報道発表資料
- 保健対策
「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第7回会合」の結果について(お知らせ)
1.開催概要
本年3月10日(木)から15日(火)まで、ヨルダンにおいて「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第7回会合」(INC7)が開催されました。我が国からは、外務省、経済産業省及び環境省で構成される政府代表団が出席しました。
会合中は環境省による日本の水銀対策等に関するブース展示も行われました。その際、昨年10月24日(土)に熊本県水俣市で開催された水銀に関する水俣条約2周年記念行事において、同市の中学生が署名した水銀対策の重要性を伝えるメッセージが展示され、その展示を受け、INC議長のフェルナンド・ルグリス氏(ウルグアイ)からビデオメッセージが寄せられました。
2.会合の結果概要
技術的事項については、条約に基づく手引の策定等に係る議論が下記のように行われました。
・水銀の輸出入に関し、輸入国の事前の同意に係るフォーマットの使用方法などを示す手引をCOP1での採択を前提に仮採択しました(水俣条約第3条関係)。
・50トンを超える量の水銀又は水銀化合物の個別の在庫および年間10トンを超える量の在庫を発生させる水銀の供給源を特定する方法等に係る手引を、COP1での採択を前提に仮採択しました(水俣条約第3条関係)。
・水銀の大気排出に関するBAT/BEPの手引に関し、一部の国から手引の位置付けに関する懸念が示され、手引と条約上の義務の差異を明確化するための修正を行った上で、暫定版として採択されました(水俣条約第8条関係)。
・環境上適正な暫定的保管に関し、指針策定に当たってのロードマップが採択されました(水俣条約第10条関係)。今後は、各国等が推薦する専門家の協力を得つつ、条約暫定事務局が指針案を作成することになります。
3.関連会合等
本会合に先立つ関連会合として、3月8日(火)に国連環境計画(UNEP)水銀パートナーシップアドバイザリー会合が開催されました。本会合では、これまでの活動の報告が行われたほか、条約採択後の同パートナーシップの役割等について議論がなされました。環境省はパートナーシップの廃棄物管理分野においてリーダーを務めているところ、パートナーシップにおいて行っている、バーゼル条約で採択された水銀廃棄物に関するガイドラインの普及に関する取組などを紹介しました。
また会合期間中、環境省は会場に展示ブースを設置し、我が国における水銀対策に関する資料の配布を行いました。また、昨年10月24日(土)に熊本県水俣市で開催された水銀に関する水俣条約2周年記念行事において、同市の中学生が署名した水銀対策の重要性を伝えるメッセージを展示し、会合参加者からの署名を受けました。展示ブースには、UNEP事務局次長のイブラヒム・シャウ氏が訪問したほか、INC議長のフェルナンド・ルグリス氏(ウルグアイ)より、水俣市の中学生に向けたビデオメッセージが寄せられました。
4.今後の予定
今後、水銀に関する水俣条約は、締約国が50カ国に達した後90日目に効力を発生します。COP1は発効後1年以内に開催されることになっています。3月15日現在の締約国数は25カ国(日本に続き、ザンビア、セネガル締結)ですが、INC7全体会合の席上で、イランの代表団から、締結に向けた最終段階にあることが報告されました。
5.参考URL
「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第7回会合」(INC7):UNEPウェブサイト
http://www.mercuryconvention.org/Negotiations/INC7/tabid/4506/Default.aspx
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
(代表:03-3581-3351)
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課長 :立川 裕隆(内線 6350)
課長補佐:髙橋 一彰(内線 6353)
課長補佐:斉藤 貢 (内線 6368)
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