ダイエットを始めて3ヶ月。 食事の量を減らすようになった。 ある日の夕食。 いつもより少なめにご飯をよそうと、母が言った。 「え、それだけ?もったいないじゃない」 その一言が、心に引っかかった。 母にとって「もったいない」は、食べ物を大切にする気持ち。 でも私にとっては、「もっと食べろ」というプレッシャーに聞こえた。 「お腹いっぱいだから」と答えると、 「若いんだから、ちゃんと食べなきゃダメよ」と続く。 母は心配してくれているんだと分かってる。 でも、その優しさが今の私には重かった。 祖母はもっと直接的だった。 「そんなに食べないで、体壊すわよ」 「もともと細いんだから、ダイエットなんてしなくていいのに」 私が「細い」? 鏡を見るたびに、自分の体型が気になっているのに。 家族の言う「細い」と、私の感じる「太い」は、こんなにも違うんだ。 弟は無邪気に言った。 「姉ちゃん、最近機嫌悪くね?」