インドネシア:エネルギー・鉱物資源省は石炭と金の輸出関税、8月中に正式に発表される見通し
掲載日:2025年8月22日
2025年8月4日付の地元報道によると、エネルギー・鉱物資源省は石炭および金の輸出税率を2025年8月中に発表する予定であり、鉱物・石炭局長は財務省との協議で合意に達したと説明した。税率の詳細は現時点で明らかにされていないが、8月中に正式に公表される見通しである。
政府は、石炭と金が一定の価格に達した場合に特定の輸出関税率を適用する方針であり、石炭については石炭基準価格(HBA)、金については金基準価格(HPE)を基準とする仕組みを採用する予定である。例として、発熱量5,000kcal/kg GARの石炭の場合、カロリー値を基準値6,322kcal/kg GARで割り、その数値にHBAと輸出税率を掛けて税額を算出する方式が示されている。
また、政府と議会は石炭と金の輸出に対して輸出関税を課すことで合意しており、2026年からの施行を予定している。この決定は、国会第11委員会が国家収入目標の引き上げを提案したことに基づいている。一方、業界からは反対の声も上がっており、石炭大手PT Bukit Asam(PTBA)やインドネシア鉱業専門家協会(Perhapi)は、石炭価格が低迷する現状での輸出関税導入は業界に打撃を与えるとして、政策の再考を求めている。
注)
・HBAはインドネシア産石炭を輸出する際の基準価格で、国内販売価格の指標にもなる。カロリー、水分、硫黄分、灰分など品質を考慮し、国際石炭市場価格を参考に設定される。単位は米ドル/トン。
・HPEはインドネシア貿易省が毎月発表する特定品目の輸出基準価格。金・ニッケル・銅などの金属資源や農産物が対象。国際市場価格や国内取引を参考に設定される。単位は米ドル/重量。
・輸出関税は、石炭や金を輸出するインドネシア国内企業が政府に支払う税金である。税額は輸出時点における石炭基準価格(HBA)または金基準価格(HPE)を基準に算出され、財務省に納付される。輸入関税と異なり税負担は輸出者に課されるが、実際の商取引においては、この負担分を価格に上乗せし、最終的に買い手側に転嫁される場合もある。
政府は、石炭と金が一定の価格に達した場合に特定の輸出関税率を適用する方針であり、石炭については石炭基準価格(HBA)、金については金基準価格(HPE)を基準とする仕組みを採用する予定である。例として、発熱量5,000kcal/kg GARの石炭の場合、カロリー値を基準値6,322kcal/kg GARで割り、その数値にHBAと輸出税率を掛けて税額を算出する方式が示されている。
また、政府と議会は石炭と金の輸出に対して輸出関税を課すことで合意しており、2026年からの施行を予定している。この決定は、国会第11委員会が国家収入目標の引き上げを提案したことに基づいている。一方、業界からは反対の声も上がっており、石炭大手PT Bukit Asam(PTBA)やインドネシア鉱業専門家協会(Perhapi)は、石炭価格が低迷する現状での輸出関税導入は業界に打撃を与えるとして、政策の再考を求めている。
注)
・HBAはインドネシア産石炭を輸出する際の基準価格で、国内販売価格の指標にもなる。カロリー、水分、硫黄分、灰分など品質を考慮し、国際石炭市場価格を参考に設定される。単位は米ドル/トン。
・HPEはインドネシア貿易省が毎月発表する特定品目の輸出基準価格。金・ニッケル・銅などの金属資源や農産物が対象。国際市場価格や国内取引を参考に設定される。単位は米ドル/重量。
・輸出関税は、石炭や金を輸出するインドネシア国内企業が政府に支払う税金である。税額は輸出時点における石炭基準価格(HBA)または金基準価格(HPE)を基準に算出され、財務省に納付される。輸入関税と異なり税負担は輸出者に課されるが、実際の商取引においては、この負担分を価格に上乗せし、最終的に買い手側に転嫁される場合もある。
(ジャカルタ事務所)
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