[フレーム]

お使いのブラウザーは,JavaScript設定がオフになっています。

このホームページはJavaScriptを使用しているため,このままですと,表示が崩れたり,正常に動作しない場合があります。

お使いのブラウザーのJavaScript設定をオンにしてご覧ください。

中国電力

俣野川発電所4号機における発煙および運転停止に係る原因と再発防止策について

EnerGia pressRelease

中国電力株式会社

俣野川発電所4号機における発煙および運転停止に係る原因と再発防止策について

当社は、俣野川発電所4号機(揚水式発電、所在地:鳥取県日野郡江府町、定格出力:30万kW)における発煙および運転停止事象(2025年6月17日お知らせ済み)について、本日、原因調査結果を取りまとめ、再発防止策を策定しましたのでお知らせします。

原因調査の結果、4号機の発電主回路用の遮断器(以下「スイッチ」)が俣野川発電所の使用条件に適した耐久性を有しておらず、内部の部品が想定より早く消耗していたことを確認しました。これにより、同号機の停止のためスイッチにより送電線と発電機を切り離した際、アーク放電(注記)を消滅させることができず、スイッチ内部の圧力が高まったことで破裂に至ったものです。
この原因調査結果を踏まえ、スイッチを俣野川発電所の使用条件に適した耐久性を有するものに取り替える等の再発防止策を実施することとしています。
なお、本事象において白煙として見えたものは、破裂によって生じた微細な霧であったことを確認しており、消防署により火災ではないと判断されています。

本件により、地域の皆さまをはじめ、多くの方々にご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます。
当社としては、このたび策定した再発防止策を確実に実施することで、発電所の安全管理に万全を期してまいります。

(注記)アーク放電
高温と強い光を伴いながら空気中を電流が流れる現象。スイッチで送電線と発電機を切り離す際に発生するため、通常はスイッチ内部の発生箇所に不燃性のガスを吹き付けることで速やかに消滅させる。

1.原因調査結果

調査の結果、以下の内容を確認し、本事象の原因を設備の不備によるものと結論づけました。

  • 揚水式発電所では、揚水停止時に、アーク放電を制御するためのスイッチ内部の部品(以下「アークコンタクト」)にかかる負担が他の発電方式よりも大きくなる傾向がある。
  • 本スイッチは、当社において上記傾向も含め、俣野川発電所の使用条件を踏まえて発注を行ったものであり、あらかじめ設定したアークコンタクト交換の目安となる動作回数の中で、適切に保守・管理していた。
  • 本事象発生時点で、アークコンタクト交換の目安となる動作回数には達していなかったものの、その耐久性が俣野川発電所の使用条件に適しておらず、想定より早く消耗していた。
  • その結果、本来発生しない箇所でアーク放電が生じたことにより、これを不燃性ガスによって消滅させることができず、同ガスを封入したタンクが高温となり内圧が高まったことで破裂に至った。
  • なお、本事象において当初白煙として見えたものは、不燃性ガスが破裂により放出され、空気中の水分と反応することで発生した微細な霧だった。

2.再発防止策

原因調査結果を踏まえ、以下のとおり再発防止策を策定しました。

  • 4号機については、俣野川発電所における使用条件に適した耐久性を有するスイッチに取り替える。
  • 4号機と同型のスイッチを使用している3号機についても、同様にスイッチを取り替える。取り替えまでの間は、アークコンタクトの消耗状況を定期的に把握し、適切な時期にアークコンタクトを交換しながら運転を行う。
  • また、消耗状況を踏まえた適切な交換時期の評価を確実に行うためのルールを整備し、当社とメーカーで取扱いを徹底する。
  • 安全文化醸成の観点で、俣野川発電所地下への入構者に対して緊急時の避難ルート等に関する入構時教育を徹底するとともに、関係社員には本事象に関する教育を実施する。

3.社外関係機関へ迅速・確実に情報提供する体制整備

再発防止策の実施に加え、俣野川発電所の現場情報をより迅速・確実に自治体等の社外関係機関と共有できるよう、以下のとおり体制を整備します。

  • 火災等の事故発生時の社外関係機関からの問い合わせ窓口を当社東部水力センター(米子市)に一元化することで、情報伝達フローを明確化。
  • 情報の発受信の窓口となる東部水力センターに情報が集約されるよう、事故発生時に、同センターから現地へ連絡責任者を速やかに派遣することとする。同責任者は、同センターが迅速かつ正確に状況を把握できるよう、事故対応にあたる要員と同センターとの情報連絡の中継役を担う。
  • 以上の連絡体制について、社内マニュアルに定める。

なお、1・2号機については、4号機とスイッチの型が異なり、稼働に安全上の問題がないことを確認できたため、運転を再開しています。

以上

添付資料

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /