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トラブルショット 深いラフからの打ち方

2025年11月27日 11時30分

トラブルショットの2回目は、深いラフからの打ち方について説明します。クラブを短く持ち、鋭角にスイングを入れることが大切です。また、無理だと思ったら冒険はせず、勇気を持ってレイアップすることも頭に入れておいてください。(取材・構成 堤誠人)
ラフに入ってしまうと手前の芝をかんでしまったりすることがありますし、打ち込んでいく必要もあります。この時はクラブに衝撃がきますので、1〜2センチほど短く持ってください。
次にアドレスですが、私は7番アイアンを普通に打つ時はボールをほぼ正面に置くのですが、ラフから打つ時は手前の芝を食いやすくなるので、通常よりはボール1個分くらい右に置いて、少し鋭角にスイングを入れるイメージを持って振るようにします。
ただ、あまりにラフが深過ぎる時は7番アイアンなどで無理はせず、ピッチングウエッジなどで100ヤードくらい飛ばした後の3打目(パー4の場合)で勝負しても良いと思います。ラフなのであまり無理はせず、勇気を持ってレイアップすることも必要だと思います。
レイアップする場合ですが、基本的にグリーンへ届くことはないので、クラブは少し短く持ちます。そして、ボールは通常よりは少し右に置きます。
スイングは、手前の芝をあまり食わないようにしたいので、鋭角で入れるイメージを持ってください。レイアップなので、しっかり打つというよりは、80ヤードとか90ヤードくらい飛んでくれればいいや、というくらいの軽い気持ちで打ってくれればと思います。
みなさんも、ぜひ試してみてください。

▼伊澤利光(いざわ・としみつ) 1968年3月2日生まれ、神奈川県鎌倉市出身の57歳。169センチ、68キロ。8歳でゴルフを始める。東京・日体荏原高(現日体大荏原高)から日体大へ進み、1年時の朝日杯全日本学生選手権優勝など。89年にプロ転向し、95年の日本オープンでツアー初優勝。2001、03年の賞金王に輝いたほか、01年のマスターズで4位、02年のW杯では丸山茂樹とのペアで優勝するなど海外でも活躍。日本ツアー通算16勝。現在はシニアツアーを中心に活動し、昨季は賞金ランキング9位。

【伊澤の流儀】層が厚い米ツアー 飛距離とスピン量が足りないと難しい

今季の米男子ツアーが終わりました。日本勢は松山英樹選手をはじめ久常涼選手と金谷拓実選手が出場権を守り、新たに米下部ツアーから平田憲聖選手、欧州ツアーから中島啓太選手が本格参戦します。12月の予選会に出場する選手の結果によっては、さらに増える可能性もあります。
みんな頑張ってほしいのですが、優勝できるかというと少し厳しい気がします。まずは飛距離。米ツアーには300ヤードを飛ばす選手がごろごろいて、スタッツを見ても310ヤード以上が32人、300ヤード以上は116人もいます。「排気量」が違う感じがします。
もう一つはショットのスピン量です。先週のダンロップ・フェニックスを見ても、松山選手は他の選手よりもボールが止まっていました。最近はコンパクションが上がっていて、ピンの位置やグリーンのアンジュレーションにもよりますが、スピン量が足りないと、なかなか難しいものがあります。何しろ米ツアーは層が厚いです。
ただ、9月以降の秋季シリーズは有力選手が20〜30人ほど出ないので、上位に入る可能性はあります。松山選手も今季の開幕戦に勝った後は悔しい思いをしたと思います。来年の2月で34歳になりますが、40歳まではそこまで落ち込むことはないでしょう。来年もやってくれると思います。
(毎月第2・4木曜日の紙面に掲載)

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