報道発表資料
平成8年度振動規制法施行状況調査について
動規制法の施行状況を取りまとめた。その概要は次のとおりである。
(1)振動苦情の状況
振動苦情の件数は平成6、7年度と増加傾向にあったが、平成8年度は2,662件
で、前年度に比べ3.0%減少した。
苦情の発生源別内訳をみると、建設作業が45.7%、工場・事業場が33.2%、道路
交通・鉄道が15.2%等であった。
(2)振動規制法の施行状況
法に基づく規制対象地域は、全国の50.7%に当たる1,649市区町村(前年度比6市
町村の増)で指定が行われている。
同地域において規制対象となる工場・事業場及び建設作業に対する苦情について
は立入検査が521件、行政指導が553件行われた。法に基づく改善勧告・改善勧告は
行われなかった(前年度0件)。
環境庁としては、振動規制法に基づく振動対策の一層の推進を図っていく。
環境庁では、振動防止行政の一層の推進を図るため、毎年度、全国の都道府県、指定都市及び中核市を通じ、振動に係る苦情の状況、振動規制法に基づく各種措置の施行状況等について調査を行い、その結果を取りまとめている。
*添付ファイル参照
件、大阪府265件の順となっており、この3都府県で全国の振動苦情件数の46%を占めている。(表1)
苦情件数の都道府県別の増減状況をみると、減少件数の大きいのは、大阪府、兵庫県等であり、増加件数の大きいのは、埼玉県、静岡県等である。(表2)
位 苦 情 件 数 人口100万 対件数
2
3
4
5
6
7
8
9
10
10 東 京 都
神奈川県
大 阪 府
愛 知 県
埼 玉 県
兵 庫 県
千 葉 県
北 海 道
静 岡 県
福 岡 県
652
300
265
205
190
187
141
56
51
45
東 京 都
神奈川県
兵 庫 県
大 阪 府
愛 知 県
埼 玉 県
千 葉 県
岡 山 県
青 森 県
奈 良 県
福 井 県 56
37
34
31
30
28
24
20
21
16
16
注)人口は、平成9年3月31日現在の住民基本台帳人口による。
表2 苦情件数の都道府県別対前年度増減状況
*添付ファイル参照
また、発生源別の増減状況としては、工場・事業場(前年度比66件の増)に係る苦情が増加し、建設作業(前年度比52件の減)に係る苦情が減少した。
*添付ファイル参照
総数 117,730 117,076 118,354
(増加率) 2,657
(2.31%) -654
(-0.56%) 1,278
( 0.11%)
作業件数 25,577 27,637 27,857
(増加率) -271
(-1.05%) 2,060
( 8.05%) 220
( 0.01%)
工場・事業場に対する苦情総数883件のうち、法の規制対象となる指定地域内の特定工場等に対するものは、約3割の263件(29.8%)であり、建設作業に対する苦情総数1,217件のうち、同指定地域内の特定建設作業に対する苦情は3割弱の362件(29.7%)となっている。(表4)
| 発生源 | 指 定 地 域 | 計 | ||
|---|---|---|---|---|
| 内 | 外 | |||
| 工 場 ・ 事 業 場 |
特定 工場等 |
263 ( 29.8%) |
5 ( 0.6%) |
268 ( 30.4%) |
| 上記 以外 |
537 ( 60.8%) |
78 ( 8.8%) |
615 ( 69.6%) |
|
| 計 | 800 ( 90.6%) |
83 ( 9.4%) |
883 (100.0%) |
|
| 建 設 作 業 |
特定建 設作業 |
362 ( 29.7%) |
6 ( 0.5%) |
368 ( 30.2%) |
| 上記 以外 |
808 ( 66.4%) |
41 ( 3.4%) |
849 ( 70.0%) |
|
| 計 | 1,170 ( 96.1%) |
47 ( 3.9%) |
1,217 (100.0%) |
|
振動規制法に基づき地域指定が行われている市区町村数は平成8年度末現在1,649(平成7年度1,643)で、全国の市区町村数の50.7%に相当する。(表5)
ア.特定工場等及び特定施設の届出数
