インドネシア:インドネシア政府、発電における石炭の使用割合を現在の55%から2050年までに約30%へ段階的に削減

2025年10月9日付の地元報道によると、インドネシア政府は、発電における石炭の使用割合を現在の55%から2050年までに約30%へ段階的に削減すると発表した。これにより、よりクリーンで再生可能なエネルギー源への移行を進める考えだと、エネルギー・鉱物資源省(ESDM)の当局者が明らかにした。鉱物・石炭総局の事務局長によると、現在インドネシアの電力の約55%は石炭火力発電によって賄われているが、今後はその割合を徐々に下げ、再生可能エネルギーに置き換えていく計画である。ただし、2050年時点で火力発電が依然として国内電力供給の主要な担い手であると同氏は述べている。

政府はまた、国営電力会社PT Perusahaan Listrik Negara(PLN)に対し、二酸化炭素排出量を大幅に削減できる超超臨界(USC)システムなどの先進技術を導入するように指示している。さらに、2060年までのネットゼロ排出目標の達成には、単なる化石燃料削減だけでは不十分であると認識しており、エネルギーミックスの最適化と技術革新の推進を重視する方針を示した。具体的には、製錬部門における化石燃料使用の削減を重要な取り組みの一つと位置づけ、製錬業者に対して新エネルギー・再生可能エネルギーを主要エネルギー源として使用するよう求めている。政府は現在、2029年までに8%の経済成長率を達成しつつ、低炭素経済への移行を推進し、2060年までにネットゼロ排出を実現することを目指している。