日本近海の海流

令和7年10月20日 気象庁発表
(次回発表予定 10月31日)

診断(2025年10月中旬)

黒潮(図1、表1)
  • 黒潮は、都井岬、室戸岬、潮岬で接岸し、足摺岬では離岸して流れています。
  • 東海沖の黒潮の最南位置は、北緯32.5度、東経139度付近にあり、伊豆諸島付近では八丈島の南を流れています。
  • 房総半島では離岸して流れています。
親潮・対馬暖流(図2、表2)
  • 親潮の南限位置は、北緯41.5度、東経146度付近にあり、親潮の面積は平年よりかなり小さくなっています。
  • 対馬暖流の勢力は、平年より強くなっています。
日本近海の深さ50mの海流分布図(10月19日)
図1:日本近海の深さ50mの海流分布図(10月19日)
日本近海の深さ100mの水温分布図(10月19日)
図2:日本近海の深さ100mの水温分布図(10月19日)

深さ50mの海流分布図(図1)は、海洋大循環モデルとデータ同化による算出結果を示しています。 0.2ノット(1ノット≒0.5m/s、図ではktと表記しています。)以上の流れの向きを矢印で示しています。流速は、図の右にあるスケールを参照してください。 深さ100mの水温分布図(図2)の水温は、図の右にあるスケールと同じ色で色分けされています。

これらの図は速報値で作成しています。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流

2025年10月中旬の沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の実況は、表1のとおりです。

表1:沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
都井岬での黒潮の離岸・接岸((注記)1) 接岸 接岸
足摺岬での黒潮の離岸・接岸((注記)1) 離岸 接岸する
室戸岬での黒潮の離岸・接岸((注記)1) 接岸 接岸
潮岬での黒潮の離岸・接岸((注記)1) 接岸 接岸
東海沖の黒潮流路の最南位置((注記)2) 北緯32.5度、東経139度付近 北緯32.5度、東経140度付近
伊豆諸島付近の黒潮通過位置((注記)1) 八丈島の南 八丈島の南
房総半島での黒潮の離岸・接岸((注記)1) 離岸 離岸
その他の顕著な現象 東海沖の北緯33度、東経139度付近に冷水渦がみられる
南大東島の北東の北緯26.5度、東経133度付近に冷水渦がみられる
南大東島の南西の北緯25.5度、東経131度付近に暖水域がみられる
宮古島の南の北緯23度、東経125度付近に暖水渦がみられる
-

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

((注記))が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。

日本の東と日本海の海流

2025年10月中旬の日本の東と日本海の海流は、表2のとおりです。

表2:日本の東と日本海の海流の実況と見通し
項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置((注記)3) 北緯41.5度、東経146度付近 北緯42度、東経147度付近
親潮の沖合の分枝の南限位置((注記)3) なし なし
親潮の面積((注記)4) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい
日本の東の黒潮系暖水の北限緯度((注記)5) 北緯37.5度付近(平年並)(経度は東経144度付近) -
その他の日本の東の海流 三陸沖の北緯41度、東経144.5度付近に暖水渦がみられる -
対馬暖流の勢力((注記)6) 平年より強い 平年より強いか、かなり強い

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

((注記))が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。

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