インドネシア:インドネシアにおける石炭需給と輸出の現状および下半期の見通し

2025年9月17日付地元報道によると、2025年1〜6月の国内石炭生産量は3億5,760万トンで、年間目標7億3,970万トンの48.34%に達した。このうち輸出量は2億3970万トンで、全体の67%を占めた。ESDM(エネルギー鉱物資源省)大臣は、上半期の国内需要と輸出の双方が低迷したのは世界的な石炭需要の減少によるものであると指摘。

インドネシアは電力用石炭の主要輸出国として世界需要の45%を占めるが、価格下落時の有効な対応手段を政府が持たないことを認めた。下半期については、冬季需要の増加により輸出回復が期待される。特に主要輸出先の中国やインドでは冬を前に在庫の積み増しが始まる見込みであり、2025年8月の輸出量も前月比約10%増加し、回復の兆しが見られる。インドネシア石炭鉱業協会(APBI)は、こうした季節的要因は国内石炭生産者にとってプラスとなり得る一方、各国がエネルギー安全保障を重視する傾向が強まっており、外部要因への注意も必要だと強調した。

インドネシア鉱業協会(IMA)も、第4四半期には例年石炭需要が増加することを認めている。さらに、インドネシアエネルギー・石炭・鉱物供給業者協会(Aspebindo)は、主要輸出先における冬季需要の増加を背景に、年末までの輸出量は拡大すると予測している。