日本のエネルギー 2022年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」

3.環境

地球温暖化対策 〜カーボンニュートラル〜

Qカーボンニュートラルとは何ですか?

A「温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」ことです。

  • 「温室効果ガス」は、CO2だけでなく、メタンなど温室効果を持つ全ての気体を指す
  • 「排出を全体としてゼロにする」とは、排出量から吸収量を差し引いた、合計がゼロとなる(ネットゼロ、実質ゼロと同じ)

日本の温室効果ガス排出量(2020年度)

日本の温室効果ガス排出量(2020年度)

(注記)
CO2以外の温室効果ガスはCO2換算した数値
出典:
GIO「日本の温室効果ガス排出量データ」より作成

カーボンニュートラルを表明した国・地域

[画像:カーボンニュートラルを表明した国・地域]

  • 2050年までのカーボンニュートラル(CN)に向けて取り組む国・地域(注記)1):145
  • これらの国における世界全体のCO2排出量に占める割合は40.0%(2018年実績(注記)2)
  • 加えて、中国(32.0%)、ロシア(2.5%)、インドネシア(2.2%)、サウジアラビア(2.0%)等は2060年まで、インド(2.7%)等は2070年までのCNを表明するなど、カーボンニュートラル目標を設定する動きが拡大。(これらの国における世界全体のCO2排出量に占める割合:89.4%)
(注記)1
【1】Climate Ambition Allianceへの参加国、【2】国連への長期戦略の提出による2050年CN表明国、2021年4月の気候サミット・COP26等における2050年CN表明国等をカウントし、経済産業省作成(2022年10月時点)
(注記)2
GHG排出量は、IEA (2022), CO2 Emissions from Fuel Combustion(2020時点)を基にカウントし、エネルギー起源CO2のみ対象

カーボンニュートラルへの転換イメージ

[画像:カーボンニュートラルへの転換イメージ]

(注記)
数値はエネルギー起源CO2
DACCS (direct air capture with carbon storage):
大気中にすでに存在するCO2を直接回収して貯留する技術

温室効果ガス排出量

Q日本は温室効果ガスをどれくらい排出していますか?

A東日本大震災以降、温室効果ガス排出量は増加しましたが、2020年度は11.5億トンまで減少しました。今後も、削減に向けた努力を続ける必要があります。

日本の温室効果ガス排出量の推移

[画像:日本の温室効果ガス排出量の推移]

出典:
総合エネルギー統計、日本の温室効果ガス排出量の算定結果(環境省)を基に作成
温室効果ガス:
CO2、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六ふっ化硫黄、三ふっ化窒素の7種類。

コラム - 世界のCO2排出量

近年の世界の温室効果ガス排出の増加は、新興国の経済成長によるもの(1990年から2020年の間に、非附属書I国(途上国)の排出は3倍超)です。世界全体の排出量に占める日本の割合は約3%です。先進国だけでなく、新興国の排出削減なくして世界の削減は進まないと考えられています。

エネルギー起源温室効果ガス排出量の推移

[画像:エネルギー起源温室効果ガス排出量の推移]

各国のエネルギー起源温室効果ガス排出量(2020年)

[画像:各国のエネルギー起源温室効果ガス排出量(2020年)]

出典:
IEA(2022)「GHG Emissions from Energy」

カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して

いま、廃棄による海洋汚染の観点からプラスチックが注目され、使用量を減らす取り組みが進められています。プラスチックの環境課題を解決すべく進められている研究開発を紹介しましょう。

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