まちまちな町村の呼び方



ニュースなどで地名を読むのを聞いていると、「しろまるしろまる町」を「しろまるしろまるまち」と言うこともあれば、「しろまるしろまるちょう」と言うこともある。「村」の場合も同じで「しろいしかくしろいしかくむら」と言う場合と「しろいしかくしろいしかくそん」と言う場合がある。

秋田県では「しろまるしろまるまち」「しろまるしろまるむら」と呼んでいるので、違う呼び方を聞くとかなり違和感がある。

インターネットでこのことを調べられないかと思い、「goo」で検索したら、東京工業大学の赤堀先生の研究室のページの中に、そのデータがあるのが見つかった。

データはテキストで書かれていたので、全国的な分布などは、ちょっとわかりにくかった。そこで勝手ながら、地図の色分けのかたちに作りなおしてみた。以下の図がそれである。



「町」を「まち」と呼ぶか「ちょう」と呼ぶか?

これを見ると、東日本は「まち」、西日本は「ちょう」という傾向がうかがえる。


「村」を「むら」とよぶか「そん」とよぶか?

このデータでも東西の別が見られるが、「町」の場合よりも、「村」の方が訓読みする範囲が広いことがわかる。



ここまでやってみて、必ずしも「町」を「ちょう」と音読みする地域が、同じように「村」も「そん」と音読みしているのではないということに気づいた。

「ええい!それなら!!」ということで、勢いにのって、「町」と「村」を複合したマップも作ってみた。かなりわかりにくいものになってしまったが、ご覧いただきたい。





呼び方のパターンを分類してみると、「町」を「まち」と訓読みしている地域では、例外なく「村」を「むら」と訓読みしているということがわかった。

古代の「ムラ」という言葉の影響や、中国からの漢字の読みの影響など、歴史的背景にも触れて考察してみると面白そうだが、今回はここまでにしておこう。



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