大谷翔平(AP)
大谷翔平(AP)
【番記者が見た】大リーグの最優秀選手(MVP)の受賞者が13日(日本時間14日)、専門局MLBネットワークの番組内で発表され、ナ・リーグは、ドジャース・大谷翔平選手が満票で3年連続4度目の受賞を決めた。通算4度目はバリー・ボンズ(ジャイアンツ、計7度)に次ぐ大リーグ史上2位。連続受賞はドジャース史上初で、2001〜04年のボンズ以来2人目の3年連続受賞となった。ア・リーグはアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)が2年連続3度目の受賞となった。
ブルージェイズとのワールドシリーズ第7戦。志願の先発をした大谷は3回途中3失点の結果に終わった。3ランを浴び、マウンド上で手を膝についてうつむいたのはメジャーに渡ってみたことがない。試合後、世界一の喜びをかみ締めたが、自身のパフォーマンスには悔しさを募らせていたという。
一方、第7戦で伝説的な活躍をしたのが山本由伸だ。「中0日」での34球は後世に語り継がれるだろう。大谷は「由伸が世界一の投手だとみんなが思ったと思う」と称賛した。リスペクトの念は当然持つ中で、刺激を受けたのは間違いない。今のロサンゼルスで、山本は「伝説の選手」となった。
今季、大谷は投手として「リハビリの途中」という位置付けだった。球団も注意深く登板間隔をあけ、イニングや球数を制限。だが、来季について、大谷は「頭からいくつもり。1年間、(先発)ローテーションを回るのが目標」。投手完全復活を視野に入れ、22年にマークした15勝9敗、防御率2.33のキャリアハイを超えることを目指す。
大谷にとって二刀流は自身のアイデンティだ。ずっと「世界一の打者」と「世界一の投手」、2つとも追い求めている。来季は32歳になるシーズンで、二刀流としてキャリア最高になるのではと予測する米記者もいる。「MVP」と「サイ・ヤング賞」。26年は投手では山本と競い合いながら、夢のダブル受賞を狙う。(写真はAP)
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