環境省 Ministry of the Environment

中央環境審議会第29回総会議事録

日時

令和4年9月1日(木)15:30〜17:30

場所

日比谷国際ビルコンファレンススクエア(8F会議室)

議事録

しろまる庄子総務課長 お待たせいたしました。それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第29回総会を開会いたします。
私は、環境省大臣官房総務課長の庄子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
現在、委員30名のうち、Webでのリモート参加の委員を含め23名の委員にご出席いただいておりますので、定足数である過半数を満たしており、総会は成立いたしております。
リモート参加の委員におかれましては、音声等で不都合がありましたら、システムのチャット機能でお知らせいただくか、事務局までお電話をお願いいたします。
また、「中央環境審議会の運営方針について」において、原則、総会は公開するものとなっておりますが、新型コロナ対策を踏まえ、会場での傍聴を行わず、インターネット上での同時配信をもって公開としております。
それでは、議事に先立ちまして、大臣、副大臣、政務官からご挨拶を申し上げます。
それでは、西村大臣、お願いいたします。
しろまる西村(明)大臣 この度、環境大臣を拝命いたしました西村明宏でございます。どうぞ、皆さん、よろしくお願いいたします。
Webの関係で、座ってマイクの下でお話しさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
委員の皆様方におかれましては、環境行政の諸課題に対して、幅広く、かつ高い見地からご審議いただいておりますことに深く感謝申し上げたいというふうに思っております。
インドネシアで開かれておりましたG20の環境・気候大臣会合に出席いたしまして、先ほど、帰国したところでございます。ロシアのウクライナ侵攻といった中にあっても、G20諸国がしっかりと環境・気候変動問題には連携して、揺るぎなく取り組んでいくという、そういった決意とリーダーシップを示すことができたのではないかというふうに思っております。
我が国としても気候変動、そしてまた生物多様性、また海洋プラスチックごみなど、様々重要視している案件につきましては、しっかりとそのお話をさせていただいた上で、ほぼ合意のほうに入れ込むことができたのではないかというふうに思っています。
ただ、一致を得ることはできない部分もございました。というのは、皆様ご承知のように先進国と途上国の間で、この気候変動問題に取り組む様々な課題が非常に浮き彫りになってきたということでございます。やっぱり、先進国と途上国との間で考え方、また、それに対する、どういった手だてを立てていくのかということで大きく意見の食い違いがございました。ただ、こういった意見の食い違いが出てきているということは、それぞれの国々においても、環境問題にしっかり取り組んで、これを解決しなければならないという、そういう思いが、それぞれに共通して持ち始めたということだと思います。解決していこうという強い意思がそれぞれにあるがゆえに、それぞれの立場を基にした意見の食い違いが出てきているのだろうというふうに感じております。だからこそ、これからもしっかりと議論を積み重ねて、そうして深く議論をした上で前進をさせていくということが、これからのG20をはじめとした世界の国々の大きな課題であろうというふうに思っておりますので、ぜひ、皆様方にもお力添えをいただきたいというふうに思っているところでございます。
岸田政権の掲げる新しい資本主義を実現するにあたりましては、まさに、今申し上げたように最大の課題の一つが気候変動問題であります。ウクライナ情勢、そして、現下の世界情勢も踏まえますと、我が国において再生可能エネルギーや蓄電池の導入、省エネの徹底といったものをさらに加速化していくことが喫緊の課題であろうというふうに考えております。
7月に、官邸にGX実行会議が設置されました。脱炭素に向けた経済、社会、産業構造の変革に向けた議論が始まっているところでございます。先週の24日には、第2回のGX実行会議が開催され、私も出席したところでありますけれども、環境省は、気候変動対策を取りまとめるという立場から、地域の脱炭素、そしてライフスタイルの転換、カーボンプライシングなどのこれまでの蓄積を生かして、積極的に議論に貢献してまいりたいというふうに考えています。
また、環境省とすれば、東日本大震災・原発事故からの復興も最重要課題の一つであります。除染や中間貯蔵事業を着実に実施するとともに、福島県内の除去土壌等の県外最終処分に向けて、再生利用等に関する全国での理解醸成活動をさらに展開して、福島の復興に向けた未来志向の取組を推進してまいりたいと考えております。
加えて、ALPS処理水に係る海域の環境モニタリングの強化、そして拡充、放射線の健康影響に関する風評の払拭へも取り組んでまいりたいと考えております。
加えて、昨今の環境行政が抱える課題といたしましては、外来種の対策、希少種の保全といった生物多様性の確保に向けた取組や動物愛護管理の取組であります。また、プラスチックの資源循環の取組や、海洋プラスチックに関する新たな国際枠組み交渉といった国内外の資源循環対策も重要でございます。また、水俣病をはじめとする公害健康被害対策、化学物質対策、大気・水・土壌環境対策、こういった課題がたくさんございますので、こうしたものにもしっかり取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
委員の皆様におかれましては、このように多岐にわたる環境行政に関しまして、専門的な、そして高い知見を基にご審議賜りますよう心からお願い申し上げまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。
どうぞ皆さん、よろしくお願い申し上げます。
しろまる庄子総務課長 続きまして、山田副大臣、お願いいたします。
しろまる山田(美)副大臣 環境副大臣を拝命いたしました山田美樹でございます。
本日は、お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。かけさせていただきます。
私は、西村大臣の下で、気候変動対策、自然環境などを担当してまいります。今年は、昨年のCOP26の成果も踏まえて、具体的なアクションを進めていく実行の年であります。2050年カーボンニュートラルを目指すということは、地球温暖化対策という観点だけでなく、我が国として新たな経済の仕組みをつくる経済成長のチャンスだという点からも重要な課題だと思っております。中央環境審議会の皆様のご議論の結果も踏まえて、環境省としても、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、着実に取組を進めてまいりたいと思っております。
委員の皆様におかれましては、山積しているこの課題に対しまして、専門的ご知見に基づいた忌憚のないご意見をいただければと思います。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
しろまる庄子総務課長 続きまして、小林副大臣、お願いいたします。
しろまる小林副大臣 環境副大臣の小林茂樹でございます。奈良県、奈良市出身でございます。
担当する分野は、水・大気環境、資源循環政策、公害健康被害対策、除染、中間貯蔵施設、再生利用、汚染廃棄物等の処理、これらを担当することとなります。また、併せて、福島の復興についてもしっかりと取り組み、結果を出していく、それが担当でございます。
委員の皆様方には、忌憚のないご意見を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
しろまる庄子総務課長 続きまして、国定大臣政務官、お願いいたします。
しろまる国定政務官 着座にて失礼いたします。この度、環境大臣政務官を拝命いたしました国定と申します。選挙区は、新潟県の第4選挙区になります。
本日は、大変お忙しい中にも関わりませず、お集まりをいただきまして誠にありがとうございます。私は、西村大臣、山田副大臣の下、気候変動対策、自然環境、動物愛護管理などを担当してまいりたいと思っております。担当分野の課題解決、政策推進に全力を尽くしてまいる所存でございますので、今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
しろまる庄子総務課長 続きまして、柳本大臣政務官、お願いいたします。
しろまる柳本政務官 はい、失礼いたします。この度、環境大臣政務官を拝命いたしました衆議院議員の柳本顕でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
私は、西村大臣、そして小林副大臣の下、水・大気環境、そして環境保健政策、さらには資源循環政策、東日本大震災からの復興・再生を担当することとなりました。ご指導いただきながら課題の解決、そして各分野の政策推進に努めてまいりますので、どうぞご指導賜りますように、よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 次に、改めまして、本日、この場にご出席いただいております委員の皆様をご紹介させていただきます。
西村大臣の左隣から、本審議会の会長をお務めいただいております高村ゆかり委員。
しろまる高村(ゆ)会長 高村でございます。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 続きまして、粟生木千佳委員。
しろまる粟生木委員 粟生木です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 石上千博委員。
しろまる石上委員 石上です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 大塚直委員。
しろまる大塚委員 大塚です。どうぞよろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 大原利眞委員。
しろまる大原委員 大原です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 岸本卓巳委員。
しろまる岸本委員 岸本です。よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 崎田裕子委員。
しろまる崎田委員 崎田です。どうぞよろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 武内和彦委員。
しろまる武内委員 武内です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 豊岡和美委員。
しろまる豊岡委員 豊岡です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 中川めぐみ委員。
しろまる中川委員 中川です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 西村亮平委員。
しろまる西村(亮)委員 西村でございます。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 藤村コノヱ委員。
しろまる藤村委員 藤村です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 古米弘明委員。
しろまる古米委員 古米です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 山田政雄委員。
しろまる山田(政)委員 山田でございます。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 続きまして、Webでのご出席をいただいている委員を五十音順でご紹介させていただきます。石井実委員。
しろまる石井委員 石井でございます。よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 白石寛明委員。
しろまる白石委員 白石でございます。よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 髙橋勝浩委員。
しろまる髙橋委員 稲城市長、髙橋でございます。どうぞよろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 髙村典子委員。
しろまる髙村(典)委員 髙村です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 田中里沙委員。
しろまる田中委員 田中でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 藤田香委員。
しろまる藤田委員 藤田です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 松永和紀委員。
しろまる松永委員 松永和紀でございます。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 右田彰雄委員。
しろまる右田委員 右田です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 山神真紀子委員。
しろまる山神委員 山神です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 山極壽一委員。
