青少年受入事業(スポーツ交流【剣道】)(2014年7月23日〜28日)
[画像:サハリンで剣道に取り組む少年少女が稚内港に到着する様子]サハリンで剣道に取組む8歳から16歳の少年少女10名、指導者2名が稚内を訪れました。未だ身体の小さな少年達も居て、剣道の防具が入ったケースを重そうに抱えて稚内港に到着しました。
指導者によれば、"剣道"は「"日本文化"という"大きな建物"を構成するレンガのようなもののように思う」ということで、今回の訪問を通じ、剣道関係の経験を積む外に広く日本の様子、文化や歴史に親しむことが叶えば善いということでした。今回の稚内訪問は、彼らにとって未知なるものと多く出会った、想い出多いものになったようです。
稚内へやって来た少年少女の多くは、剣道歴が1年未満の初心者ばかりでした。稚内市内で活動する剣道少年団の皆さんとの合同稽古を初めて行った時には、非常に緊張した面持ちで望んでいました。
この期間に稚内へやって来たサハリンの少年少女にとって、非常に幸運であったのは、稚内剣道連盟が創立60年を記念した催事を行う期間になったということです。
催事の一環である"稽古会"に参加しました。各地で活躍する高段者の先生方との稽古に、稚内で剣道に取組む小中学生の皆さんと一緒に参加しました。剣道で身に着ける防具の垂には大きな字で名前が入っていますが、サハリンの皆さんもカタカナで名前を入れていました。稚内側の参加者で、それを視て名前を憶えて「○しろまる○しろまるさん!」と積極的に話し掛けていた皆さんも見受けられました。
稚内剣道連盟創立60年記念行事の一環として、サハリンの一行が滞在していた期間に<第43回 青少年剣道錬成大会>が開催されましたが、今回訪問した中からも男子4名が個人戦の試合に出場しました。
今般の<第43回 青少年剣道錬成大会>は、出場した選手だけでも400名近くになるという大規模なもので、北海道内各地から参加者が集まりました。大会開催前に集まった参加者達が稽古をしている場だけでも、広い体育館から溢れそうな位な数の人達が居る状況で、サハリンの皆さんには初めての経験でした。また剣道歴の浅い皆さんにとって、大規模な公式大会の型で試合に出場したのは初めてであったとのことです。
[画像:"サハリン"のプラカードを持って、大会の開会式に参加している様子]大会事務局では、開会式用に<サハリン>というプラカードも用意していて、サハリンの皆さんも北海道内の各市町村からやって来た各チームに交じって入場行進をしました。そして開会式の中で、北海道内各地から参加した皆さんと一緒に、剣道形、居合、杖道、試し斬りの演武も見学しました。
試合の出番を待つ間、出場した面々の表情は"面"の奥なので見え難いのですが、少し張り詰めた様子が伺えました。後から尋ねれば、「少し怖い」とも感じながら試合に臨んだということでした。試合は出場した4名共に一回戦で敗退してしまいましたが、大変に貴重な経験となりました。
今回は「全く初めて日本を訪ねる」という皆さんばかりで、初めて訪ねた日本である稚内で色々な物に触れることにも旺盛な好奇心を発揮していました。稚内訪問の機会に、市内見学も時間の許す範囲で行いました。彼らは剣道に限らず、広く日本の文物にも関心を持っている様子で、漢字のロゴが入った物を土産に求めていた場面も在りました。
剣道のような武道の練習に勤しむことを「稽古」と言います。「稽」は「考える」という意味で、「稽古」の原義は「古(しにしえ)を考える」「昔のことを調べ、今なすべきことは何かを正しく知る」という意味だそうです。サハリンで剣道に取組む皆さんも、剣道の中に古くから受け継がれているものを知り、そこから何かを見出して行くことでしょう。
[画像:竹刀の素振りから稽古を始める様子]サハリンから稚内を訪ねた皆さんにとって、今回の訪問は「剣道の強化合宿+社会見学」というような趣となりました。学んだことや思い出を胸に、家族のために用意したお土産を手に、「また来てみたい!」と言いながらフェリーでサハリンへ戻りました。
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