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ウェーク島

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(2020年3月)
ウェーク島

Wake Island
標語
"Where America's Day Really Begins"
「米国の1日が本当に始まる所」
ウェーク島の位置
ウェーク島の位置
ウェーク島の位置(北太平洋内)
ウェーク島
ウェーク島
北太平洋における位置
座標:北緯19度17分43秒 東経166度37分52秒 / 北緯19.29528度 東経166.63111度 / 19.29528; 166.63111 座標: 北緯19度17分43秒 東経166度37分52秒 / 北緯19.29528度 東経166.63111度 / 19.29528; 166.63111
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
米国による領有 1899年 1月17日
政府
 • 議会 アメリカ合衆国空軍(アメリカ合衆国内務省管轄)
 • 民政長官

トーマス・E・エイヤース

米国空軍法務顧問
 • 最高司令官 ウィリアム・H・J・マイルズ派遣隊大尉
面積
 • 合計 5.35 mi2 (13.86 km2)
 • 陸地 2.85 mi2 (7.38 km2)
 • 水域 2.5 mi2 (6.48 km2)
 • 礁湖 2.00 mi2 (5.17 km2)
 • 排他的経済水域(EEZ) 157,237 mi2 (407,241 km2)
最高標高 21 ft (6 m)
最低標高
(太平洋)
0 ft (0 m)
人口
(2017)
 • 推計 0人
  非永住者 約100人
族称 ウェーク人(Wakean)
等時帯 UTC+12
ジップコード
96898
通貨 アメリカ合衆国ドル (US$)
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ウェーク島(ウェークとう、Wake Island)は、北太平洋南鳥島(マーカス島)の東南東約1,400キロメートルに位置する、アメリカ合衆国環礁合衆国領有小離島の1つ。日本語では「ウェーキ島」「ウエーク島」とも表記される。例えば、日本郵便は「ウェーキ」と呼称している[1]

島名は1792年に来航したイギリス人船長ウィリアム・ウェーク (William Wake)と、1796年に来航したウィリアム・ウェークの親戚でもある船長サミュエル・ウェーク (Samuel Wake) の2人の名に由来する。第二次世界大戦下で1941年から1944年にかけて日本軍が占領統治し、名前も「大鳥島」(おおとりしま)に変わった。

概要

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発達したサンゴ礁によって構成される環礁で、3つの(ウェーク本島 Wake Islet 5.8平方キロメートル、ウィリクス島 Wilkes Islet 1.0平方キロメートル、ピール島 Peale Islet 0.8平方キロメートル)から成り、3.7平方キロメートルほどの砂州がある。これらに囲まれた6.0平方キロメートルほどの礁湖がある。島の標高は6メートルほど。日付変更線に東で接するタイムゾーン(UTC+12)を取る。

19世紀中盤以降のほとんどをアメリカが統治しているが、第二次世界大戦中は日本軍占領し、名前も大日本帝国によってウェーク本島は大鳥島(おおとりしま)・ピール島は羽島・ウィリクス島は足島に変わった。

戦後はアメリカ軍が接収して軍事的戦略上の重要な拠点地となっていたが、1975年ベトナム戦争の終結と1989年冷戦の終結以来、戦略上の重要性は薄れている。現在は軍事施設はほぼ撤収されており、住人は空港および港湾などの施設のメンテナンス用の軍人と民間人の約200人となっている。

データ

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歴史

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ウェーク島の海岸

ヨーロッパ人が島を初めて訪れた時、無人島だがポリネシアラット(ナンヨウネズミ)が島にいた事から、かつてポリネシアラットを持ち込んだ島周辺のポリネシア人かミクロネシア人の航海中の船か難破船が島に来ていた可能性が指摘されており、またマーシャル諸島の古代ミクロネシア人航海者が島を訪れていた可能性も指摘されている。

太平洋戦争

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→詳細は「ウェーク島の戦い」を参照

ウェーク島は中部太平洋における重要な拠点のひとつであったため、日本軍は1941年(昭和16年)12月8日の開戦と同時に攻撃を開始した。その後、日本はこの島を占領し、直轄地として「大鳥島」と命名したうえで統治を行った。

その後も日本による占領・統治が続いたものの、1945年 9月4日に、2日前の日本の連合国への降伏文書への調印を受けてウェーク島の日本軍も連合国軍に降伏。 島内の戦没者1631人のうち栄養失調による戦病死者は1340人に上った。陸軍1093人、海軍897人は同年11月17日までに浦賀港に復員[2]

