北朝鮮:米国、北朝鮮の石炭を中国に輸送する船舶に対し国連制裁を要求

5月7日付報道によると、米国は7日、北朝鮮の石炭や鉄鉱石を中国の港に輸送する船舶に対し国連制裁を求めると発表した。米当局はこれらの船舶は北朝鮮船の旗を掲げずに航海しており、国連決議を回避していると主張している。

また英国のオープンソースセンター(OSC)は、同日報告書を発表、「北朝鮮の港で石炭や鉄鉱石を積み込み、その積み荷を中国に輸出している外国籍船を少なくとも6隻追跡した」と明らかにした。

OSCのジェームズ・バーン局長は国連安全保障理事会の会合で、「2016年と2017年に国連安全保障理事会が全会一致で採択した制裁は、北朝鮮からのこれらの物資の輸入を明確に禁止しているが、その収入は北朝鮮の核・弾道ミサイル計画に注ぎ込まれている」と述べ、制裁違反の船舶を特定した。その中には観測者から出所を偽装する「スプーフィング」技術を使用しているものもあり、他国から来たことを示すデジタル信号を送信することが含まれている。

これに対し、ドロシー・カミーユ・シア米国国連大使は、OSCが特定した船舶に制裁を科す意向を明らかにした。今後数日中に、バーン氏が特定した船舶を国連の北朝鮮問題に関する1718委員会に指定するよう推薦する予定であると述べた。シア氏は、中国政府が見て見ぬふりをしており、中国企業による北朝鮮の石炭や鉄鉱石の輸入を容認していると非難した。中国側はこれに対し、シア氏の発言を「誹謗と中傷」と非難し、反発した。