しろまる山極委員 山極です。よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 なお、小西雅子委員及び松本吉郎委員におかれては、遅れてWebでご出席いただけると伺っております。
しろまる松本委員 松本です。もう入っております。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 はい、恐れ入ります。失礼いたしました。
続きまして、本日、この会議に出席しております事務次官以下の職員をご紹介させていただきます。
和田環境事務次官でございます。
しろまる和田環境事務次官 どうぞよろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 小野地球環境審議官でございます。
しろまる小野地球環境審議官 小野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 鑓水大臣官房長でございます。
しろまる鑓水大臣官房長 鑓水です。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 松澤地球環境局長でございます。
しろまる松澤地球環境局長 松澤でございます。よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 秦水・大気環境局長でございます。
しろまる秦水・大気環境局長 よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 奥田自然環境局長でございます。
しろまる奥田自然環境局長 よろしくお願いいたします。
しろまる庄子総務課長 神ノ田環境保健部長でございます。
しろまる神ノ田環境保健部長 よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 角倉大臣官房政策立案総括審議官でございます。
しろまる角倉政策立案総括審議官 よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 小森大臣官房審議官でございます。
しろまる小森審議官 よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 針田大臣官房審議官でございます。
しろまる針田審議官 よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 神谷大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官でございます。
しろまる神谷サイバーセキュリティ・情報化審議官 よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 飯田大臣官房会計課長でございます。
しろまる飯田会計課長 よろしくお願いします。
しろまる庄子総務課長 また、Webでの出席となります幹部を続けてご紹介させていただきます。上田総合環境政策統括官、土居環境再生・資源循環局長、前佛環境再生・資源循環局次長、松本大臣官房審議官、奥山大臣官房審議官、中尾大臣官房秘書課長。最後に、私、大臣官房総務課長の庄子でございます。よろしくお願いいたします。
なお、西村大臣及び山田副大臣でございますが、所用のため議事の途中で退席させていただく予定でございます。また、他の幹部職員についても、公務のため、途中退席する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
次に、資料の確認をさせていただきます。
お手元のタブレットがございますが、こちらの中に資料1から資料3まで、最後に参考資料を格納してございます。もし不足や不具合等ございましたら、事務局までお申しつけください。
それでは、以後の議事進行は高村会長にお願いいたします。
しろまる高村(ゆ)会長 皆様、どうもご参集いただきましてありがとうございます。
本日は西村大臣、山田副大臣、小林副大臣、国定政務官、柳本政務官、5人の大臣をはじめ政務の皆様、ご出席いただきまして、その中で総会を開くことができるのを大変うれしく思っております。
先ほど、西村大臣をはじめご挨拶がございましたけれども、2050年カーボンニュートラルをはじめとして、大きくグリーントランスフォーメーション、GXを進めていく、その中で持続可能な社会づくり、経済の発展、豊かな地域づくりを実現していこうと、こうした大きな動きが日本の国内でも、そして世界でも起きてきていると思います。その意味では、環境政策が非常に大きくダイナミックに動いていく中で、環境行政に対して大きな期待と、そして新たな課題も生まれているように思います。本日は、各分野を代表される委員にお集まりいただいておりますので、この間の報告、今後の政策について、環境行政について、忌憚のないご意見をいただきたいと思います。
それでは、議事に入ってまいります。
まず、最初に、資料の2でございます。
中央環境審議会の審議状況等についてでございますが、審議会議事運営規則第六条第3項に基づきまして、会長の同意を得て、審議会の決議とした部会の決議については、会長は総会に報告をするものとされております。
この資料は、令和3年2月の前回の総会以降、先月までの中央環境審議会の審議状況を取りまとめております。具体的には、一つ目として、令和3年2月の総会以降の答申を時系列で整理をしております。IIでは、各部会の審議状況として、部会ごとの諮問や審議の状況をまとめております。本日は、これをもって総会に対する報告とさせていただきたいと考えております。しかしながら、本日各部会長にご出席をいただいておりますので、各部会長から補足などございましたら、大変恐縮でございますけれども、3分以内でご報告をお願いしたいと思います。
本日、循環型社会部会の酒井部会長はご欠席でございますけれども、ほかの部会長からはご発言をご希望と伺っております。したがいまして、それぞれ部会長に順次ご発言をお願いできればと思っております。
あいうえお順で恐縮でございますけれども、まず、環境保健部会、そして地球環境部会につきまして、大塚部会長からご発言をお願いできますでしょうか。
しろまる大塚委員 どうもありがとうございます。
これまでの検討についてお話をさせていただけばよろしいでしょうか。
環境保健部会でございますけれども、公害健康被害の補償とか熱中症対策、さらに、放射線の健康管理、それから健康不安等を対象とする第五次環境基本計画の第2回の点検を行っております。進捗状況の評価とか、今後の施策の方向性について議論を行っております。
また、本年の6月に、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約、POPs条約と言いますが、その対象物質の追加が新たに決定されましたので、それを受けまして、今後、化学物質審査小委員会におきまして、国内担保措置に係る議論を進める予定としております。
さらに、本年の6月から、石綿健康被害救済小委員会を設置いたしまして、石綿救済法の施行状況の点検を開始しております。年度内を目処に取りまとめを行う予定でございます。
地球環境部会についてもよろしいでしょうか。
しろまる高村(ゆ)会長 はい、併せてお願いいたします。
しろまる大塚委員 はい。地球環境部会でございますけれども、地球環境部会の審議状況について報告させていただきます。
この1年半におきまして、地球環境部会におきましては、二つの点を中心に専門的見地から審議をリードしております。一つは、気候変動に関する政府の計画を策定いたしました。それから、二つ目は、先ほど高村会長からもございましたグリーントランスフォーメーションの実現についての検討をしております。
一つ目でございますが、気候変動に関する政府計画の策定につきまして、中・長期の気候変動対策検討小委員会において審議を進めておりました。そして、政府が作成する地球温暖化対策計画、それから、パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略の二つの策定に貢献をしてまいりました。その中で、2030年度に、温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指し、さらに、50%の高みに向けて挑戦を続けていくという我が国の目標を明確にし、パリ協定における国際約束としても位置づけております。
二つ目でございますけれども、グリーントランスフォーメーションの実現につきましては、本年の2月に、炭素中立型経済社会変革小委員会という委員会を設置しておりまして、そこで目指すべき経済社会のゴールや方向性、具体策について整理を行いまして、政府のクリーンエネルギー戦略の策定に貢献してまいりました。その後、この小委員会は昨日に再開の会合を開催いたしまして、岸田総理の下に設置されたGX実行会議における議論に貢献するために、具体的な議論を開始したところでございます。年末までに、グリーントランスフォーメーション、GXの実現に向けた政策の方向性について、幅広く審議を進めていく予定でございます。引き続き、委員各位のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、大気・騒音部会につきまして、大原部会長からお願いできますでしょうか。
しろまる大原委員 ありがとうございます。
大気・騒音振動部会に関しまして、3点付け加えさせていただきたいと思います。
一つ目は、大気環境の主な課題であります光化学オキシダント対策、これにつきまして審議を行いました。審議の結果を踏まえて、令和4年1月に、環境省が気候変動対策、大気環境改善のための光化学オキシダント総合対策、いわゆる光化学オキシダント対策ワーキングプランと称しておりますけれども、これを策定し、向こう3か年の取組方針、これを定めました。
2点目は、令和2年8月に、今後の自動車排出ガス総合対策の在り方について諮問を受けまして、審議を行い、本年4月に答申を行ったところでございます。
対策の評価としましては、令和2年度までに自動車NOx・PM法で定める対策地域において、二酸化窒素と微小粒子状物質の大気環境基準を確保すること、この目標がほぼ達成されたとしております。今後の在り方としましては、次期総量削減基本方針の定める目標や施策を維持しつつ、国際動向や電動車の普及動向なども踏まえて、5年後に改めて検討を行うべきとしております。
3点目でございますけれども、自動車単体騒音低減対策につきまして、平成17年の諮問を受け、本年6月に第四次答申を行ったところでございます。主な内容は、四輪車の次期加速走行騒音許容限度目標値の強化、それから、国際基準の騒音要件の適合タイヤの市場への早期導入が、代替を促す方策を進めることとしております。
以上でございます。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、水環境・土壌農薬部会について、古米部会長から、ご報告をお願いしてもよろしいでしょうか。
しろまる古米委員 はい、ありがとうございます。部会長をさせていただいております古米です。
前回総会以降の審議状況をご紹介させていただきます。
まず、閉鎖性海域につきましては、令和3年3月に、第9次水質総量削減の在り方について答申をまとめ、これを踏まえて、環境省において、令和4年1月に、第9次総量削減基本方針の策定がなされております。令和3年6月の瀬戸内海環境保全特別措置法の改正を受けまして、令和4年2月に、瀬戸内海環境保全基本計画の変更を行い、答申を取りまとめました。
次に、水質汚濁に係る環境基準については、昨年10月に、人の健康の保護に関する項目において、六価クロムの基準値を見直すとともに、生活環境の保全に関する項目として、大腸菌群数を大腸菌数に見直しを行っております。
その他、平成28年に環境基準に新たに設定されました底層溶存酸素量について、昨年12月に、東京湾、琵琶湖において類型指定を第1号として行っております。他の水域についても、順次、類型指定の検討を進めております。
さらに、農薬対策に関連するものとしましては、農薬取締法に基づく生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準や、水質汚濁に係る農薬登録基準設定について審議を進め、6件の答申を取りまとめております。
前回の総会でも申し上げましたけれども、環境行政は統合的な視点で取り組むことが重要であると認識しております。水・土壌の分野でも、大気を含めたクロスメディアの視点を持つ、また、気候変動、生態系の保全などの分野と関連を踏まえながら、議論をしっかりと進めていくことが重要だと考えております。こういった観点で議論を深めるためにも、前回部会では、今後の水環境・土壌環境行政についてフリーディスカッションを行うなど、新たな議論のスタイルを取り入れております。今後も、クロスメディア、分野横断的な視点を持って議論を進めていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、自然環境部会について、武内部会長からお願いいたします。
しろまる武内委員 配付されている資料には、生物多様性に係る国内外の主な動き等、それから、外来生物法の改正についてという主要な話題が記載されておりますが、今日は時間の関係で、国内外の動きについて説明をさせていただきたいと思います。
生物多様性条約の第15回締約国会議の後半部分、紆余曲折がありまして、本年12月にモントリオールで開催されるということになりました。そのために、これまで2020年までを目標にしていた国家戦略との間にかなりの齟齬が生じているという、こういう問題があり、モントリオールでの会議以降、速やかに新しい国家戦略を策定しなければいけないという非常に大きな課題がございます。