連合国の1国であるアメリカによる統治に戻った。

戦後

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パンアメリカン航空のゲストハウス

1945年の日本の敗戦によってアメリカへ返還された後、ウェーク島飛行場 (英語版)1960年代中頃にかけて太平洋横断定期路線の民間航空機の燃料補給のための空港として日本航空パンアメリカン航空ノースウェスト航空などが使用し、日本航空では数時間滞在する乗客のために観光案内も配布された。しかし、それから航空機の航続性能が上がったため、定期便の燃料補給地として使用されることはなくなった。

その後もしばらくの間、アメリカ空軍アメリカ海軍航空基地として使用されていたが、1990年代初頭の冷戦終結を受けて現在は撤退している。なお、1975年には同年4月30日サイゴン陥落により、ベトナム戦争の終了に伴って発生したベトナム難民の収容施設も設けられていた。

現在

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ウェーク島飛行場に駐機するアメリカ空軍C-17

グアム日本ハワイを結ぶ航空路上にあるため、飛行場は民間貨物機や太平洋を横断して引き渡される小型機などの中継地(テクニカルランディング)、軍用機旅客機の緊急着陸飛行場として使われている。長さ2,438メートルと3,047メートルの2本の滑走路があったが、その後に施設の建設が行われ、現在は1本のみとなっている。

定期旅客便の就航もなく、港湾施設もないが、避難のための大型船泊地が設定されている。基本的には空港施設だけの島であり、戦争時の遺構は存在するものの観光施設の類はまったくない。

1999年、日本国内のアメリカ軍施設である相模総合補給廠に、アメリカ軍が使用したポリ塩化ビフェニル(PCB)が保管されていたことが発覚して問題化した。横浜ノース・ドックから日本国外に運び出されたが、アメリカ本土の港湾で次々と受け入れを拒否されたことから再び日本へ戻され、結局はウェーク島に一時保管されることになった。

領有権についての対立

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隣国であるマーシャル諸島共和国が領有を主張している。しかし、あまり積極的に国際社会に訴えていないうえ、すでにアメリカが100年以上も実効支配し続けていることから、この主張に賛同する国は少ない[要出典 ]。なお、ウェーク島はロンゲラップ環礁から真北に890キロメートルも離れている。

また、「エネンキオ王国 (英語版)」なる団体が独立国として領有権を主張しているが、ミクロネーションの一種にすぎず、承認する国はまったくない。なお、エネンキオ王国の「国旗」はマーシャル諸島のそれに類似している。

通信

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日本からの国際電話はダイヤル通話はできず、KDDIのオペレータ通話(0051)しかない。

自然・環境

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  • ウェーク環礁国立野生生物保護区が設置されている。
  • ウェーククイナ - ウェーク島に生息していた唯一の鳥類であった。太平洋戦争の戦禍で絶滅した。

ウェーク島が登場する創作物

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注釈

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出典

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  1. ^ "国際eパケットライト". 日本郵便. 日本郵便株式会社. 2021年8月14日閲覧。
  2. ^ 日置英剛『年表 太平洋戦争全史』国書刊行会、2005年10月31日、754頁。ISBN 978-4-336-04719-9 
  3. ^ 映画評論 12、13頁 1944年3月

外部リンク

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オセアニアにおける領有権紛争
形状 領土 実効支配している国 領有権を主張している国
島・水域: アシュモア・カルティエ諸島 オーストラリア インドネシア・オーストラリア
ティモール・ギャップ (英語版) 東ティモール 東ティモール・オーストラリア
ミネルバ環礁 (英語版) トンガ トンガ・フィジー
マシュー島とハンター島 (英語版) フランス(ニューカレドニア) フランス・バヌアツ
スウェインズ島 アメリカ合衆国(アメリカ領サモア) アメリカ合衆国・ニュージーランド(トケラウ)
ウェーク島 アメリカ合衆国(合衆国領有小離島) アメリカ合衆国・マーシャル諸島
連邦特別区
準州・自治領
コモンウェルス
(自治連邦区)
合衆国領有小離島
関連項目
大陸部
ポリネシア
ミクロネシア
メラネシア
海外領土・自治領
・その他の地域
アメリカ合衆国
イギリス
オーストラリア
ニュージーランド
フランス
他地域に本土が
ある国の離島
アメリカ合衆国
インドネシア
チリ
日本

各列内は五十音順。(注記) 1 アジアにも分類され得る。(注記) 2 アメリカ州にも分類され得る。

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