 (脱炭素ライフスタイル推進室)
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8341
隊長
島田 智寛
副長
井原 啓太
隊長補佐
金井 大樹
隊士
松本 太洋

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /