町内子供会



私の住む秋田県は、全国でも珍しい「部落差別のない県」である。(全国でも10県以下なんだそうである。)

そのせいか、同一地区の子供たちで組織する会を従来は「部落子供会」と呼んでいた。

ところが近年、「部落」という言葉は、あまり使わない方がよいということで「町内子供会」と呼び方を変えた学校がほとんどである。

実際に部落差別がある地域では重要な問題なのだろうが、小さいときから自分の住む地域をしろまるしろまる部落と呼んでいた私たちには、どうもしっくりとこないという気もする。

学校から遠く離れた、いわゆる「山奥」の集落に住む児童がポツンと言った。

「先生、俺たちのところ、3軒しか家がなくても『町内』なんだべが」

ちなみに彼は、たった一人の町内子供会の会長であった。

【余談】 秋田県に部落差別がないということは、もしかしたら、秋田県が日本の中では差別されているのかもしれないと、ふと思った。

(まともな高速道路も新幹線もないからね・・・・)



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