カナダ:サスカチュワン州政府、石炭火力発電所の寿命延長を通知
掲載日:2025年6月27日
6月19日付地元報道によると、サスカチュワン州政府は、州政府の従業員に対し、同州が所有する全ての石炭火力発電所の寿命を延長することを通知した。これにより、環境規制を巡り連邦政府との法廷闘争に発展する可能性がある。
18日、クラウン・インベストメンツ・コーポレーション(CIC)のジェレミー・ハリソン大臣は、サスカチュワン州エネルギー部門の全従業員に対する書簡の中で今回の決定を発表したという。
同氏は、同州はベースロード需要を満たす目的で原子力発電を導入する方向に進んでいる中で、石炭火力発電所の利用も継続し、2050年までにネットゼロ電力網の目標達成に引き続き尽力していくと述べた。また書簡には連邦政府には州の石炭火力発電所を閉鎖する権限はないと州が考えている事が書かれ、連邦政府との紛争が示唆されている。
書簡ではバウンダリーダム発電所4号機を「復旧」し再認証を受ける作業が2025年中に開始されると書かれ、ポプラリバー発電所、シャンド発電所およびバウンダリーダム発電所の全ての石炭火力発電所の寿命を「今後数年間」に延ばすと約束した。
カナダ連邦政府の環境・気候変動省はコメント要請にすぐには応じなかった。
2025年1月31日付:サスカチュワン州政府、石炭火力発電所の寿命延長を検討 https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/250131_7.html参照
18日、クラウン・インベストメンツ・コーポレーション(CIC)のジェレミー・ハリソン大臣は、サスカチュワン州エネルギー部門の全従業員に対する書簡の中で今回の決定を発表したという。
同氏は、同州はベースロード需要を満たす目的で原子力発電を導入する方向に進んでいる中で、石炭火力発電所の利用も継続し、2050年までにネットゼロ電力網の目標達成に引き続き尽力していくと述べた。また書簡には連邦政府には州の石炭火力発電所を閉鎖する権限はないと州が考えている事が書かれ、連邦政府との紛争が示唆されている。
書簡ではバウンダリーダム発電所4号機を「復旧」し再認証を受ける作業が2025年中に開始されると書かれ、ポプラリバー発電所、シャンド発電所およびバウンダリーダム発電所の全ての石炭火力発電所の寿命を「今後数年間」に延ばすと約束した。
カナダ連邦政府の環境・気候変動省はコメント要請にすぐには応じなかった。
2025年1月31日付:サスカチュワン州政府、石炭火力発電所の寿命延長を検討 https://coal.jogmec.go.jp/info/docs/250131_7.html参照
(石炭開発部 宮崎 渉)
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