そうした中で、今現在、大きな話題になっているのがOECMというものでございます。Other Effective area-based Conservation Measuresということで、従来のいわゆる保護区域以外の、人と自然が共生するような地域も対象にしていこうということで、我が国がこれまで進めてまいりましたSATOYAMAイニシアティブの趣旨というのが、まさにこのOECMで発揮されるということで、ぜひ国際的にも、我が国の状況を発信したいというふうに考えております。
2050年、ネットゼロというのは、皆さん、ご承知だと思いますけれども、実は、生物多様性のほうでも、ネイチャーポジティブという考え方が出ておりまして、2030年までに自然の劣化を食い止め、2050年までに、できれば2割程度の自然の回復を図るというようなことで、大変高いハードルでございますけれども、これに向けていろんな取組を、世界的にも国内的にもやっていかなければいけないというふうに思っておりますし、また、何よりも、これまでは気候変動の議論と生物多様性の議論、ばらばらに議論がされておりましたけれども、最近、学術面でもIPCCとIPBESのシナジー、それから、気候変動枠組条約の中で、森林の重要性が明記される、森林声明が公表される結果、連関が極めて強化されるようになってきましたので、私どもも、そうした大きな流れを受けて、いろんな施策の統合化を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
以上、私からの報告でございます。ありがとうございました。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
それでは、動物愛護部会部会長の西村部会長からご発言をお願いできますでしょうか。
しろまる西村(亮)委員 動物愛護部会の西村でございます。
令和3年2月以降の審議状況についてご報告いたします。
令和3年12月と令和4年2月の2回、部会を開催いたしました。両回とも、動物愛護管理法の令和元年改正事項である犬・猫のマイクロチップ装着登録の義務化の施行に必要な関係省令の整備について審議を行いました。
主な審議事項といたしましては、第一種動物取扱業者のうち販売業者は、犬・猫を取得した際にマイクロチップを装着・登録すること、マイクロチップを装着した際の登録事項、狂犬病予防法の特例に係る通知事項、関係自治体にマイクロチップ情報を提供できること等の規定について、環境省令に盛り込むことについて審議を行いました。
これらの審議を経まして、諮問事項、動物愛護管理法第21条の第1項に規定される第一種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等について、基準に関わるものについて、令和4年3月4日付で第4次答申を行いました。これらを踏まえまして改正されました環境省令が令和4年4月5日に公布、6月1日に施行ということになっております。
令和元年改正の動物愛護管理法に関しましては、これまで罰則の強化、動物取扱業の規則の強化、それから犬・猫販売の8週齢規制が施行されてまいりましたが、今回のその動物等販売業におけるマイクロチップの登録・装着の義務化で全て施行ということになりました。今後も、動物愛護・福祉の向上に向けて審議を進めていきたいと思います。
以上でございます。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
それでは、最後に、総合政策部会におきまして、私、高村から補足をさせていただければと思います。
総合政策部会については、皆様もご存じのとおり、環境政策の諸分野を横断する施策、あるいは統合的・総合的に進める施策について議論をしております。この間、一つには、現在の第五次環境基本計画の点検、取りまとめを進めております。もう一つは、大塚部会長からありましたように、地球環境部会と共にクリーンエネルギー戦略、あるいは、GXの実行に向けて、炭素中立型経済社会小委員会を共に開催してまいりました。今後の、これからの大きな課題としては、冒頭に大臣からもありましたけれども、まさにGXを具体的に実現していくための諸政策をいかに統合的に進めていくか、その中でも、例えば地域の脱炭素化、あるいは環境金融、あるいはカーボンプライシングといった、こうした諸政策をしっかり進めていくということが一つの課題ではないかと思っております。
もう一つは、今、進めております第五次基本計画の点検を踏まえて、次の環境基本計画、持続可能な社会を実現する、その一助を果たす環境基本計画を策定していく作業ということを進めていくということが、もう一つこれからの課題ではないかと考えております。
私からの補足は以上でございます。
ここで委員から、本来であれば、ご質問をいただき、ご議論いただく場でありますけれども、この後の議事であります当面の諸課題と連関をしておりますので、まとめて議論をお願いしたいと思います。
もし、どうしてもこの場で確認が必要というご質問がございましたら、それに限ってご発言をお願いしようと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
はい、ありがとうございます。
それでは、次の議題に移ってまいりますが、西村大臣、そして山田副大臣におかれましては、こちらでご退席というふうに伺っております。本日は、大変お忙しい中、西村大臣、山田副大臣、ご出席いただきまして、どうもありがとうございます。
しろまる西村(明)大臣 どうも、皆さんありがとうございます。どうぞ、続いてご議論賜りますよう、よろしくお願いをします。
(西村大臣、山田副大臣 退席)
しろまる高村(ゆ)会長 それでは、続きまして、次の議事に移ってまいります。
当面の諸課題についてでございます。こちら、環境省から順次ご報告をお願いしたいと思います。
まず、はじめに、令和5年度環境省重点施策についてからご報告をお願いしたいと思います。それでは、よろしくお願いいたします。
しろまる小森審議官 それでは説明させていただきます。
資料3-1をご覧ください。令和5年度環境省重点施策についてでございます。
ページをめくっていただきまして、重点施策のポンチ絵がついてございます。資料の右上のほうでございますけれども、ポイントにつきましては、環境省は炭素中立、循環経済、自然再興の同時達成を通じて、社会経済の課題の解決に貢献してまいります。特に、GX実行会議で議論されている「成長志向型カーボンプライシング構想」の具体化・最大限の活用を図ってまいります。また、地域・くらしの脱炭素化などにより、再エネを最大限導入してまいります。さらに、来年度、日本開催のG7に最大限貢献し、アジア・ゼロエミッション共同体構想実現に貢献いたします。環境省の不変の原点である人の命と環境を守る基盤的取組、東日本大震災からの復興・再生も着実に進めてまいります。
資料の中ほどでございますけれども、令和5年度要求額というところをご覧いただければと思います。環境省本省全体の合計額として、7,414億円、対前年度比で113%となってございます。GXへの投資にかかる経費につきましては、事項要求として、年末のGX実行会議において結論を得ることとしております。
続きまして、重点施策の具体的内容でございますが、時代の要請への対応と不変の原点の追及を、二つのコアミッションとして掲げてございます。まず、時代の要請への対応でございますが、炭素中立型経済社会(カーボンニュートラル)、循環経済(サーキュラーエコノミー)、自然再興(ネイチャーポジティブ)の3本の柱に沿って事業を支援してまいります。また、それらを横串でつなぐものとして、スタートアップなどの骨太の方針の重点分野とGXとの連携、G7を契機とした国際展開を推進するための予算事業を要求してまいりたいと思っております。
右側の部分で、不変の原点につきましては、水俣病の補償救済や石綿対策、東日本大震災からの復興・再生等について、引き続き全力で取り組みたいと思っております。
最後に、税制の関係につきまして、先ほど申し上げました成長志向型カーボンプライシング構想の具体化を要望いたします。脱炭素に向けた経済・社会・産業構造変革への道筋のロードマップを年内に取りまとめることとしております。こうした中で、GX経済移行債の将来の財源、脱炭素投資を促す経済的インセンティブや国際情勢等の観点から検討を進め、速やかに結論を得ること、その際、現下のエネルギー情勢や代替技術の状況、中小企業などの円滑な移行等に配慮すべきとしております。税制要望につきましては、参考資料の本文12ページに記載しておりますので、後ほどご覧いただければと思います。
しろまる松澤地球環境局長 続いて、資料3-2でございますけれども、気候変動問題をめぐる最近の動向について、地球環境局長の松澤からご説明いたします。
冒頭、大臣から、早速G20環境・気候大臣会合についてご説明がありましたけれども、共同声明の採択は見送りになりましたが、議長総括というところで合意された事項が、そういう形で出る見込みということで大臣からお話もありました。日本として重要な点については、合意の中に盛り込まれるのではないかと、こういう状況でございます。
1枚めくっていただきまして、カーボンニュートラルに向けた国内の動きということで、「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会における岸田総理指示というのが、今年の1月18日に出ております。この中で、当時の経済産業大臣、それから山口環境大臣に、クリーンエネルギー戦略の策定に向けて、多くの論点に方向性を見いだし、「新しい資本主義実現会議」へ報告するように指示が出されております。
下のほうに概要という枠がございますが、二つ目のポツにございますけれども、萩生田経済産業大臣取りまとめの下で、山口環境大臣と共に、ここに書かれております重要な事項について方向性を見いだしてほしいと。それから、その下の三つ目の丸でございますけれども、特に、地域社会が主体的に進める脱炭素の取組の後押し、それから、国民一人一人の理解促進、暮らしの変革、これについては、山口環境大臣に具体的な検討をお願いしたいと、このような指示が出されております。
その次の2ページ目でございますが、この指示が一番左端の1月、岸田総理指示と出ておりまして、その後、環境省におきましては、先ほど部会長、大塚先生からお話がありました炭素中立型経済社会変革小委員会というところで具体論の検討を行い、5月に、この有識者会議にレポートバックをして、現在、報道もされておりますが、GX実行会議で、さらに年末に向けて具体的な議論を継続していくと、このような段取りになっております。
次のページでございますけれども、5月にありましたクリーンエネルギー戦略有識者懇談会に、山口環境大臣からレポートバックした概要でございます。この枠の中に脱炭素投資の規模というのが一つ目の丸にございますけれども、今後、2050年、カーボンニュートラル実現に400兆円、今後10年で官民協調150兆円ということを発言いただいております。それから、二つ目の丸、地域・くらしの脱炭素投資の意義ということで、ここに書かれております3点、民生部門投資が重要であること、既存最先端技術の社会実装、これは資金需要が早期に生じるということ、地域脱炭素ドミノを起こして、脱炭素製品の需要を産み出し、産業部門の脱炭素投資につなげていくと、こういったことをご発言いただいております。それから、成長志向型のカーボンプライシングの最大限の活用、制度面の対策、資金支援、各種手法の活用、巨額の財源措置が課題なので、政府として明確に考えを示す必要があり、環境省としても、しっかり貢献していきたいということでございます。
次の4ページ目は、この脱炭素ドミノとして、後ほど説明があります脱炭素先行地域の話を紹介しています。
次、5ページ目でございますが、このほか、このページの中ほどにある国際、JCM、こちらについても、しっかり取り組んでいくことですとか、分野横断については、脱炭素経営、それから、武内先生からお話のありました自然共生、さらに循環経済を含めて、統合的に取り組んでいくということも発言をいただいております。
次、6ページでございますが、GX実行会議、これについては最初の枠の、最初の上のほうの枠でございますけれども、ここに二つ赤くアンダーラインのあるところですが、大きな論点が二つでございます。当面のエネルギー危機に対応するエネルギーの安定供給の再構築、それから、それを前提とした、今後10年の脱炭素に向けた変革ロードマップということでございます。実行会議のメンバー、ここに書かれておりますとおり、議長、総理の下で、こういうメンバーで検討が進められているというところでございます。
次の7ページが、主に、この10年ロードマップの論点ということで、五つの政策イニシアティブに掲げられております。一番重要なのが、GX経済移行債(仮称)、この仕組み、財源も含めて、複数年度にわたり予見可能な形で取り組むと、これを検討していくということです。このほか、規制・支援一体型投資促進策から国際展開戦略まで、年末に向けて、具体的な中身を固めていくということでございます。
次、8ページは国際的な動向ということで、COP27に向けてということでございますが、昨年のCOP26は、10月末から11月上旬、グラスゴーで開催されました。グラスゴー合意としては、最初のCOP全体決定のところにありますが、3点、1.5°C努力目標達成ということが共有されたこと、それから、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電の逓減、さらに、途上国の適応支援を2倍に増やすと、これは既に岸田総理がコミットメントをされているということでございます。
