CSM工法

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技術概要

CSM工法とは、水平多軸回転カッター(Cutter)を用いて土(Soil)とセメント系懸濁液を原位置で撹拌(Mixing)し、等壁厚のソイルセメント壁体(土留め壁、鋼製連壁、遮水壁等)を造成する工法です。

CSM工法模式図

コンパクトな機械で大深度施工が可能: 低空頭の機械であるため、転倒に対する安定性が高く、狭隘地(作業帯占有幅6m)においても、大深度(60m)、大壁厚(1.2m)のソイルセメント壁の造成が可能です。
工期短縮・コスト縮減が可能: 硬質地盤においても、先行削孔等の補助工法が不要もしくは軽減できるため、工期短縮、コスト縮減が可能です。
高い掘削精度: カッター部に内蔵した傾斜計によるリアルタイムでの掘削精度の確認に加え、カッターの回転数、姿勢制御フラップにより方向制御・修正掘削ができます。
優れた遮水性: 優れた撹拌性能とカッティングジョイントにより、高い止水性を確保できます。
少ない騒音・振動: カッターの駆動部がすべて掘削溝内に入るため、騒音・振動を低減できます。
最適な芯材間隔: 等壁厚のソイルセメント壁が造成されるので、芯材配置を任意に設定できます。

従来工法

CSM工法(サイドカッター)

施工機械の比較

リアルタイムモニター

姿勢制御

三点式の大型機械に比べ転倒に対する安定性が高いこと、1エレメントの施工面積が大きく工期短縮が可能なことから、CSM工法(クアトロカッター)が採用されました。

施工状況(CSM工法)

連結芯材建込み状況

作業帯幅6mで施工可能なため、三点式の大型機械に比べ必要車線数を確保できること、機械高さが8.6mと低いため、周辺マンションに与える圧迫感を低減できることからCSM工法(クアトロサイドカッター)が採用されました。

CSM施工状況(作業帯幅6メートル)

NO	工種	施工機	工事名	発注者	着工	壁厚 (mm)	深度 (m)	壁面積 (m2)
1	遮水壁	ケリーバー	大野広域連合旧東部埋立処分場適正閉鎖工事	大野広域連合 (豊後大野市)	H17.08	550	6.5 〜11.0	2,396
2	土留壁	クアトロカッター	正蓮寺川東工区開削トンネル工事	阪神高速道路株式会社	H19.11	550〜800	36.0 〜37.5	7,000
3	土留壁	クアトロサイドカッター	中央環状品川線大橋連絡路工事	首都高速道路株式会社	H20.07	900	20.0 〜35.5	2,035
4	鋼製連壁 (本体利用)	クアトロサイドカッター	SJ14工区(1)EF連結路土留壁・トンネル上床版工事	首都高速道路株式会社	H20.08	1,200	30.0 〜33.0	1,880
5	土留壁	ケリーバー	155号豊田南BP東新道路建設工事	国土交通省中部地方整備局	H21.01	800	14.5 〜18.0	2,600
6	鋼製連壁 (本体利用)	クアトロカッター+タンデムカッター	相鉄・東急直通線、新綱島駅他	独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構	H25.12	1,200	47.0 〜58.0	20,000