1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
結核が7件[1](出雲圏域1件、益田圏域4件[1]、隠岐圏域2件)、腸管出血性大腸菌(O157)感染症
が2件(松江圏域1件、隠岐圏域1件)、日本紅斑熱が3件(出雲圏域2件、益田圏域1件)、レジオネラ症
が1件(浜田圏域)、後天性免疫不全症候群が1件(出雲圏域)、侵襲性肺炎球菌感染症が1件(松江
圏域)報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算): 7月1,332件 8月1,051件 9月1,007件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
○しろまるインフルエンザ
:(1.0)。出雲圏域で第36週[1.3]及び第37週[2.0]に定点当り1.0人を超えていますが、9月中旬以降は
散発になっています。10歳以上と成人で患者報告数が多くなっています。
○しろまるRSウイルス感染症
:(2.7)。8月から比べ患者報告数が倍増しており、出雲圏域(6)及び益田圏域(6)で特に多くなってい
ます。2012年から全国的に9月に増加する傾向がありますが、本年も同様の傾向です。本県の2014年9
月の件数は62件であり、2012年9月の120件、2013年9月の204件に比べると少ない状況です。
○しろまるA群溶連菌咽頭炎
:(8.3)。松江圏域(19)及び隠岐(17)で特に患者報告数が多くなっており、浜田圏域(5)及び出雲圏域
(4)でもやや多くなっています。本県の定点当りの患者報告数は全国的と比較して多い状態です。
○しろまる感染性胃腸炎
:(17.7)。患者報告数が少ない時期ですが、大田圏域(39)、松江圏域(24)及び出雲圏域(20)で患者報
告数がやや多い状態となっています。
○しろまるヘルパンギーナ
:(3.4)。7月上旬をピークに大きく減少しています。出雲圏域(7)の患者報告数は横ばいですが、益田
圏域(5)ではやや増加しており、松江圏域(3)では大きく減少しています。
○しろまる流行性耳下腺炎
:(2.4)。県内全域から患者発生報告があり、特に益田圏域(11)で患者報告数が増加しています。全国
的には患者報告数が少ない状態が続いていますが、本県では今後更に患者報告数が多くなる可能性が
あります。
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎の患者報告が5件あります。
4)性感染症報告
性器クラミジア感染症が14件、性器ヘルペスウイルス感染症が1件、尖圭コンジローマが4件、淋菌感染症が7件の患者報告が
あります。
5)基幹病院報告
○しろまる無菌性髄膜炎
:2013年の本県の患者報告数は全国と比較して多い状況でしたが、本年は全国と同様に患者報告数が
少ない状態です。
○しろまる薬剤耐性緑膿菌感染症
:本年の合計は7件で、過去8年の年平均6.4件を超えています。
2.病原体検出情報(8月〜9月までの検出結果)
第36、37週に出雲圏域でインフルエンザウイルスA香港型(AH3)が検出されています。ヘルパンギーナからはコクサッキーウイ
ルスA5、A10型が検出されています。手足口病は散発的な発生ですが、コクサッキーウイルスA6型、A10型が検出されています。
無菌性髄膜炎の散発例からコクサッキーウイルスB1型(中部)、エコーウイルス6型(西部)が検出されています。感染性胃腸炎か
らはサポウイルス、A群ロタウイルス、ノロウイルスG2、腸管アデノウイルスなど多種類のウイルスが検出されています。
2014年8月から 2014年9月までの診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所(一部抜粋)
| ウイルス名 | アデノ | コクサッキーA | コクサッキーB | エコー | パレコ | インフルエンザ | ヒトメタニューモ |
ヒトボカ | 腸管アデノ | A群ロタ | ノロ | サポ |
風しん | 合計 |
| 型 | 1 | 2 | 4 | 5 | 5 | 6 |
10 | 1 | 4 | 6 | 1 | AH3 |
G2 |
| インフルエンザ |
5 |
5 |
| 咽頭結膜熱 | 1 |
1 |
| 感染性胃腸炎 | 1 | 1 |
1 | 1 | 2 | 1 | 3 |
10 |
| 手足口病 | 1 | 1 |
2 |
| ヘルパンギーナ | 1 | 3 |
4 |
| 咽頭炎 | 1 | 2 |
3 |
| 肺・気管支炎 |
1 |
1 |
| 熱性疾患 | 1 | 1 | 1 | 2 |
1 |
6 |
| 発疹症 | 1 |
1 |
| 無菌性髄膜炎 | 3 |
1 |
4 |
| 先天性風しん症候群 |
3 |
3 |