二つ目の丸、市場メカニズムでございますけれども、パリ協定の第6条に基づく合意が得られ、市場メカニズムについて実施指針が決まったということでございます。
次のページ、この6条の合意を受けまして、日本として3点、まず、JCMのパートナー国拡大、こちら、2025年、30か国程度というのを目指しております。これまで17か国でございましたけども、TICAD8がございましたが、セネガル、チュニジア2か国が加わって、現在19に拡大しております。2点目が、民間資金の活用ということで、JCMをさらに広げていこうと。3点目が、市場メカニズムの世界的拡大への貢献ということでございます。
最後、10ページ目でございますが、今年のCOP27ということで、エジプトで開催されます。主要交渉論点、大きな話としては、緩和について、作業計画を決定予定ということでございます。このほか、ロス&ダメージというのが、議論が始まるということになっております。
以上でございます。
しろまる小森審議官 続きまして、資料3-3をご覧ください。地域脱炭素の推進に向けた取組についてでございます。今、地球局長からも説明がありましたように、地域の脱炭素トランジション、そして、地域の脱炭素ドミノを起こしていくということは非常に重要な環境省の政策課題になってございます。
ページを開いていただきまして、1ページ目でございますが、このため、脱炭素先行地域を進めているところでございます。2050年カーボンニュートラルを、2030年までに前倒して達成を目指していただく脱炭素先行地域につきまして、第1弾として、今年4月に26件を選定いたしました。現在、第2弾として、7月26日から8月26日までの募集をいたしまして、今、50件のご提案をいただいているところで、今後、選定をしていくということで、進めているところでございます。今後、2030年度までに全国で少なくとも100か所の脱炭素先行地域を実現して、全国で脱炭素ドミノを起こしていくこととしており、2025年度までに年2回程度募集を行って、増やして、また、この先行地域にはしっかりと取り組んでいただいて、モデルになっていただくと、このようなことを進めているところでございます。
続きまして、2ページ目になります。2ページ目には、その26の地域、どのような地域が選ばれたかを表として掲載してございます。
それから、ページをめくっていただいて3ページ目でございますが、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金でございます。本年度、令和4年度より、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を創設いたしまして、脱炭素事業に意欲的な地方公共団体を支援させていただいております。具体的には、先ほど申しました先行地域、この地域づくりを支援する、また、地域共生型の再エネ等を重点対策として加速的に行う地方自治体を支援する、こういった取組を進めております。
続きまして、4ページ目でございます。株式会社脱炭素化支援機構の設立による民間投資の促進についてでございます。先般の国会で温対法を改正いたしまして、財政投融資を活用して、脱炭素事業に資金供給を行う株式会社脱炭素化支援機構の設立をすることになりましたので、しっかりと準備を進めているところでございます。この秋に立ち上がるように、しっかりと準備を進めていきたいと思っております。
続きまして、5ページ目でございます。温対法に基づく再エネ促進区域の仕組みでございます。本年4月に、改正温対法に基づき、この促進区域の制度が施行されているところでございます。地域における合意形成を図りつつ、環境に適正に配慮し、地域に貢献する再エネを推進していくと、このための制度でございます。しっかりと運用していきたいと思ってございます。
6ページでございますけれども、具体的な設定の状況の説明でございますが、今年度8月末時点でございますけれども、一つは、長野県箕輪町、これが策定済みというふうになって、実績が一つできました。また、神奈川県の小田原市でも策定するということで、準備を進めていただいていると聞いております。今後ともしっかりと、この制度が運用されるようにしていきたいと思っております。
それから、ページをめくりまして、地域循環共生圏でございます。これにつきましては、しっかりと第五次環境基本計画に位置づけられているところでございますが、ローカルSDGs事業を進めていきたいと思っております。
このため、8ページ目でございますけれども、プラットフォーム事業を実施しているところでございます。地域循環共生圏の形成に取り組む地域の数は、4年間で倍増しております。また、約7割の都道府県で地域循環共生圏が環境基本計画に位置づけられたところでございます。
下のほうに、事例として真庭市、岡山県真庭市の事例を掲げさせていただいておりますが、木質バイオマス等を活用しながら、地域を活性化していくようなことと組み合わせて進めていただいているということでございます。
説明は以上でございます。
しろまる土居環境再生・資源循環局長 続きまして、資料3-4に基づきまして、プラスチックをはじめとした資源循環への取組について、ご報告いたします。
ページをおめくりいただきまして、2ページ目以降が循環経済工程表の策定についてでございます。
内容は3ページでありますが、炭素中立型の社会と循環経済を同時達成していこうということで議論を進めてまいりました。3ページ目、右下のところに箱が三つありますが、昨年8月に、廃棄物・資源分野におけます中長期のシナリオ案を提示し、廃棄物・資源分野での重点分野を明確にしたところでございます。重点分野といたしましては、丸が三つありますけれども、一つは、ライフサイクル全体を見た脱炭素化、二つ目としては、地域の脱炭素に貢献する廃棄物処理システム構築。そして、3といたしまして、廃棄物処理施設・車両等の脱炭素化が重要であるということを示した上で、地球温暖化対策計画にもサーキュラーエコノミーへの移行が位置づけられ、その具現化といたしまして、循環経済工程表を議論いただいてきたところでございます。この循環経済工程表の大きな柱といたしましては、「ライフサイクル全体での徹底的した資源循環」、これが重要分野だということで、2050年を見据えた循環経済の方向性と、2030年に向けた施策の方向性、これを、素材、製品毎などで明確にしてきたものでございます。
続く4ページ目でございますが、この工程表におきましては、循環経済の価値の最大化と、資源投資量・消費量の抑制、そして、廃棄物の発生最小化ということで定義をし、それへの移行について議論をいただいたということで、ライフサイクル全体におきますGHGの低減、成長のエンジン、そして、経済安全保障技術の抜本的な強化にも資するということで取りまとめてございます。
具体的な内容といたしましては、5ページ目に、それぞれ各分野ごとにどのようなことが重要なのかということを明確にしてきております。今後といたしましては、各産業分野との意見交換を密に行いながら、鉄鋼、プラスチック、セメントなど、主要な素材ごとに、どのようなシナリオで進めるべきかということを議論させていただいた上で、資源分野におきます脱炭素に向けた実行計画づくりを進めるとともに、廃棄物処理法に基づきます基本方針であるとか、施設整備計画の改定につなげていきたいというふうに考えております。
おめくりいただきまして、二つ目のくくりでありますが、7ページ目にプラスチック資源循環法についての記述がございます。こちらにつきましては、ライフサイクル全体での資源循環に持っていこうということを具体的に法制化した仕組みでございまして、この4月から施行されているということで、今後、設計・製造、販売・提供、そして排出・リサイクルに、各段階でそれぞれの取組が進捗されるというふうに考えていますので、環境省としても、その後押しをしていきたいというふうに考えております。
しろまる秦水・大気環境局長 続きまして、海洋プラスチックについてご報告させていただきます。資料で言うと9、10ページでございますけれども、ご承知のように、プラスチック汚染に関して条約づくりの動きが国際的にございます。
10ページ目でございますけれども、年内に一度、政府間の交渉、第1回目をやるということになっています。で、2年間程度かけて、条約の採択に向けて議論がなされるという段取りになってございます。我が国としても、なるだけ多くの国が参加できるような枠組みづくりに向けて、最大限の貢献を果たしていきたいと思っております。
以上です。
しろまる奥田自然環境局長 自然環境局長の奥田でございます。
続きまして、資料3-5に基づいて、生物多様性に関する動きについてご説明いたします。
ページをめくっていただいて1ページ目ですね、ここでは国内外の動きをまとめていますけれども、ご承知のとおりCOP15、生物多様性条約の第15回締約国会議が2020年に中国で開催される予定でありましたが、昨年、第1部がハイブリッドで開催され、今年12月に実質的な交渉会議としての第2部が、カナダのモントリオールで開催される予定です。このCOP15では、2030年までの生物多様性に関する世界の行動目標、「ポスト2020生物多様性枠組」が議論されて、採択される見込みでございます。
その中に盛り込まれる見込みの重要な要素の一つが、30by30と呼ばれる、2030年までに陸と海の30%を保全するという目標でございます。既に、G7等先進国の間では合意されている目標ですけれども、これを我が国でどのように達成するかのロードマップを、関係省庁と共に本年4月、公表しました。
その一つの目玉は、保護地域以外の民間などで保全されている地域、先ほど、武内先生からもご説明がありましたけれども、OECMと呼ばれるものでございます。例えば社寺林、企業で守る水源の森などがありますけれども、これらを2023年度、来年度から自然共生サイトとして正式に認定を開始する予定としております。このほか、今回のCOP15でも、ビジネスにおける生物多様性の主流化というものは重要なテーマの一つであります。国際的には、サプライチェーン全体での負荷軽減に向けて、取組ですとか、TNFDと呼ばれる企業の情報開示などの国際的なルールメイキングが進められているところでございます。こうしたものに官民一体でコミットし、国内での主流化も進めていきたいと考えております。
また、COP15での次期世界目標の決定を受けて、国内でも、先ほど、武内先生からもご紹介のあった関係省庁と共に、生物多様性国家戦略、これを年度末までに策定し、閣議決定したいと考えております。この中では、先ほど、来年の重点にも掲げさせていただきました、また、武内先生からもご説明がありましたけれども、ネイチャーポジティブ、日本語では自然再興という造語を造りましたけれども、この考え方を柱とさせていただく予定でございます。
続いて、2ページ目をご覧ください。こちらには、さきの通常国会で成立した改正外来生物法の施行に向けた取組のご報告でございます。ヒアリ関係の条項につきましては、本年7月に先行的に施行いたしております。今後、新たな部類として創設した要緊急外来生物へのヒアリ類の指定、事業者向けの対処方針の策定などを行ってまいる予定でございます。
また、2番目の社会的関心の高いアメリカザリガニ、アカミミガメ等ですね、多くの人たちが飼っているもの、外来生物に対して、新たな規制手法、個人の飼育は規制しないけれども、放出や販売等は規制する、こういったことについて、年内に政令を公布する予定でございます。既にSNS等において、飼育自体は規制されないので、終生飼育するよう呼びかける動画等を流すなどによって、一般への普及啓発も積極的に行っております。
さらに、3番目、地方自治体の役割、責務が明確化されたことを受けて、地方公共団体による防除を、その事業を支援する交付金についても分かりやすく再編し、来年度の概算要求によっても大幅な増額要求をお願いしているところでございます。
3ページに、外来生物法のスケジュールがございますけれども、時間の都合上、説明は割愛させていただきます。
その後に、参考資料をつけてありますので、後ほどご覧になっていただければと思います。
私からの説明は以上でございます。
しろまる神ノ田環境保健部長 続きまして、熱中症対策についてご説明をいたします。資料3-6をご覧ください。
1ページ目をご覧ください。こちらのグラフのとおり、熱中症による死亡者は増加傾向が続いております。
2ページをご覧ください。こちらの表のとおり、自然災害よりも多くの方が、熱中症により亡くなっております。
3ページをご覧ください。昨年6月に公表されたIPCCの報告書では、極端な高温が起こる頻度と強度は、今後、地球温暖化の進行に伴い、増加していくことが予測されております。
4ページをご覧ください。昨年6月には、カナダにおいて熱波が発生し、日本の宗谷岬よりもさらに高緯度に位置しますリットン村というところで50度近い高温を記録しております。この熱波によりまして、人口465万人の州で、1週間の間に526人が亡くなっております。これは、日本の人口に単純に当てはめますと、1万人以上の方が1週間に集中して死亡するというような計算になります。
5ページをご覧ください。今年の7月にも、ヨーロッパで熱波が発生しております。イギリスでは、観測史上初めて40°Cを超え、また、ポルトガルでは、カナダと同様の短期集中的な甚大な健康被害が発生しております。
6ページをご覧ください。政府では、環境大臣を議長とし、11府省庁で構成された熱中症対策推進会議を昨年3月に設置し、政府全体の行動計画を策定しております。
7ページが、今年の4月に改定された行動計画の概要となりますが、重点対象分野として、(3)の地方公共団体による熱中症対策の取組強化、(5)の顕著な高温の発生に備えた対応の2項目が追加されております。
説明は以上でございます。
