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「厚生労働省事業」東京大学産婦人科学講座・国立成育医療研究センター監修
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Q4.「不正出血がありとても不安です。婦人科に行った方がよいでしょうか?」

A4.「自分で判断せずにすみやかに婦人科へ行きましょう」

どんな症状? どんな病気?

月経以外に性器から出血することを不正出血といいます。婦人科への来院理由で多い症状の一つです。月経中であっても、月経血の量がいつもより極端に多かったり、少なかったりする場合や月経期間が長過ぎたり、短か過ぎたり、また不定期に繰り返される場合なども不正出血と考えられます。

どんな診察をするの?

次の1〜5のポイントで症状や状況を確認していきます。
1 妊娠をしているかどうか?(妊娠していることに本人が気付いてなく、出血をともなう絨毛性疾患に罹っていることもあるので尿妊娠反応をチェックすること)。
2 出血部はどこか?(外陰、腟、子宮頸部、子宮体部、尿道口など)。
3 機能性出血か器質性出血か?機能性出血とは、子宮内膜からの不正性器出血のことで、妊娠や子宮体部の器質的疾患でないものをいいます。機能性出血は、若年者からお年寄りまでのあらゆる年代で発生し、不正性器出血の約30%にあたります。排卵性出血と無排卵性出血があるので、基礎体温が参考になります。器質性出血には、がんや肉腫と言った悪性腫瘍、筋腫やポリープ、肉芽などの良性腫瘍、子宮内膜炎や卵管炎、腟炎などの炎症、外傷などがあります。
4 お薬を使っているかどうか?(女性ホルモン剤、乳がん治療薬など)。
5 内科的疾患があるかどうか?(出血のある疾患があるか?)。
(注記)月経が開始する前の小児の場合は外傷や性被害の可能性も考慮する必要があるでしよう。

治療や対処法は?

機能性出血は原則として、エストロゲンやプロゲステロンを補充するホルモン治療や止血剤で対応します。排卵期出血が考えられる場合は、基礎体温表をつけて卵巣機能の確認をするとよいでしょう。器質性出血では、各疾患により治療が異なります。更年期以降の女性には『萎縮性腟炎』が原因の出血もよくあるので、腟錠やHRT(ホルモン充填療法)が有効な場合もあります。
また不正出血があった際に、婦人科がん検診を受けることやSTD(性病・性感染症)の検査を受けることもお勧めしてます。

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