振動規制法に基づき届出された特定工場等数及び特定施設数は、平成8年度末現在それぞれ118,354及び855,646となっている。
特定工場等の内訳をみると、金属加工機械を設置しているものが最も多く(35.4%)、以下、圧縮機を設置しているもの(23.7%)、織機を設置しているもの(18.2%)の順となっている。特定施設の内訳をみると、織機が最も多く(37.4%)、以下、金属加工機械(33.8%)、圧縮機(14.5%)の順となっている。(表6-1、表6-2)
圧縮機
土石用破砕機等
織機
コンクリート
ブロックマシン等
木材加工機械
印刷機械
ロール機
合成樹脂用
射出成形機
鋳型造型機 41,864
28,052
3,251
21,579
910
2,837
11,314
702
6,908
937 35.4
23.7
2.7
18.2
0.8
2.4
9.6
0.6
5.8
0.8
圧縮機
土石用破砕機等
織機
コンクリート
ブロックマシン等
木材加工機械
印刷機械
ロール機
合成樹脂用
射出成形機
鋳型造型機 289,073
123,816
18,541
320,379
2,484
5,225
36,956
4,028
49,106
6,038 33.8
14.5
2.2
37.4
0.3
0.6
4.3
0.5
5.7
0.7
注)特定工場等とは、特定施設を有し、法の規制対象となる工場・事業場。
イ.法に基づく措置等の状況
指定地域内の特定工場等に係る苦情263件(平成7年度261件)に対して、平成8年度に行われた振動規制法に基づく措置の件数は、報告の徴収51件(同75件)、立入検査210件(同225件)、振動の測定125件(同135件)であった。振動測定の結果、規制基準を超えていたものは30件(同41件)であった。改善勧告、改善命令は行われていない(同0件)が、振動防止に関する行政指導が228件(同233件)行われた。(表7)
政
措
置
等 報告の徴収
立入検査
測 定
うち基準超
改善勧告
改善命令 51
210
125
30
0
0
ア.特定建設作業の届出件数
平成8年度中に届出された特定建設作業実施件数は27,857件(平成7年度27,637件)であり、その内訳をみると、くい打機等を使用するもの10,829件(同10,943件)、ブレーカーを使用するもの16,295件(同15,919件)が多くを占めている。(表8)
イ.法に基づく措置等の状況
指定地域内の特定建設作業の苦情 362件
(平成7年度 359件)に対して、平成8年度に行われた振動規制法に基づく措置の件数は、報告の徴収63件(同75件)、立入検査311件(同288件)、振動の測定88件(同88件)であった。振動測定の結果、基準を超えていたものは9件(同 7件)であった。改善勧告、改善命令は行われていない(同0件)が、振動防止に関する行政指導が325件(同316件)行われた。(表9)
鋼球を使用して破壊
舗装版破砕機を使用
ブレーカーを使用 10,829
53
680
16,295 38.9%
0.2%
2.4%
58.5%
政
措
置
等 報告の徴収
立入検査
測 定
うち基準超
改善勧告
改善命令 63
311
88
9
0
0
指定地域内の道路交通振動の苦情304件(平成7年度338件)に対して、振動の測定は157件(同191件)行われており、要請限度を超えていたものは0件(同3件)であった。また、都道府県公安委員会に対する要請及び道路管理者に対する要請は行われていない。(同ともに0件)
なお、これらの振動規制法に基づく措置のほか、道路管理者に対する協力依頼等の措置が115件(同137件)、都道府県公安委員会に対する同様の措置が5件(同9件)行われた。(表10)
測 定
うち要請限度超
公安委員会へ要請
道路管理者へ要請 304
157
0
0
0
への措置依頼
要請以外の道路管理者
への措置依頼
5
115
添付資料
- 連絡先
- 環境庁大気保全局企画課大気生活環境室
室 長 :竹内 恒夫(内線6540)
補 佐 :山崎 邦彦(内線6543)
担 当 :高橋、原崎(内線6546)
PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。