しろまる土居環境再生・資源循環局長 続きまして、資料3-7で、被災地の復興・再生に関しましてご報告いたします。
おめくりいただきまして3ページ目でございます。除染等の作業につきましては進捗をしておりまして、現在、行っておりますのがページの左下で、特定復興再生拠点区域というところで除染などの作業を行っております。六つの町村におきまして作業をしておりますが、除染、解体等も進捗が図られております。それに伴いまして、葛尾村、大熊町、双葉町におきましては避難指示が解除、残り、浪江町、富岡町、飯舘村につきましては、来年の春の解除を目指して作業を進捗させております。
続く4ページ目でございますが、除染等で発生いたしました除去土壌などにつきましては、中間貯蔵施設に収めているということで、左上にありますが、予定していた施設につきましては、全て稼働させております。そちらに輸送しておるところでありますが、帰還困難区域以外のものにつきましては、概ね輸送が完了したというところでございます。
続く5ページ目でございますが、これら除去土壌の県外最終処分につきまして、中間貯蔵開始後30年以内に行う、完了するというお約束をしておりますので、現時点では、この土の再生利用の実証事業を進めておるというところであります。写真にございます。飯舘村での実証事業を行い、農地の盛土などを造成し、そちらでの野菜への放射線濃度の測定などを行っておるとともに、全国でのこの活動への理解醸成を行っているというところでございます。
6ページ目が、汚染廃棄物の処理の状況でございまして、こちらも計画に従いまして進んでいるという状況でございます。
続いて、7ページ目でございますが、福島県と締結をいたしました連携協力協定なども踏まえまして、福島再生・未来志向プロジェクトというものを進めており、福島のグリーン復興であるとか、脱炭素のまちづくりへの支援を共にさせていただいている最中でございます。
しろまる神ノ田環境保健部長 続きまして、健康管理・健康不安対策について、ご説明をいたします。
9ページをご覧ください。福島県では、1,000億円規模の基金を運用し、甲状腺検査を含む県民健康調査事業を実施してきたところでございます。
10ページの表のとおり、これまでに悪性ないし悪性疑いの子どもが274名見つかっておりますが、下の囲みに記載しているとおり、国内外の専門家会議では、甲状腺がんと放射線被ばくの間の関連は認められない、将来的な健康影響は見られそうにないという評価がなされております。
11ページをご覧ください。このような専門家の評価がなされているのにもかかわらず、環境省が実施したアンケート調査では、中ほどのグラフのとおり、福島県で将来生まれてくる子どもや孫に健康影響が起こる可能性が高いと誤解している人が4割にも上っております。
これは結婚差別につながりかねない、極めて深刻な問題であると認識しておりまして、このような風評を払拭するため、昨年度より、ぐぐるプロジェクトを開始しております。12ページが昨年度の取組の概要となります。
以上でございます。
しろまる秦水・大気環境局長 続きまして、ALPS処理水でございます。来春以降放流されるということでございますが、私ども環境省としては、周辺海域のモニタリングを担当いたしております。客観的なデータをしっかり集めていくことで、そして、それを公表していくことで、風評被害の抑制につなげたいと考えております。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
様々な政策の現状、課題について、大変限られた時間の中でご説明いただきありがとうございます。
国定大臣政務官は、こちらでご退席と伺っております。本日は、ご出席をいただきまして、どうもありがとうございました。
(国定大臣政務官 退席)
しろまる高村(ゆ)会長 それでは、ただいまのご説明を含めまして、前半の部会のご報告も含めて、質疑応答、意見交換を行いたいというふうに思います。ご発言をご希望の委員は、こちらに会場にご出席の委員はネームプレートを立ててご発言の意思を示していただければと思います。WEBでご参加の委員の皆様は、もう皆様慣れていらっしゃると思いますけれども、「挙手」機能を使ってご発言のご希望をお示しいただければと思います。
本日、できるだけ多くの委員にご発言をお願いしたいというふうに考えております。大変恐縮ですけれども、ご発言を簡潔にお願いできればと思います。できれば2分以内でお願いできればというふうに思っております。
それでは、ご発言希望の委員は、ネームプレートあるいは、「挙手」機能で教えていただけますでしょうか。
それでは、まず会場からご発言をお願いしたいと思います。こちらからお願いしたいと思います。石上委員、お願いいたします。
しろまる石上委員 ありがとうございます。最初の発言、ありがとうございます。
連合の石上です。
連合としては、この間も様々な場面で発言をさせていただいて、特にGX実行会議にも、会長の芳野が参加をさせていただいて発言をさせていただいております。その上でですが、この気候変動問題を巡る最近の動向の資料7ページのところに、新たな五つの政策イニシアティブのポイントが書かれております。連合としては、この間も申し上げておりますけれども、この柱に、やはり公正な移行の実現というものをきちんと入れていただきたいというふうに思っております。
既にヨーロッパや北米の国々では、政府のイニシアティブで、公正の移行に関する委員会を設置をし、政労使での議論が始まっております。雇用を含む政策課題の洗い出し、そして、課題横断的な対応を進められているという状況でございますので、ぜひ日本でも環境省が、ここに公正の移行を押し上げていただければというふうに思います。
この経済・社会の、そして産業の構造変革は、様々な影響を国民生活、働く者、生活者に与えると、そのことをしっかり議論をして、国民に広く広げていくこと、そのことが脱炭素に向けた行動が前に進んで行く、その基本的な条件だろうというふうに思っておりまして、誰一人取り残されないとするSDGsの達成にも寄与するというふうに思いますので、政府のイニシアティブで、政策立案の枠組みをぜひつくっていただきたいというふうに思います。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
ご発言ご希望の委員にご発言をいただいてから、ご質問、あるいは、ご発言に対しての応答が必要な場合には、事務局から、環境省のほうからお願いをしたいと思います。
それでは、続きまして、大原委員、お願いいたします。
しろまる大原委員 座長、ありがとうございます。
地域の視点から、2点簡潔に発言させていただきたいと思います。
一つは、資料の3の1、重点施策についての16ページ目辺りに、地方環境事務所を中心に体制を強化という表現がございます。環境省からご報告いただいたように、地域での脱炭素の取組が着実に進み、これからもさらに推進する必要があるといったようなことを考えた場合に、体制を強化した上で、その地域の行政、あるいは住民と、どう連携して脱炭素などの課題に取り組んでいくのか、大きな方向性を示す必要があるのではないだろうかと考えます。気候変動、サーキュラーエコノミー、あるいはネイチャーポジティブといった非常に大きな課題に地域から解決していく、あるいは行動を起こしていく。これは不可欠だと思います。そのためには、地方環境事務所と地域行政の協働、これが必要である。現状では、私の狭い認識ではありますけれども、必ずしも十分に機能しているとは考えにくいと思います。地方自治体においては、現在、環境省の局内の再編の動きと同様に、脱炭素、あるいは、サーキュラーエコノミーの分野に人員をシフトするといったような動きもございますので、両者の連携について今後の課題としていただければということであります。
もう一点ですけれども、資料の3の7の7ページ目、福島の再生・未来志向プロジェクトに関してであります。これに関しましては、以前少し私自身も関わらせていただいたことがあり、福島の環境復興を推進する、地元に根づいた非常によいプロジェクトだと認識しているところでございます。一方、ご存じのように、福島国際研究教育機構につきましては、一昨日、福島県が機構の本拠地を決めて、政府に提案するといったような形で、着実に準備が進んでおり、地元の地方自治体は、ここを拠点にして復興を推進したいという思いが強いと聞いているところであります。環境省としては、既に実績があるボトムアップ型の福島再生・未来志向プロジェクトを、福島国際研究教育機構とどのように関連づけて、今後進めようと考えておられるのかという辺りのお考えをお聞かせいただければ幸いです。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、崎田委員、お願いできますでしょうか。
しろまる崎田委員 ありがとうございます。
私も暮らしや地域の視点から環境に取り組んでまいりましたけれども、今日は簡単に3点お話をしたいというふうに思っております。
1点目は、気候変動のところですけれども、私は今、地域の脱炭素化に取り組んでいますけれども、着実に市民や事業者の意識は変化していると感じてはいるんですけれども、例えば、東京23区のゼロカーボンの道筋研究に今携わっていますが、23区各区の担当者と意見交換をする中で、やはり今の変化のスピードについていけない地場産業や中小事業者、そういう方たちをどう支援していくのかということに大変悩んでおられると感じております。
再エネを購入しても、それが今のコストの問題で維持できないとか、あるいは、社会が変化をする中で業態そのものを変えなければいけないのではないかとか、省エネ、再エネだけではない、様々な悩みを地域の中小事業者は持っている。そういうことも含めて、脱炭素先行地域の指定をして応援するというのはすばらしい方向ですが、それだけではなく、地域に寄った、しっかりとした支援体制を組んでいただければ、ありがたいと思います。
2点目は、特に資源循環の視点でお話をしたいと思いますが、私は、社会の意識変化を起こすためのいろいろな情報発信の場として、大規模イベントとか、そういうところは大変重要だと考えております。
中環審の部会でも随分発言させていただきましたが、東京2020大会の持続可能性に関わってきました。実現できたこと、できなかったこと、いろいろありますが、そういうレガシーを今、大阪・関西万博に伝えるということで、関わらせていただいておりますが、例えば、ごみの問題であれば、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの実現に向けてごみゼロとか、食品ロスや食品廃棄物削減、ファッションロスゼロとか、先進的にできないかというようなことを、今検討している最中です。全国にあるそういう大規模イベントとか、大規模なプロスポーツ、そういう場をうまく活用しながら、一歩先のライフスタイルを提案していくというのは、発信力として大変重要だと思いますので、私も積極的に取り組んでいきたいと思いますが、政策的にも考えていただければありがたいと思います。
最後3番目、簡単に申し上げます。3の7の東日本大震災の復興支援のところですが、私も福島の復興・環境再生などに、リスクコミュニケーションや地域づくりという視点でいろいろ関わらせていただいております。今日の資料にあまりなかったですが、環境再生プラザとか、放射線リスクコミュニケーション相談員支援センターなどの運営委員会に関わらせていただいておりますが、それだけではなく、浜通りの地域の方と廃炉事業者と専門家の対話とか、そういう場の運営にも関わっておりますが、そういう中で、中間貯蔵施設を含めた浜通り全体の将来をみんなで考えていきたい、そういうような場はないのか、というような発言をする高校生とか、働き盛りの方たちに多く出会うようになりました。
そういうような中で、2050年世界文化遺産登録を目指したらどうかというような提案もあり、そういう具体的な内容があると意見交換が活性化してきます。ぜひ、地域の皆さんと一緒になって話し合い、浜通りの将来を一緒に考えつくっていくという、そういう環境省らしい参加型の復興政策づくりに、積極的に取り組んでいただければありがたいと思っております。よろしくお願いいたします。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
それでは、続きまして、豊岡委員、お願いいたします。
しろまる豊岡委員 ありがとうございます。急いで申し上げます。
大分本当に地域も環境が変わってきてというか、意識も変わってきて、共生圏のコミットする地域が91から187になり、脱炭素先行地域が26か所採択されているということで、一生懸命予算もついて進めているという印象がございますが、一方、少し気になりますのが、先ほどからも委員がおっしゃっているように、これが課題解決につながっていくのかというようなこと、何をやったらいいのか分からないということを非常に多く聞きます。やりたいけれども、どうやっていいのか分からない。先ほど崎田委員からも支援体制が欲しいというようなご意見がありましたように、どれが普及モデルになって、どれが点から面になっていくのかというようなところの洗い出しがまだ弱いのではないかというふうに思います。
特に、普及モデルが商流に乗るかどうか。これがちゃんとしたビジネスとして成り立つかどうかというような視点がないと、真似をするところが出てこないというようなことが非常に感じますので、これを普及モデルになるようなモデルをぜひ洗い出して、普及をさせていただきたいというふうに思います。経済なき道徳は寝言であるということで、これがいいモデルでも、ちゃんと商流に乗ったり、普及モデルにならなかったら、とても見本というふうには言えないというふうに思います。
