環境省ロゴ
中部地方のアイコン

中部地方環境事務所

総合TOP

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

だいやまーく地中で春を待つ

2014年02月20日
名古屋
寒い日が続く藤前干潟では、カモやカモメの仲間は
たくさん見られるものの、カニや貝の姿はほとんど見当たりません。



【岸壁に群がるカモとカモメ類】


【現在のヨシ原の様子】

夏には青々していたヨシ原も現在はご覧の通り
枯れているように見えます・・

地上に見える部分のヨシは水分がほとんど含まれておらず、
茎を手で曲げると簡単に折れてしまいます。
ヨシは本当に枯れて死んでいるのでしょうか?



【ヨシ原の季節変化】

生きているのかどうか調べるために、ヨシの根本付近の土を
掘り返してみました。
すると、地中では地下茎が網目状に発達しており、
背の高い草体をしっかりと支えていました。
ヨシは夏に蓄えた養分で越冬するので、枯れて死んでいる
わけではないようです。


【ヨシの生育図】



【ヨシの地下茎】

複雑に絡み合った地下茎に混じってヨシの新芽を発見しました。
現在はまだ土の中ですが、春が近づくと地上に顔を出すことでしょう。

冬季は枯れているように見えるヨシ原ですが、
地中で春が来るのを待っているのです。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /