明和
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曖昧さ回避
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明和(めいわ、旧字体: 明󠄁和)は、日本の元号の一つ。宝暦の後、安永の前。1764年から1772年までの期間、施行された。この時代の天皇は後桜町天皇、後桃園天皇。江戸幕府将軍は徳川家治。
改元
[編集 ]当初1月28日改元の予定であったが、朝鮮通信使の来日中の改元は事務上の問題に加えて外聞の問題も生じるとして4か月延期された[1] 。
出典
[編集 ]『書経 』の「九族既睦、平章百姓、百姓昭明、協和万邦、黎民於變時雍。」から。
出典の「九族既に睦(むつ)みて、百姓(ひゃくせい)を平章(辨章 べんしょう)し、百姓昭明にして、萬邦(ばんぽう)を協和し、黎民(れいみん)於(おほ)いに變(しげ)り時(こ)れ雍(やはら)ぐ。」というこの言葉は、五帝の一人である堯を称えたもので、「人々が、それぞれ仲良くして、身分や立場に見合った振る舞いを行い、徳を明らかにすれば、世界の共存繁栄がはかられ、国民は大いに栄え、また和合したのである。[2] 」という意味である。
なお後にこれと同じ出典で、162年後の1926年に「昭和 」(1926年 - 1989年)の元号が制定され、どちらも漢字に「和」が使用されている。
明和年間の出来事
[編集 ]- 明和元年12月、中山道沿いで伝馬騒動が勃発。
- 明和2年、錦絵の誕生。
- 明和2年9月、五匁銀発行。
- 明和3年6月、土佐藩にて、江戸へ派遣される侍の絹服の着用が一部解禁される(船舶使用の侍は綿服のまま)[3] 。
- 明和4年、明和事件(江戸幕府が、山県大弐ら尊王論者を弾圧した事件)
- 明和4年、土佐藩にて、忌中や墓参り中の微禄の士挌が使用する被り笠(忌中傘)の素材が、山内豊敷死去の際、筍笠から藺草の深編笠に替わる[4] 。
- 明和5年、五匁銀運用停止。
- 明和5年9月、新潟明和騒動。越後長岡藩の藩政に対する不満を爆発させた新潟町民が町役人を追放、約2カ月にわたり町人自治を行った。
- 明和7年7月28日(1770年9月17日)、全国でオーロラが観測される。
- 明和8年3月10日、沖縄県 石垣島を明和の大津波が襲う。
- 明和8年夏、山城国宇治を中心にお蔭参り大流行。
- 明和9年
誕生
[編集 ]- 8年 光格天皇(119代天皇)
死去
[編集 ]- 元年 徳川宗春(享年69)、徳川宗尹(御三卿 一橋家初代当主、享年44)
- 4年 竹内敬持(享年55)、山県大弐(享年42)、山内豊敷(享年53)
- 6年 青木昆陽
- 7年 鈴木春信
- 8年 徳川宗武(御三卿 田安家初代当主、享年55)
西暦との対照表
[編集 ]※(注記)は小の月を示す。
| 明和元年(甲申) | 一月 | 二月※(注記) | 三月 | 四月 | 五月※(注記) | 六月 | 七月※(注記) | 八月 | 九月※(注記) | 十月※(注記) | 十一月 | 十二月※(注記) | 閏十二月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| グレゴリオ暦 | 1764/2/2 | 3/3 | 4/1 | 5/1 | 5/31 | 6/29 | 7/29 | 8/27 | 9/26 | 10/25 | 11/23 | 12/23 | 1765年1月21日 |
| ユリウス暦 | 1764年1月22日 | 2/21 | 3/21 | 4/20 | 5/20 | 6/18 | 7/18 | 8/16 | 9/15 | 10/14 | 11/12 | 12/12 | 1765年1月10日 |
| 明和二年(乙酉) | 一月※(注記) | 二月 | 三月 | 四月※(注記) | 五月 | 六月 | 七月※(注記) | 八月 | 九月※(注記) | 十月 | 十一月※(注記) | 十二月※(注記) | |
| グレゴリオ暦 | 1765/2/20 | 3/21 | 4/20 | 5/20 | 6/18 | 7/18 | 8/17 | 9/15 | 10/15 | 11/13 | 12/13 | 1766年1月11日 | |
| ユリウス暦 | 1765年2月9日 | 3/10 | 4/9 | 5/9 | 6/7 | 7/7 | 8/6 | 9/4 | 10/4 | 11/2 | 12/2 | 12/31 | |
| 明和三年(丙戌) | 一月 | 二月※(注記) | 三月 | 四月※(注記) | 五月 | 六月 | 七月※(注記) | 八月 | 九月 | 十月※(注記) | 十一月 | 十二月※(注記) | |
| グレゴリオ暦 | 1766/2/9 | 3/11 | 4/9 | 5/9 | 6/7 | 7/7 | 8/6 | 9/4 | 10/4 | 11/3 | 12/2 | 1767年1月1日 | |
| ユリウス暦 | 1766年1月29日 | 2/28 | 3/29 | 4/28 | 5/27 | 6/26 | 7/26 | 8/24 | 9/23 | 10/23 | 11/21 | 12/21 | |
| 明和四年(丁亥) | 一月※(注記) | 二月 | 三月※(注記) | 四月 | 五月※(注記) | 六月 | 七月※(注記) | 八月 | 九月 | 閏九月※(注記) | 十月 | 十一月 | 十二月※(注記) |