共生圏もそうですし、脱炭素先行地域もそうです。これが日本中に広がるようないい真似ができるようなモデルをぜひやり方なりを支援していただきたい。せっかく地方環境事務所を強化するということであれば、それを情報をどんどんあちこちに伝えていただけるような具体的な支援に変えていただきたいと。
そして、もう一つの懸念が、地域課題が全部これでカバーができるのかというような不安でございます。やりたいことをどうしても得意なところをやってしまうと、地域課題が置き去りにされてしまうというようなことが非常に多く散見されております。特に人口減少は、人手不足で、これをノウハウもないし、お金もないということで、しかし地域課題は解決をしなければならないというような置き去りにされている地域が非常に日本は出てきております。これを地域課題をどのように解決するのか。
例えば、関西でも、私どももサポートしているところが、ナラ枯れが非常に広がっております。けれども、これを課題解決として再エネにつなげたり、これをちゃんと解決型の事業に変えていくというような事例がなかなか出てこない。しかもカシノナガキクイムシなんかは、放置すると広がってしまうというような里山の非常に厳しい状況があるにもかかわらず、置き去りにされているというようなところもありますので、ぜひ地方環境事務所を強化するということは、この商流になるモデルを広げてもらいたいということと、地域課題を解決できるモデルをぜひ広げていっていただきたいということを要望したいと思います。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
それでは、中川委員、お願いいたします。
しろまる中川委員 ありがとうございます。
私自体が海の仕事をしておりますので、海の部分について2点お話しさせてください。
一つ目が重点施策についてという資料3の1の中にあります食品ロス削減及び食品廃棄物等の3R推進の部分になります。こちらの食品というものはもちろんなのですが、その食品が商品になる前の、産物の段階でもう少し取組ができないかなというのを思っております。それというのが、私自体が全国各地の漁港に行って、漁師さんや漁協の方と実際にお話させていただくなかで、表にはあまり出さない話などを聞くことが多いのですが、網にかかったんだけれども、お金にできない、流通できない、だからこっそり海に捨てに行っていますという魚が見過ごせない量あるそうなのです。
現場でも、産業廃棄物の観点も含めて良くないという意識は持っているし、すごく悲しいという思いがあります。しかし、流通がうまくつくれなかったり、価値がうまくつけられなくて、小売代、箱代、人件費、燃油代などを考えると、逆に赤字になってしまうから、漁師さんたちだけでは本当にどうしようもないんだという問題が各地で起きております。
これは話を実際に聞いていても、漁師さんだけでは解決が本当に難しくて、流通ですとか、もっと地産地消の流れをつくるとか、飲食店だったり、加工会社だったり、それ以外の企業だったり、本当にいろんなところで連携しないと、解決が正直難しいなと感じます。今現在も食品になった後のもののロスをどうなくすかという大切な取り組みをされていると思うのですが、それ以前の産物がどうやったらもっと活用されるかというところも、みんなで考えられないかなというのが、まず一つ目になります。
もう一つが、資料3の4にあります海洋プラスチックごみのところです。以前も会議で一度質問させていただいたというか、教えていただいたことがあったんですけど、こちらも漁具について、世界だとゴーストギアと言われるような網や、色々な漁業にまつわるごみの部分です。こちらについて、やっぱり日本はもちろん世界でも、正式なデータはあまりないんですけど、一、二割ぐらいが海洋プラごみの原因になっているという話を聞きます。日本でも、それを廃棄するための補助などがあるのはもちろん存じているんですけど、実際に各地に行って話を聞いていると、まだ浸透し切っていなくて、実は海に捨てましたという人の話を聞く機会があります。その方に補助について知っているか聞くと、そんなのあるの知らなかったと言われることが意外にいまだに多くて、せっかくそういったすばらしい取組をつくっていただいているので、水産庁などとも連携して、もっとそれを周知していただけたらと思います。海洋プラごみについて、レジ袋の削減など、みんなで小さな取組を重ねることも大切だと思うのですが、漁具はとにかく大きいので、1人が捨てるだけで、物すごいインパクトになってしまう。それを本当に取りこぼしなく、回収できるようにというのに、いま一度力を入れることができないかなというのが2点目です。
以上です。ありがとうございます。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
それでは、藤村委員、お願いいたします。
しろまる藤村委員 ありがとうございます。
まず最初に、全体の感想ですけれども、二つのコアミッションを入れたことはとてもいいなというふうに思うんですが、やはり時代要請への対応というのがすごく量が多くて、原点の追求の部分がちょっと弱いなというふうに感じました。
普遍の原点の追求というのは、単に過去の後始末ということではなくって、環境基本法にもあるように、現世代及び将来世代の人々の命と環境を守るということだというふうに思うんですね。そこにこそ環境省の本来の使命があるのではないかなというふうに思っています。
本日の資料を見ると、投資だとか、成長だとか、経済に偏ったものが非常に多いなと感じました。時代の要請だから仕方がないのかもしれませんが、ちょっとそれが多いなと、もう少し環境省らしい長期的な視点で命と環境を守るという、そういう視点が見えるような施策があるといいのにというふうに感じました。それがあれば対症的療法ではない、本来の解決につながるというふうに思いました。
それから、全ての分野につながると思うんですけど、3点ほど。
1点は、本質的な人材の育成というのがとても大事だと思っています。これもいつも言うんですが、脱炭素は喫緊の課題ではありますけれども、その実現には時間がかかるために、やはり市民とか、特に中小企業、若者の深い理解が不可欠だというふうに思うんですけれども、実際には、まだまだ大企業を除いては、十分な状況ではないなというふうに思っています。ですので、脱炭素の重要性ということについて、もっともっとちゃんと知らせていく必要があるのではないかなというふうに思っています。
重点項目の8に、GX×人への投資として、脱炭素に向けた人材づくりということがありますけれども、ちょっと短期的だなと。長い戦いをやっていくためにはもっと長期を見据えた人づくり、企業だけではなくて、学校や社会も含めた人づくりというところに、そういう政策をもう少し盛り込んでいただけるとうれしいなと思いました。
2点目は、これも地球環境部会のとき申し上げたんですけれども、小委員会に関しては、経済や技術だけではなくて、人とか社会の持続性とか、幸せといったようなことも議論していただきたいというお願いをしましたら、部会では、そういうことについても議論していますよというご回答をいただきました。
ただ、今回の資料を見る限り、どの政策にそれが反映されているのかというのがちょっと見えづらいなというふうに思いました。
例えば、エコチル調査なんかもすごくいいことだと思うんですけども、その結果をどう生かすのかだとか、有害物質対策を予防原則にどうつなげていくのかとか、あるいは、脱炭素先行地域づくりについても、支援内容が設備とか技術が中心になっていて、もう少し人々の暮らしに寄り添った政策、そういうものがもう少し入ってくるとうれしいなと思いました。
それに関しては、税のグリーン化、これもすごくいいことだと思うんですけども、ここに関しても、もう少し暮らしに結びつくような内容が入ってくるとうれしいなというふうに思いました。そうしたことで国民一人一人の行動変容につながるのではないかなというふうに思っています。
それから、3点目ですが、すごくたくさんの施策があって、これを誰が担うのかというのは、結構大変だろうなと。予算もついて、人員も増員されたことは、とてもよかったと思うんですけれども、やはりこれをやり切るには、かなりの人を動員しなきゃいけないだろうと。企業との連携だけではなくて、ぜひ現場を知って経験を積んだ私たちNPOのようなものとの連携をより強化していただいて、国民とともに脱炭素を進めていくんだということを見せていただけるとうれしいなというふうに思いました。
それから最後、福島に対してですが、廃棄物、汚染水、それから健康被害について、国からの情報に対して、国民はちょっと不信感を持っているという面がありますので、もっとオープンな議論をNGOやNPOも加えながら、地元の人も入れながら、もっともっとオープンな議論をしながら進めていくということがとても大切だというふうに思います。
以上です。ありがとうございました。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、お待たせいたしました。オンラインでご出席の委員にご発言をお願いしようと思います。大変恐縮ですけれども、冒頭に申し上げましたが、できるだけご発言は簡潔に、できれば2分以内にお願いをできればと思います。
では、お手を挙げていただいた順番でございますけれども、右田委員、お願いいたします。
しろまる右田委員 指名ありがとうございます。1点だけ申し上げたいと思います。資料3の1、12ページに、税制改正要望に関連して、我が国はG7議長国としてカーボンプライシングの議論をリードする必要があるという記述がございます。
G7の場で、日本がリードすべきことは、カーボンニュートラル、あるいは、グリーントランスフォーメーション全体であって、カーボンプライシングを殊さら取り上げて世界をリードしなければならないという自己認識を持つというのは、必ずしも妥当ではないと考えております。
現下のエネルギー情勢を踏まえて、エネルギー安全保障を確保しながら、カーボンニュートラルをいかに実現していくかがG7で議論されるべきだと思います。そういう環境の中で、技術開発や海外支援を含めた地球全体の脱炭素の推進をどう進めていくか、その中で日本がどういう役割を果たすのかという観点で、世界をリードしていただくようお願いしたいと思います。
以上であります。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続いて、田中里沙委員、お願いいたします。
しろまる田中委員 どうもありがとうございます。資料も大変参考になりました。
まず、取りまとめ最初のところで重点施策のご説明をいただきましたけれども、今GXで会長からも冒頭にお話がありましたように、成長志向型の取組やスタートアップに力が入るところです。GXを進めていく際のGX人材を環境省として、リーダーシップを取って、どういうふうに進めているか、いくかという打ち出が有効でかつ必要かと感じます。
先導するような高度人材が必要ですけれども、同時に、現場のリーダーや協力者も必要ですので、現場で知見を備えた方々のモチベーションが高まるような機会に、この施策とともに推進ができればと思うところです。
具体的には、暮らしの中の脱炭素の取組や、先ほど説明をいただいた動物愛護に関わる方々の知識やスキル、SATOYAMAイニシアティブに関する知見など、各者の工夫や努力から得られた有効なものたくさんありますので、これをこれからの社会のキャリアシフトや、リスキリング、リカレント等にも融合させて、施策が進行するとよいなと思います。
今回、ローカルSDGsの具体的な活動や、また、地域の先行事例も26件でしょうか選定されましたので、ここから出てくるキーパーソン及び参画者の方々の知見というものが、この重点施策の中で人材を強く意識できるような内容になればと願います。よろしくお願いいたします。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続いて、藤田委員、お願いいたします。
しろまる藤田委員 ありがとうございます。
重点施策のところに炭素中立、サーキュラーエコノミー、自然再興と三つ同時達成というふうにしっかりと書き込まれたのは、大変評価できるよいことだと思っております。
自然のところで、ちょっと意見を申し上げますと、部局のところでも少し話をしていることではありますが、30by30という国内での保全と、サプライチェーンでの生物多様性への負荷低減という、企業にとっては両方をやらなければならないわけですけども、この30by30のほうの、今制度を設計されて認定が始まってくると、国内で一生懸命保全していて、こんな認定も取っているということが、サプライチェーンでの負荷低減の免罪符にならないような、ぜひ両方、両にらみでやるということを一生懸命国としても、バックアップしていただけるような政策にしていただきたいと思っています。
もう一つは、やはり資源戦略、今、資源のいろんなリスクがありますけれども、この際に、例えば、食料も木材も大変海外への依存度が高い日本としては、海外の生物多様性に非常に負荷を与えているわけですけれども、国産化を考えていく、そういうことを進めるきっかけにぜひしてもらいたいと思っていまして、そのときに、やはり流通できるのかとか、コストはどうなの国産化のもの、ということが、これまでも課題になってきたので、これからも課題になると思うんですね。海外への依存度を減らして国産の資源を使うといった時に、国内で生物多様性保全と利用、経済とのバランスがより問題になる。ここに国家戦略がもっと斬り込んでいってもらいたい。例えば生物多様性に配慮した国産の木材とか食品とか、そういったものの自然の価値のクレジット化とか、それから、そういった付加価値の高い国産品をもっと買うような消費者教育、それからそういったことを頑張っている企業さんへの投資家の教育、加えて、そういったところが先ほどもありましたように、地域の方々がつくっているということで、地域の人材開発とか、人権への配慮、そういったことと両立するような道筋を打ち出すような環境施策を進めていただきたいというふうに思っております。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続いて、石井委員、お願いいたします。
しろまる石井委員 ありがとうございます。
自然環境部会担当の石井でございます。
私のほうからは、生物多様性の基盤とも言える種の保存について、少しコメントをさせていただければと思います。
我が国の絶滅危惧種ですけれども、増加の一途でございまして、現在約3,700種というふうな数になっております。我が国において、絶滅のおそれのある種を守る最強のツールは種の保存法です。この法律に基づいて、国内希少野生動植物種を指定するわけですけれども、そうなると手厚い保護が受けられるという仕組みになっています。
この国内希少野生動植物ですけれども、種の保存法の改正のときに、国会での附帯決議もありまして、指定種数は着実に増えております。これは大変ありがたいことで、現在400種以上にもなっているわけです。この国会附帯決議ですけれども、指定種は2030年度までに700種になるというふうに予定されています。
しかし、実際には、予算が指定種の増加には伴っていないということで、1種当たりの予算は減少を続けているというのが現状です。
資料3の1、重点施策ですけれども、拝見すると、離島の希少種の保全については記載があるんですけれども、実際には希少種は本土部分のほうが多いのではないかと思います。これは通常の施策で対応ということなのかもしれないですけれども、現在、約100種という数に膨らんでいる我が国の絶滅種をこれ以上増やさないためにも、ぜひ国内希少種の指定数の増加に見合った予算の増額をお願いしたいと思います。
以上でございます。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、小西委員、お願いいたします。
しろまる小西委員 ありがとうございます。
すみません、遅れて参加してしまったので、ちょっとリピートになるところがありましたら、申し訳ありません。手短に4点。
まず、資料3の1なんですけれども、まさに、この2030年までに勝負の10年と書いてあって、中でも資金需要の立ち上がりは早い既存最先端技術の社会実装、地域脱炭素といったこと、投資、促進を進めるという、これ、まさに進めていただきたいなと思っております。
今ロシアのウクライナ侵攻によります電力需給逼迫とかも言われていますけれども、すぐに省エネにつながる、例えば建物の断熱をもっと進めるとか、あるいは、今回東京都さんがやられたような太陽光をもっと進めていくとか、本当に脱炭素にもつながり、かつ、既存の技術の延長線上で2030年までにできることを加速していくのが一番重要だと思っております。
そして、それに関連してなんですけれども、この度、やっぱりG7が日本で開催されるということで、ぜひ政府のリーダーシップを期待したいところなんですけれども、日本と言えば、今、国際社会では、本当に石炭火力の脱却はいつなんだということ、あと、電力セクター、これ脱炭素化していくというのが、2050カーボンニュートラルの前に来る。そして、なるべく熱燃料需要を電化するというのは、非常に脱炭素化として重要なステップですので、これに回答なしに、G7ホスト国としてのリーダーシップというのは発揮しにくいのではないかと思いますので、ここはやはり、今のこのエネルギー情勢でありますけれども、この脱炭素化の長期的な視点で、日本で議論を進めるべきだと思っております。
そして、3点目として、この成長志向型カーボンプライシング構想の具体化の検討で、速やかに結論を得る。これはいつ結論を得るという前提で、議論が進んで行くかというのをぜひお聞きしたいと思っております。
資料3の2のほうにも、GXリーグがすごくこの発展ということが書かれているんですけれども、ほかに資料で、このカーボンプライシングぽいところが、あまり見当たらないので、これが事実上、日本版カーボンプライシングの場になっていくのかなということもちょっとお聞きできればなと思っております。
最後は、もう皆さんほかの委員がおっしゃったので、地域の脱炭素化、具体的にどのように実施されていて、そして地域に浸透していくかというのは非常に期待しておりますので、またここについても詳しくお聞かせいただけるときがあればと思っています。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、稲城市長の髙橋市長、お願いできますでしょうか。
しろまる髙橋委員 稲城の髙橋でございます。
いつもお世話になります。私から2点、要望というより意見、感想の類いと思いますけれども、一つは地域の脱炭素についてであります。
やはり地域の脱炭素は、その担い手として、地方公共団体等が取り組んでおりますが、様々な先行事例を含めて、まだまだ手探りの状態で全国的には進んでいるのではないかと思っております。
環境省が言うように、様々な先行事例を全国展開して、脱炭素ドミノへとつなげるという意味では、全国津々浦々、各市町村が温対法に基づく地方公共団体実行計画などを体系的につくり、全国に浸透していけば、脱炭素ドミノへとつながるのではないかと思いますけども、現在、地方公共団体実行計画をつくるに当たっては、策定支援サイトなど、環境省に非常にきめ細かくご支援をいただいているところであると思いますが、より一層、実行可能な計画にするためには、脱炭素先行地域などの好事例をぜひ広めていただき、簡単に真似ができるような体制、それを各自治体の計画にもフィードバックできるようなお力添えをいただけると広まっていくのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
もう一点は、東日本大震災からの福島の復興・再生について、先ほどの資料3の7のところで、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射線の健康被害が次世代の方へ引き継がれることはないということが科学的に分かっていながら、風評被害があるというのは非常に残念であり、科学的に立証されていることをぜひ時々に情報発信いただいて、この件については健康被害はないということを、今後も広めていただければと思っております。
以上、2点でございます。ありがとうございます。
しろまる高村(ゆ)会長 髙橋市長、ありがとうございました。
こちらで小林副大臣と柳本大臣政務官、ご退席というふうに伺っております。
小林副大臣、そして、柳本大臣政務官、どうもありがとうございました。
(小林副大臣、柳本大臣政務官 退室)
しろまる高村(ゆ)会長 あと、オンラインで山神委員、そして会場のほうで、粟生木委員と大塚委員がご発言ご希望です。時間の関係がございますので、このお三方でこの議論を終えていきたいと思います。
それでは、お待たせいたしました、山神委員、お願いいたします。
しろまる山神委員 ありがとうございます。
資料3の6熱中症対策の7ページのところの重点のところの3番と5番のところが、地方公共団体のやるべきことなのかなというのが上がっていると思うんですけれども、この地域における熱中症対策の優れた取組事例もご紹介いただけるということなんですけれども、やれることって市町村レベルと県とか政令市でいろいろ違うと思うんですけれども、ぜひ具体的な自治体の規模別で、どういったことがやれるのかというのを教えていただきたいということと、具体的にそういった対策を取ったときに、死亡率がどれぐらい減ったのかというような効果まで検証されているものがもしあれば、そういったことも教えていただきたいというのが1点です。
もう一点は、資料の中に、東京23区で熱中症の内訳があって、ほとんどが屋内で発生しているというような円グラフがあったんですけれども、これは、東京23区でも、あまり農業とかをやっている方はいないんじゃないかなと思うんですけど、そういった農業が盛んな地域ですとか、名古屋市みたいに工業が盛んな地域だと、そういった内訳は変わってくるのかとか、そういった資料があるのか。そういった資料を解析する元になるような熱中症の死亡率のデータというのが、研究者の方に聞くと、なかなか入手ができなくて解析はできないという話も聞きますので、そういった地方自治体が対策を考える上で、そういった研究をしてもらったりとか、そういうときに使えるようなデータの整備もぜひお願いしたいなというふうに思いました。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
それでは、会場に戻りまして、粟生木委員、ご発言お願いいたします。
しろまる粟生木委員 ありがとうございます。遅れての挙手で申し訳ございません。
私からは手短に2点お話させていただければと思います。
一つ目は、サーキュラーエコノミーと脱炭素の関連に加えて、生物多様性とサーキュラーエコノミーとの関連性についてなんですけれども、サーキュラーエコノミーと脱炭素の関連については、国際社会でも共通認識になりつつありますし、生物多様性の関連性においても、注目が高まりつつあるかと思います。
新たな資源の採掘、特に海外での採掘を避けるという意味でも、サーキュラーエコノミーの役割は重要かと思いますし、生物多様性の分野で持続可能なサプライチェーンの構築に関する議論の高まりというものがあるのも認識しております。
実際に担当される企業の方が、効果的に、統合的に活動されるという上でも、生物多様性の分野で循環経済の役割を改めて整理していくことが、私自身も重要かと思いましたし、省内でも、一応整理いただけるとありがたいと思います。これはネイチャーポジティブを実現するに当たっても、サーキュラーエコノミーは、一つの不可欠なアプローチかというふうに思います。
2点目ですが、プラスチック条約についてですが、2年間で条約構築にまで至るという、インテンシヴなディスカッションを必要とする短いスケジューリングになっております。
他方で、プラスチックは様々なステークホルダーが関わる分野ですので、省内に限らず、省庁間においても、効果的、効率的な連携というものが必要になってくるかと思います。その辺りの省庁間の連携に対する、もしお考えがあればお聞かせいただければと思います。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
それでは、最後になりますけれども、大塚委員、お願いいたします。
しろまる大塚委員 どうもありがとうございます。
こういう機会ですので、環境横断的な話をさせていただいたほうがいいかなと思っておりますが、4点、簡単に申し上げさせていただきたいと思います。
第1は、各分野の政策を統合する必要があるという話で、先ほど武内先生からもございましたが、サーキュラーエコノミーとカーボンニュートラルと、それから生物多様性、さらには、化学物質戦略を統合していくということは非常に大事だと思いまして、第6次環境基本計画においても、そういうことはぜひ検討していただければと思っているところですけれども、そういう政策の統合ですね、環境統合原則のようなことが大事になってきていると思います。
地域循環共生圏は、まさにこの原則を体現したものです。なので、ぜひ進めていっていただければと思っておりますし、各省庁が環境政策を自分の政策と統合していっていただくということが非常に重要になってきていると思います。これは環境省さんにお願いするこというよりも、他省庁さんとの関連のほうが多いかもしれません。
それから第2点ですけれども、環境情報の強化の必要があるということで、先ほど高村会長のほうから言われたESGの企業の情報の開示のところも関係しますが、日本は1970年代に公害法が確立してしまったのですが、ヨーロッパは90年代ぐらいまでかかり対応が遅かったので、かえって環境情報の開示・公表に関する環境情報法のような成果ができております。日本の公害法が早く確立してしまったために、環境関係の情報の開示とか公表に関しての規定が少ないというか、対応が弱いところがあると思います。
環境情報の開示・公表は昔に比べれば、もちろんたくさんなされていると思いますけれども、それをデジタル化と一緒に対応していただくというのは、大気汚染、とか温暖化もそうですけど、ぜひやっていただきたいところだと思っています。
第3点ですけれども、かつて適合的だったけれども、今は適合できない問題、必ずしも対応できていないということがあると思います。例えば、これは製品関係のリサイクルとかに結構ありますけれども、ネット販売が増えてきていることに対しての対処というのはできていないので、具体的に言うと、後払い方式のようなことが、ネット販売だと対処できるかという問題が残念ながらございます。
さらに、海外メーカーに対して、自主的取組を求めてもほとんど意味がないので、それをどう対応するかというような問題もありますし、拡大生産者責任に関しても、海外メーカーにどうやってインセンティブを与えるかというような視点は、まだあまり考えられていないので、今までやってきたことをそのまま続けていてはまずい例というのは幾つか出てきているのではないかと思います。
それから、最後に、第4に、地域循環共生圏のことについて、ちょっとお伺いしておきたいんですけど、これはデジタル田園都市構想とも関係しますので、非常に重要だと思っていますけれども、環境省の政策のように思われているところがあるので、それをそうではない、日本全体の政策だというふうに、ぜひ格上げをしていっていただきたいと思いますけれども、その点に関して、何か環境省さんのほうからコメントをいただければ大変ありがたいと思います。
以上でございます。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
