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ダニ

更新日 : 2025年10月21日
ページ番号:000002291

ダニは多くの種類が存在し、一部のダニは家屋内に生息し、人を刺したり、アレルギー性のぜん息や皮膚炎を引き起こす原因となっています。
死骸やフン、脱皮した殻などもアレルゲンになっています。

ダニの繁殖条件

  • 温度25〜30°C
  • 湿度60〜80%
  • エサが豊富にあること(カビ、アカ、フケなど不潔にしていると生じてくるもの)
  • 住みかがあること(畳、カーペット、寝具など掃除が十分に行われにくいところ)

ダニによる被害

被害の出方はダニの種類により違ってきます。他の動物に寄生していたダニによる被害を受けるケース、直接被害を受けるダニではないが、増えすぎることで間接的に被害を受けるケースがほとんどです。また、大半のダニは肉眼では判別できないほど小さいために思い込みによる精神的被害もよくあるケースです。
どこの家庭でも、ダニが1匹もいないことはありません。数を増やさないように整理整頓とこまめな清掃を心がけることが重要です。

  • 人を刺してかゆみをおこす。イエダニ、ワクモ、トリサシダニ、ツメダニなど。
    かゆみと赤い腫れが3日〜約1週間続く。刺される場所は皮膚の軟らかい所(腹部、太ももの内側など)が多い。
    ネズミや鳥が死ぬと、寄生していた宿主がいなくなるために新たな宿主探しで被害を受ける場合、害の無いダニでも増えすぎるとそれを捕食するダニが現れ、人が被害を受ける場合がある。
    掻くと広がったり、二次感染をおこしてトビヒになることもあるので、症状が強い場合は皮膚科に相談してください。
  • 人の皮膚に寄生する。ヒゼンダニによる疥癬。
    人から人へ感染する皮膚感染症の一つ。肌と肌が直接接触したり、布団を介しても感染するので、患者と寝具の共用や接触は避ける。
    診断はヒゼンダニの有無が決め手となるので、皮膚科に相談して治療することが大切です。
  • アレルギーの原因になる。
    ほこりの中のダニ、特に死骸や糞はアレルギーを引き起こす元になります。
    掃除機でダニのエサとなる人やペットのフケや垢、カビなどをこまめに取り除いたり、ダニの数を少なくすることが大切です。
  • 野外には伝染病を媒介するツツガムシやマダニなどが生息しています。
    媒介する病気は、ツツガムシ病、野兎病、ライム病、日本紅斑熱があります。
    野山に出かける時は、長袖、長ズボンをはき、肌をできるだけさらさない服装を心がけましましょう。

ダニの種類

ダニの種類と言ってもわかっているだけで約千種類ありますが、その中で家の中にいるダニは約百種類いると言われています。

チリダニ

チリダニの図

体長約0.4ミリメートル
色乳白色

室内では最も多く見られ、小児喘息やアレルギー性鼻炎などの原因となります。

ツメダニ

ツメダニの図

体長0.3〜0.5ミリメートル
色半透明

人を刺すと赤く腫れあがり、痒みも伴います。
チリダニやコナダニなどをエサにしており、これらが増えるとツメダニも増えてきます。
新築後5年以内の畳やじゅうたんに多くみられます。

コナダニ

コナダニの図

体長0.4〜0.5ミリメートル
色乳白色

乾燥食品に発生し、不快感を与えます。
大量発生すると、台所や家具、畳などに粉を巻いたように群れをつくります。

イエダニ

イエダニの図

体長0.75〜1.0ミリメートル
色褐色または赤褐色

ネズミに寄生し、刺されると痛みとかゆみを伴い、腫れと痒みは3〜4日続きます。

ホコリダニ

ホコリダニの図

体長約0.2ミリメートル

家庭内に普通に生息し食品や農作物に寄生しています。

ヒゼンダニ

ヒゼンダニの図

体長約0.4ミリメートル
色灰白色

人間の皮膚面にトンネルを掘り、ダニ類の中でも最も痒みが激しいとされています。
老人ホームや寮などで大量発生することもあります。

イラスト:これからの生活と環境シリーズ
発行 株式会社新企画出版社「快適な住まいとダニ対策」より

予防方法

  1. 室内の通風をよくし、湿度を下げましょう。
  2. 畳の上にカーペットなどを敷かないようにしましょう。
  3. 掃除は部屋の隅々までおこない、特にカーペットは掃除機をていねいにかけましょう。
  4. 年に一度は大掃除をしましょう。
  5. 発生源としてのネズミや鳥の巣を取り除くことも大事です。

駆除方法

ダニの弱点は乾燥や熱です。
ダニは高温に弱く、50°C以上の熱や湿度も60%以下にすると効果があるといわれている。

次のことを実施し、ダニを追放しましょう。

  • 布団などの寝具を天日に干して乾燥させましょう。干せない時は乾燥機を利用するのもよいでしょう。
    最後に表面に残っているアレルギーの原因となるダニの死骸やフンを掃除機を使って除去しましょう。
    (布団をたたくなどすると、ダニアレルゲンが表面に浮き上がり、アレルギー症状を悪化させることがあります。ていねいに掃除機をかけることで随分と改善されるといわれています。)
    日常の予防にもなります。
  • 電子レンジなど身近な加熱できるものを使ったり、業者に依頼して布団の丸洗いや畳の熱処理を行うことも有効です。
  • 殺虫剤はハエ・蚊・ゴキブリ用でも十分効果はありますが、コナダニなど十分な効果がでないダニもいます。使用法をよく読んで正しく使用してください。

突然大量発生した場合は、発生源(ネズミや鳥などの死骸など)となるものがないかどうか調べてみてください。

参考文献:日本ダニ類図鑑、快適な住まいとダニ対策

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