| グレゴリオ暦 | 1767/1/30 | 2/28 | 3/30 | 4/28 | 5/28 | 6/26 | 7/26 | 8/24 | 9/23 | 10/23 | 11/21 | 12/21 | 1768年1月20日 |
| ユリウス暦 | 1767年1月19日 | 2/17 | 3/19 | 4/17 | 5/17 | 6/15 | 7/15 | 8/13 | 9/12 | 10/12 | 11/10 | 12/10 | 1768年1月9日 |
| 明和五年(戊子) | 一月 | 二月※(注記) | 三月※(注記) | 四月 | 五月※(注記) | 六月※(注記) | 七月 | 八月 | 九月※(注記) | 十月 | 十一月 | 十二月 | |
| グレゴリオ暦 | 1768/2/18 | 3/19 | 4/17 | 5/16 | 6/15 | 7/14 | 8/12 | 9/11 | 10/11 | 11/9 | 12/9 | 1769年1月8日 | |
| ユリウス暦 | 1768年2月7日 | 3/8 | 4/6 | 5/5 | 6/4 | 7/3 | 8/1 | 8/31 | 9/30 | 10/29 | 11/28 | 12/28 | |
| 明和六年(己丑) | 一月※(注記) | 二月 | 三月※(注記) | 四月※(注記) | 五月 | 六月※(注記) | 七月※(注記) | 八月 | 九月※(注記) | 十月 | 十一月 | 十二月 | |
| グレゴリオ暦 | 1769/2/7 | 3/8 | 4/7 | 5/6 | 6/4 | 7/4 | 8/2 | 8/31 | 9/30 | 10/29 | 11/28 | 12/28 | |
| ユリウス暦 | 1769年1月27日 | 2/25 | 3/27 | 4/25 | 5/24 | 6/23 | 7/22 | 8/20 | 9/19 | 10/18 | 11/17 | 12/17 | |
| 明和七年(庚寅) | 一月 | 二月※(注記) | 三月 | 四月※(注記) | 五月※(注記) | 六月 | 閏六月※(注記) | 七月※(注記) | 八月 | 九月※(注記) | 十月 | 十一月 | 十二月 |
| グレゴリオ暦 | 1770/1/27 | 2/26 | 3/27 | 4/26 | 5/25 | 6/23 | 7/23 | 8/21 | 9/19 | 10/19 | 11/17 | 12/17 | 1771年1月16日 |
| ユリウス暦 | 1770年1月16日 | 2/15 | 3/16 | 4/15 | 5/14 | 6/12 | 7/12 | 8/10 | 9/8 | 10/8 | 11/6 | 12/6 | 1771年1月5日 |
| 明和八年(辛卯) | 一月※(注記) | 二月 | 三月※(注記) | 四月 | 五月※(注記) | 六月 | 七月※(注記) | 八月※(注記) | 九月 | 十月※(注記) | 十一月 | 十二月 | |
| グレゴリオ暦 | 1771/2/15 | 3/16 | 4/15 | 5/14 | 6/13 | 7/12 | 8/11 | 9/9 | 10/8 | 11/7 | 12/6 | 1772年1月5日 | |
| ユリウス暦 | 1771年2月4日 | 3/5 | 4/4 | 5/3 | 6/2 | 7/1 | 7/31 | 8/29 | 9/27 | 10/27 | 11/25 | 12/25 | |
| 明和九年(壬辰) | 一月※(注記) | 二月 | 三月 | 四月※(注記) | 五月 | 六月※(注記) | 七月 | 八月※(注記) | 九月※(注記) | 十月 | 十一月※(注記) | 十二月 | |
| グレゴリオ暦 | 1772/2/4 | 3/4 | 4/3 | 5/3 | 6/1 | 7/1 | 7/30 | 8/29 | 9/27 | 10/26 | 11/25 | 12/24 | |
| ユリウス暦 | 1772年1月24日 | 2/22 | 3/23 | 4/22 | 5/21 | 6/20 | 7/19 | 8/18 | 9/16 | 10/15 | 11/14 | 12/13 |
明和を舞台にした作品
[編集 ]映画
[編集 ]脚注
[編集 ][脚注の使い方]
- ^ 久保貴子「改元にみる朝幕関係」『近世の朝廷運営-朝幕関係の展開-』(岩田書院、1998年) ISBN 4-87294-115-2 P260-262
- ^ 今日の四字熟語 -No. 402 【百姓昭明】 ひゃくせいしょうめい(福島みんなのNEWS)
- ^ 『武市佐市郎集』、平成7年3月15日発行、武市佐市郎、高知市民図書館、P24
- ^ 『武市佐市郎集』、平成7年3月15日発行、武市佐市郎、高知市民図書館、P18、27
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注1:前の数字は番号。南北朝時代の「南」は南朝、「北」は北朝の元号を指す。慣例に従い南朝を正統とする。 | |||||||||||||
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