大変多くの多岐にわたる環境施策、環境行政全般にわたるご意見をいただきました。基本的には、今後の環境行政、環境施策に生かしていただくということだというふうに思いますけれども、幾つかご質問等出ておりますので、ご存じのとおり、もう時間的に非常にタイトですが、事務局から、ぜひお答えをしたいという点がございましたら、お願いをできればと思います。
今、私の手元に、WEBで参加の上田統括官からご回答される旨伺っておりますが、会場にいらっしゃる事務局、あるいは、WEBで参加の事務局のほうから、ご発言、ご回答があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
お願いいたします。
しろまる秦水・大気環境局長 海洋プラスチック関係でご質問をいただいております。
2年間で条約を締結をしていくという流れになっております。省庁間の連携についてでございますけれども、これも日頃から経済産業省や外務省とは密に連絡を取りながらやってきておりますので、引き続きこういった形で、政府一体となって対応してまいりたいというふうに考えてございます。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
会場から、お願いいたします。
しろまる神ノ田環境保健部長 熱中症対策の自治体の取組について、ご質問をいただきました。
海外の事例については、また情報収集をして、どういう課題があったかというところは、しっかりと整理していきたいと思っておりますが、やはり熱中症を防ぐ上では、クーラーが切り札となりますので、どんなに高い気温になったとしても、空調の効いたところに避難させれば、命は救うことができるだろうということで、そこはぜひ自治体において、避難場所、空調の効いた避難場所をしっかりと確保していただき、そこに避難誘導するということが、こういった熱波が発生したときに、非常に重要な取組になってくるかなと思っております。
あと、屋内死亡が多いという御指摘のあったデータは、東京都の監察医務院のデータでありまして、死因がはっきりしないものを検視に回すということになりますので、自宅で誰も気づかれないうちに亡くなってしまったというような方が割合としては多くなってしまうということでございます。実際には、屋外で亡くなられている方の割合は、ちょっと今、手元にはないんですけれども、もっと大きいということでございます。
データの集計、分析というのは大事だと思いますので、また、いろんな統計データを専門家の先生方に分析等をしていただきたいと思っております。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
お願いいたします。
しろまる松澤地球環境局長 石上さんから、公正な移行の話がございました。中環審の炭素中立小委でもご意見をいただいておりますので、政府部内、あるいはGX実行会議、こういったところで政策に結びつくように、私どももお力添えできるか努力していきたいというふうに思います。
それから、人材育成について、幾つかの委員からお話がございました。GX人材という話もございましたけれども、これについても、今申し上げたGX実行会議で政府の中でしっかり取り上げられるように、私どもも知恵を出していきたいというふうに思います。
それから、小西さんからお話が幾つかございましたけれども、特に、このGX実行会議に関して申し上げますと、GX経済移行債というものの仕組みを考えるということなんですが、その中で、成長志向型カーボンプライシング構想を具体化し、最大限活用するというのがございまして、そこでGX経済移行債をどういう設計していくのかという、これを考えていくということになっておりますので、財源を含めて考えるというのがGX実行会議のアジェンダというふうになっています。これは年末までに結論を得るということになっていますので、カーボンプライシングについても、年末までに、どれぐらい明らかになるかというのは、今の時点で予断は持てませんけれども、方向性が示されていくのではないかというふうに考えております。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございます。
会場の事務局から、発言ご希望はよろしいでしょうか。
それでは、お待たせいたしました、上田統括官、ご回答お願いできますでしょうか。
しろまる上田総合環境政策統括官 ありがとうございます。
上田でございます。会場、聞こえますでしょうか。
しろまる高村(ゆ)会長 はい、聞こえております。
しろまる上田総合環境政策統括官 私からは、3点、全体の構成、地域の脱炭素、あと、税制について簡潔にお答えします。
全体の構成につきましては、普遍の原点のところが少し弱いのではないかというようなお話をいただきました。こちらにつきましては、重点の施策という性格上、今動いている新しいものに着目しているので、バランスでこうなっておりますが、予算の数でありますとか、法律の数、そうしたものは従来の普遍の原点の施策というものは減っているものではないと、こういうふうに思っておりますし、また、この普遍の原点という言葉に、我々としても重みを持って、しっかりと対応しているところでございます。
その中でも、新しいもの、取組は様々あります。エコチル等ありますが、ちょっと今回は紙面の関係上、全てのところを細かく説明できておりませんが、これからもいろいろ工夫してやっていきたいと思います。
地域の脱炭素でございます。方向性等について明示してほしいということがございました。こちらにつきましては、我々としては、まず2050年のカーボンニュートラル、これを実現するためには、まずは、地域で早い段階で実現を目に見える形でしていこうと、そのときのキーワードとして、地域の資源を活用しながら、地域の課題、社会経済の課題も解決するという形で、脱炭素を実現していこうというふうな方向性を出しております。いわゆる地域循環共生圏という考え方を脱炭素の仕組みに特化して盛り込んだような方向性でございます。
これに対するアプローチとして、市町村の置かれている状況は様々でありますので、そうした状況に応じた多様なメニュー、例えば、本当に先行していれば脱炭素先行地域でありますけれども、もう少しその手前でということであれば、市役所、町役場、村役場等の庁舎について、レジリエンスという観点から脱炭素をやってみようとか、さらにはもう一段、その前に、そもそも一生懸命議論をして、職員の能力も育てていきたいし、市民、住民との対話もしていきたいということであればソフト支援と、こういうようなものも用意して、多様なメニューで市町村に寄り添っていきたいと思っています。
加えて、市町村だけでそれを行っていくというのはなかなか難しいということで、今回の資料の中でも脱炭素先行地域の資料の中で、2ページに26件選んだものがありますけれども、共同提案者として多くの事業者の方に参加をいただいております。事業者の方とペアを組みながら、市町村が検討し、中身を組み立てていけるような、そうした状況づくりというものを進めていきたいと思いますし、また、幾つかの都道府県から積極的に、そうした市町村を支援していきたいと、こういうようなお声もいただいておりますので、環境省の事務所も連携しながら、市町村を支援していきたいと思っています。
また、そういう中で、26件の事例も含めて、様々な先行事例、このノウハウをしっかりと共有しながら市民との対話にも環境省として支援をしていくこととしており、こうした多様なメニュー、多様な業務を事務所に求めるということなので、令和4年度、今年度だけでも実員含めて70名程度、さらには来年度も、相応の体制の強化をしたいと考えております。
また、税制についてご意見をいただきました。いつまでにといったようなご質問については、先ほど地球局長からお話をさせていただきましたように、GX実行会議の議論の中で、移行債等様々な施策とともにセットで議論を進めていくということかと思っております。
また、税制について、右田委員から、少しG7の文脈でCP限定過ぎるのではないかと、こういうご指摘もいただきました。こちらについては、税制改正要望という要望の中で議論をしているので、税制について記述するという形になりましたが、いずれにせよ、G7の中で、いわゆるカーボンニュートラルという議題は避けては通れないものかと思っております。日本として、しっかりと世界をリードする施策を打ち出せるように、その一つとしてカーボンプライシングも入ってくるだろうということですし、また、税制改正要望という枠の中で記載させていただいたところですが、全体としては、バランス良く俯瞰しながら、検討を進めていきたいと思っております。
以上です。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
事務局から、ほかにご回答はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
しろまる土居環境再生・資源循環局長 すみません、再循局でございますが、よろしいですか。
しろまる高村(ゆ)会長 お願いいたします。
しろまる土居環境再生・資源循環局長 すみません、3点でございます。
ご質問いただきました国際研究教育機構との連携につきましてですが、この機構につきましては、ビジネスにつながる研究の司令塔ということで、浜通り地域での再生・復興を果たすための中長期的な課題を解決するために研究を進めると聞いております。ボトムアップ的に行ってきました未来志向プロジェクトで集まった情報につきましても連携をさせていただきたいというふうに考えております。
また、大規模イベントなどを通じたライフスタイルの変革というのは重要だということでございまして、先ほど申し上げました循環経済工程表を議論する際にもパブリックコンサルテーションの場に東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会にも来ていただきましたし、活動をインプットしてきたというものでございまして、今後プロスポーツとの連携も深めていきたいというふうに考えます。
また、魚など食料を無駄にしないということは、非常に重要な視点であると考えておりまして、食品廃棄物対策などをやっております消費者庁、農水省、環境省で連携をした会議などもありますので、その場でどのような取組が現在あり、課題が何なのかということも議論していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
しろまる高村(ゆ)会長 どうもありがとうございます。
大変活発なご意見をいただき、事務局からも限られた時間ですけれども、お答えいただきました。
時間を少し超えておりますので、こちらで議論のほうは終わらせていただきたいと思います。
終了の前に、和田環境事務次官から、本日のご意見も踏まえてぜひ一言いただければと思っております。よろしくお願いいたします。
しろまる和田環境事務次官 恐れ入ります。本日は誠にありがとうございます。私自身、ちょうど2か月前、前中井次官の後任として着任したところです。
今日もご議論を拝聴していまして、前次官と私の思いを持ってやってきたところ、もう一段しっかりやらんかいという感じで言われたかなというつもりで、非常に思っています。
というのは、環境省はもちろん安全・安心といったような普遍の原点の上に、カーボンニュートラルとか、サーキュラーエコノミーとか、ネイチャーポジティブのような新しい政策分野を築き上げてきたわけですけれども、それぞれが全部別にあるわけじゃなくて、未来像は一個という感じかなというふうに思っています。カーボンニュートラルであって、サーキュラーエコノミーであって、安全・安心であって点々と、これ全部満たされた未来像って何なんだろうというところが語れる役所になりたいなというふうに思っていて、必ずしも脱炭素ということが目的というよりも、それによって希望のある未来像というのを発信できるお役所になって、そういう観点で、引き続き中央環境審議会の先生方から、大局的な視点から環境省を叱咤激励いただければ非常にありがたいと思っています。
まさに、このフィロソフィーを語って、未来像を語って、世界に発信できる役所になりたいなと思っていますので、どうぞ引き続きご指導のほど、よろしくお願いしたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
しろまる高村(ゆ)会長 ありがとうございました。
決意表明をいただいたように思っております。持続可能な希望のある地域、日本の社会の在り方を示せる環境政策を実現するために、環境省の役割はかつてなく大きいと思います。そして、本日ご出席の委員の先生方共々には、環境政策の推進に改めてご協力をお願いしたいと思います。
それでは、こちらで会議のほうは終わらせていただきたいと思います。委員の皆様、本日は大変お忙しい中、お集まりいただきまして改めてお礼申し上げます。
環境省におかれましては、本日、非常に多くのご意見をいただいておりますので、今後の環境政策、環境行政に反映をしていただきたいというふうに思っております。
それでは、事務局にマイクをお返しいたします。どうもありがとうございました。
しろまる庄子総務課長 高村会長、ありがとうございました。
本日の議事録につきまして、本日ご出席の委員の方々にお送りをいたしまして、ご確認をいただいた後に、ホームページにて公開をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上をもちまして、本日の総会を終了いたします。本日は、お忙しいところ、ご出席いただきまして誠にありがとうございました。

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