校正(試験)とは「計器または測定系の示す値、もしくは実量器または標準物質の表す値と、標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業」とJISで規定されています。
つまり、測定対象と標準(器)との差を調べ、測定対象がどれだけ標準(器)から外れているかを確認する作業のことになります。
その際に、規格や製造業者で定められている(合格)基準から外れている場合は不合格・不適合となり、修理や再調整、新規品への更新が推奨されることになります。
校正を行う頻度、周期はセンサを利用している企業で決めるものであり、多くの場合はその企業の品質保証に関する部門で定められているケースがほとんどです。
メーカーで校正頻度を推奨している場合もあります。
当社では取扱説明書等で、通常1年に1度の校正を推奨しております。
また、当社で行う校正試験の種類として、当社の基準で行う「チノー校正」と、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)に計量法校正事業者登録制度で登録された校正事業者が、定められた条件のセンサと校正条件によって行う「JCSS校正試験」がございます。
当社は上記計量法校正事業者登録制度に登録されている校正事業者として「チノー校正」と「JCSS校正試験」を行っております。
JCSS校正試験とは
トレーサビリティとは、「不確かさがすべて表記された、切れ目の無い比較の連鎖によって、決められた基準に結びつけられ得る測定結果または標準の値の性質。基準は通常国家標準または国際標準である。」とJISで規定されています。
簡単に言ってしまうと、業務に利用している対象のセンサの指示(値)が持っている測定結果と不確かさを、国家標準、または国際標準までさかのぼって調べる事ができることを証明する事です。
これにより、その対象センサが指示した値がどれだけの幅に含まれているかを確認できるということです。それを書類にしたものがトレーサビリティ証明書になります。
校正は製造業者、試験研究機関その他産業界、一般社会等における計測値の信頼性を確保するために必要であり、また、各産業界に関連する法律 規格、品質マネジメントシステムにおいても計測器の校正(または点検)は必須要求事項となっています。
詳しくは トレーサビリティを参照ください。
校正対象 | 記号 | 試験項目 |
---|---|---|
白金測温抵抗体 | H-1 | -182.954°C、0°C、100°C、250°Cの4点 |
H-2 | -60〜400°Cのご希望点 | |
H-3 | -60〜400°Cのご希望点 | |
H-3L | -100〜50°Cのご希望点 | |
熱電対 | H-4 | 0°C 100°C〜1100°Cのご希望点 |
H-5 | -60〜400°Cのご希望点 | |
H-5L | -100〜50°Cのご希望点 | |
H-6 | 700〜1400°Cのご希望点 | |
指示計+測温抵抗体 | H-7 | -60〜400°Cのご希望点 |
H-7A | -60〜400°Cのご希望点 | |
H-7L | -100〜50°Cのご希望点 | |
指示計+熱電対 | H-8 | -60〜400°Cのご希望点 |
H-8A | 100〜1400°Cのご希望点 | |
H-8L | -100〜50°Cのご希望点 | |
低温用小形校正装置 | H-9 | -100°C、-70°C、-40°C、-10°C、20°C、50°Cの6点 |
-30°C(KT-H504Sは-20°C)、0°C、40°C、80°C、120°C、155°Cの6点 | ||
放射温度計 | RA-1 | 500°C〜1450°Cのご希望点 (ただし100°Cごと) |
校正対象 | 記号 | 試験項目 |
---|---|---|
白金測温抵抗体 | F-1 | 水の三重点、錫、亜鉛、アルミニウムの凝固点 |
F-1B | アルゴン※(注記)、水銀、水の三重点、錫、亜鉛、アルミニウムの凝固点 | |
F-1C | 水の三重点、錫、亜鉛の凝固点 | |
F-1D | 水の三重点、インジウム、錫の凝固点 | |
F-1E | 水の三重点、インジウムの凝固点 | |
F-1F | 水の三重点、ガリウムの融解点 | |
F-2 | アルゴン※(注記)、水銀、水の三重点 錫の凝固点 |
|
F-2B | アルゴン※(注記)、水銀、水の三重点 錫、亜鉛の凝固点 |
|
熱電対 | F-3 | 錫、亜鉛、アルミニウム、銀、銅の凝固点 |
F-4 | アルミニウム、銅の凝固点 パラジウムの融解点 |
|
定点黒体炉 | P-1 | 亜鉛、アルミニウム、銀、銅の凝固点のうち希望定点 |
放射温度計 | P-3 |
Cu点 (1085°C) Pt-C点 (1738°C) Re-C点(2474°C) |
※(注記)アルゴンの三重点は、窒素の沸点(約-196°C)、水銀の三重点及び水の三重点からの補間値です。
校正対象 | 記号 | 校正点 | |
---|---|---|---|
湿度計 | 電子式湿度計 | SB-5 |
温度 20°C、23°Cまたは25°C 湿度 20%、50%、80% 温度校正なし |
SB-6 |
温度 20°C、23°Cまたは25°C 湿度 20%、50%、80% 温度校正付き |
||
SB-7 |
温度 10〜40°C任意指定 湿度 5%〜95%任意指定 ※(注記)20°C未満は10〜95%、30°C超は5〜90% |
ダウンロードには会員ログインが必要です。