大谷翔平(阿部太郎撮影)
大谷翔平(阿部太郎撮影)
【大谷翔平と仲間のちょっといい話(第10回)】
ワールドシリーズ第2戦。ドジャースは本拠地で2連勝したにもかかわらず、試合後のクラブハウスはどこかどんよりしていた。大黒柱の大谷翔平が走塁で左肩を亜脱臼。チームメートと勝利のタッチをかわすことなく、試合終了後わずか2分で病院に向かうため、球場を後にした。
発表は亜脱臼だったが、実際は脱臼。監督も、チームメートも一応に大谷の話題に表情を曇らせたが、その重苦しい空気を、大谷自らが解いた。
ドジャースの選手だけでつくられているグループチャットに、病院の診断を終えた大谷からテキストが入った。「自分は大丈夫だ。試合に出るつもりだから」。同僚のマンシーはその決意について「我々もそのメールを見て、よし、翔平が(次も)スタメンに入れると思った」。
そのメールが届く前、チームリーダーのロハスは心配が募り、病院に向かった大谷にメッセージを送った。「大丈夫であることを祈っている―」。
ロハスによれば、その後、グループチャットに「自分がミギー(ロハス)に送った歌を聴いて楽しんでほしい」というメッセージが大谷から届いた。ファンが英語でつくった「SHOHEI IS THE BEST」と歌っている応援曲だった。
ロハスは「彼から、ファンが作った歌が送られてきてね。それは翔平の歌だった。その曲を自分が(ニューヨーク行きの)飛行機に向かうバスの中で、チームメートに聞かせたんだ。みんなすごく楽しんでいた。翔平のけががあっても、明るい雰囲気で、みんなその歌が好きになって騒いだんだよ」。
大谷はチームメートにメッセージを送った理由について「士気を下げたくなかった」と言った。
仲間も一様に「大谷が打線にいるだけで、相手の脅威になる」と口にした。10月に誰一人、自分のことだけを考える選手はいなかった。チームが一つとなって、「世界一」にたどり着いた。(阿部太郎)=終わり=
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