環境省 Ministry of the Environment

報道発表資料

この記事を印刷
2008年05月26日
  • 自然環境

聟島に移送したアホウドリのヒナ全羽の巣立ちについて(速報)

小笠原群島聟島におけるアホウドリの新繁殖地形成事業として、今年の2月19日に伊豆諸島鳥島から聟島までヘリコプターで移送したアホウドリのヒナ10羽全てが、昨日(25日)までに聟島の飼育サイトより巣立ちましたので、お知らせいたします。
移送したヒナは移送後約3か月間、(財)山階鳥類研究所の研究チームからの給餌を受け、順調に成長してきました。19日に1羽のメスが巣立った後、他のヒナも順に巣立ちを迎え、25日に最後のオス1羽が巣立ちました。
巣立ち後のヒナは、北太平洋のベーリング海やアリューシャン列島、アラスカ沿岸まで渡っていくものと予想されますが、ヒナの渡りを追跡した例がないため、はっきりしたことは分かりません。
今回巣立ったヒナ10羽のうち、5羽に衛星の発信器を装着していますので、今後、巣立ち後の行動についても明らかとなる予定です。

(注記)この事業は、山階鳥類研究所が実施の中心となり、環境省と米国魚類野生生物局とが共同で実施しています。

くろまる ヒナの巣立ちについて

日付巣立ち羽数♂♀発信機
5月19日 1羽 メス くろまる発信機装着
20日 3羽 オス
メス
メス くろまる発信機装着
22日 1羽 オス くろまる発信機装着
23日 3羽 オス
メス くろまる発信機装着
メス くろまる発信機装着
24日 1羽 メス
25日 1羽 オス
計10羽 計5羽

くろまる 現在、巣立ち後のヒナの位置データ等について取りまとめを行っていますので、これらの情報については、取りまとまり次第お知らせします。

くろまる これまでの経過
<平成19年>

3月〜6月
近縁種のクロアシアホウドリによる飼育試験を実施
9月
環境省野生生物保護対策検討会アホウドリ保護増殖分科会において、事業の実施内容について検討。

<平成20年>

2月19日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ10羽をヘリコプターに載せて、小笠原群島聟島まで移送。
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工飼育を実施。)
5月19日
ヒナ1羽が巣立ち。
5月25日
最後のヒナ1羽が巣立ち。

くろまる ヒナの写真

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長:星野 一昭(6460)
課長補佐:西山 理行(6475)
係長:中島 治美 (6469)
直通 (03) 5521 - 8283

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /