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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

振り返り〜夏編〜

2025年02月27日
片品 長谷川 蘭

皆さんこんにちは!
アクティブレンジャー長谷川です!

前回に引き続き尾瀬シーズン中に撮りためた写真をご紹介したいと思います。

今回は夏編!

みなさんは夏の尾瀬とったら何を思い出しますか?

私が思う夏の尾瀬は、太陽から隠れることが出来ない灼熱の木道・・・というイメージです笑



街に比べたら全然涼しいのですが、上の写真を撮った日の尾瀬はなかなかの暑さでした。

そんな夏に撮った写真をご紹介致します!





A.ニッコウキスゲ


ミズバショウの次に尾瀬と言ったら・・・ニッコウキスゲ!ではないでしょうか。

鹿柵の効果もあり、ヨッピ吊橋方面のニッコウキスゲが見事に咲きました。


ですが、ニッコウキスゲの命はみじかく、朝ひらいて夕方にはしぼんでしまいます

B.オゼソウ


オゼソウは、はじめて尾瀬で発見された植物で、それを記念してオゼソウ(尾瀬草)と名付けられました。

しかも!!!至仏山や谷川岳の蛇紋岩地帯にしか生えていません。とても珍しい植物で日本固有種です!

((注記)北海道天塩山地にも生えているそうです)



珍しい植物を見つけることができると嬉しいものです

C.カキツバタ


カキツバタの濃い紫色の花が夏をつげます。


花の汁をこすりつけて布を染めたところから、

"書き付け花”と呼ばれたそうです。それがなまってカキツバタと発音されるようになったとか。

D.シマヘビ


巡視をしているとよく見かけるのがヘビです。

見つけたときちょっとドキッとしますが、

今年はヘビ年なので、尾瀬でヘビを見つけることが出来たら・・・ラッキー?!

E.モリアオガエル


木道を歩いているととても綺麗なカエルがいました。


雨が降りそうな時などよく木道に出てきます

そしてとある山小屋の玄関に住み着くヒキガエルを発見しました


ぷくぷくしていてとても可愛かったです

小屋の玄関にある非常灯の明かりに夜虫たちが集まり、それを捕食しているとか・・・?!

F.ツキノワグマ

巡視をしていると時々遭遇するのが熊(ツキノワグマ)です。出来れば出会いたくありませんが熊にとって尾瀬はお家です

この日遠くを見つめていたら、何やら黒い物体が2つ見えました。

子熊が木登りをして遊んでいたのです。


小熊=近くに母熊がいるイメージですがこのときは母熊を確認することが出来ませんでした・・・

近くで遭遇しなくて良かった・・・。


そんな熊たちですが実は尾瀬にとってかけがえのない存在なのです!

実は熊たちはミズバショウが咲き終わった後に花茎を食します。(棒状のもの)



その後フンをして、そこに混ざった種が発芽してミズバショウが咲くそうです

全部が全部熊のフンによって咲いたわけではありませんが、

ミズバショウは本来水が流れているところに咲きます。

が!たまに水がない場所でミズバショウを見かけることがあります

それは熊が運んだと考えられています

熊はミズバショウを新たな生活場所へと運び、拡散しているのです。

尾瀬の豊かな自然と、そこに息づく生き物たちの繋がりを感じた瞬間でした。



以上いかがでしたでしょうかでしょうか!?


夏は台風や天候が悪くなることが多々ありますが

雨の日の尾瀬も魅力的です

雨の日の尾瀬

雨の日の尾瀬を紹介します!
その1

お花が濡れて綺麗に撮れます。(#ゴゼンタチバナ)


そして夏の花ではないですが

雨に濡れると透明になる不思議な花があります。

(#サンカヨウ)


サンカヨウは5月下旬〜6月上旬ごろに見られる花です。

ちなみに普段濡れていないときは白いです


その2

幻想的な景色を見ることができるかもしれません。

小至仏山から見る至仏山

オヤマ沢田代

その3

天候の悪いときにしか見られないものがあったり・・・?


(アヒル家族 台風の為 避難中)

可愛い!可愛すぎる!

普段のアヒル家族はこんな感じ

山小屋スタッフさんのナイスなアイディアに

癒やされた瞬間でした〜

その4

もしかすると雨が上がり虹も見られるかも!?

せっかくなら晴れた尾瀬を堪能したいと思う方が多いのではないかと思いますが

雨の日の尾瀬は普段気づかないことを気づかせてくれます

安全に十分配慮し、登山計画を立て雨の日の尾瀬を堪能してみてはいかがでしょうか。


以上夏編をお届け致しました!

次回は秋編です!お楽しみに〜

それではまた!

アクティブレンジャー長谷川でした !

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